第二章 ここに村をつくろう1
見直ししている暇がなかったので誤字脱字があったら教えてください。
仕事が始まるとなかなか文章を書いているゆとりがありませんね。
森は鬱蒼としていた。
どこまで行っても森。
抜け出せない森。
最初の山から「村」までよりもずっと遠かった。
そして野生の獣や魔獣としか言えない生き物に時々遭遇した。
道中。
マムシを10倍くらい大きくした蛇のモンスターに噛まれて1回死んだ。
ヒグマを100倍凶暴にした熊のモンスターに殴られて3回死んだ。
トンビを1000倍積極的にした鳥のモンスターたちに襲われて4~5回死んだ。
それも全部俺だけ。
しかも風呂に入れないからどんどんドロドロになっていく。
若い体に変わったおかげで髭の生える速度はそんなでもなかったが、不潔な感じは日に日に増していく。
しかも性欲は10代のそれ。
意外と苦しい生活だった。
そしてやっぱり風呂に入りたかった。
かといって風呂を作ったりしていると食料が足りなくなるかもしれない。
貧乏暇なしとはよく言ったものだ。
余計なことをしていると生活がままならない。
歩を進めつつ食料を確保しつつ安全に寝られる場所を探す。
やることだらけであまり冒険らしくはなかった。
森に入って1か月くらいが経過した気がした頃。
「移動魔法ってねえのかな」
ハルキが唐突に言い出した。
人生はいつも唐突。
「試してみるか」
「『フライト』!」
ハルキの身体は宙に浮かなかった。
「だめじゃあん」
「『ふわっと』!」
ハルキの身体は宙に浮かなかった。
「『スピード』!」
俺の速度は上がらなかった。
「『タクシー』!」
「『てくてくシステム』!」
「『ボルト』!」
「『最高速アップ』!」
「『ジャンボジェット』」
「『韋駄天』」
「『ドクターイエロー』」
「『高速移動』」
「『歩くぞんプライム』」
「『筋斗雲』」
「『助けて!ウルテラマン』!」
「『ワープ。森を抜け、王国へと至る』」
何も起こらなかった。
「ダメだな。普通に歩こう」
「無駄な時間だった」
ハルキが先に歩き始めた。
歩き始めてまた数日経った。
この辺りの気候は日本でいうところの春か秋といった具合で、夜になるとかなり寒い。
森はどこまで行っても深緑でよく見知った動物と魔獣が済んでおり、動物は動物同士で生態系を形成していて、魔獣は魔獣同士で生態系を構成しているらしかった。
ちなみに魔獣は非常に美味なやつもいる。
夕方に火を起こして倒した魔獣の肉を焼いていると。
「塩がないと人間は死ぬって本当だな。食べ物があっても食べなくなっちゃうんだってな」
「そんなん言われても森ばっかりだから塩はないぞ」
「『抽出』」
そう言ってハルキが倒した魔獣の肉に手をかざした」
肉が光ってハルキの手に向かって白いものが集まっていく。
「塩やん」
「あったわ。塩。今まではイメージ力が足りなかったのかもしれない」
「なるほどなあ」
「『速くなる』!」
唱えたハルキが立ち上がって辺りをものすごい速さで走り出した。
「おお~!」
砂埃が舞うほどに速かった。
「どうどう?疲れるの?」
「いや!疲れない!」
「すげえじゃん。要はイメージなのな。記号論的に言うとシニフィアンはなんでもよくてシニフィエがはっきりイメージできていればいいってことだよな」
「おもしれえなあ」
「じゃあもうここに村を作ろう」
多分俺の目は輝いていた。
生活をしていてもなんにも困らないのなら、俺たちの村をここに作ったっていい。
「村ぁ?ここにぃ?」
「そう、村。ここで生活を始めるっていいだろ?好き勝手できるぞ」
「まあお前がそういうなら…やってやっか」
翌日から村を作るのに都合のいい場所を探す旅に出ることにした。
今日も読んでくださってありがとうございました。
200人くらいに読んでもらえたことが嬉しいです。
評価は良くないかもしれませんが。
大学院では近現代の文学専攻だったので読者論なんかも学びましたが、やっぱり生の人間を相手にしているかと思うとすごく楽しいです。
評価を入れてくださった方、本当にありがとうございます!!




