↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
463/474

 第320話 王都からの通知

 正式な文書は。


 時に、噂よりも、重い。


 ――なぜなら。


 そこには、後戻りのできない、意志が、記されているからだ。

 数日後。


 王都から、正式な、通知が、届いた。


 バルドが、封蝋を、慎重に、開く。


 評議会全員が、その手元を、見つめていた。


──────────────────────────────────────


「弾劾請求」


 バルドが、読み上げる。


「正式に、受理された、とのことです」


「審議は」


「今後、王都にて、行われます」


「フォルテス卿には」


「弁明の、機会が、与えられる」


──────────────────────────────────────


 ドガンが、腕を、組んだ。


「受理は、されたが」


「まだ、決定ではない」


「弁明の、機会がある、ということは」


「王都側も」


「即断は、していない、ということだ」


──────────────────────────────────────


 バルドが、続けて、通知書に、目を通す。


「審議の、日程は」


「まだ、確定していません」


「ですが」


「早ければ、雷鳴月には」


「結果が、出る見込みです」


──────────────────────────────────────


 ミルヴァが、口を、開いた。


「ハイム子爵の、動向は」


「まだ、何も」


 バルドが、首を、横に振った。


「今のところ」


「表立った、動きは、ありません」


「ですが」


 バルドは、少し、間を置いた。


「弾劾の、審議に」


「ハイム子爵も」


「名を、連ねています」


──────────────────────────────────────


 評議会が、静かになった。


 ドガンが、鼻を、鳴らす。


「あの人が」


「審議側に、いるのか」


「これは」


「悪い話とは、限らない」


 ミルヴァも、頷いた。


「あの人は」


「少なくとも」


「感情で、動く人間じゃない」


──────────────────────────────────────


 ヒコは、しばらく、考えていた。


「ハイム子爵が」


「審議に、加わるということは」


「公平な、判断が」


「期待できる、ということでしょうか」


「そう、願いたいところだ」


 ドガンが、答えた。


「だが」


「あの人が、何を、考えているかは」


「誰にも、分からん」


──────────────────────────────────────


 バルドが、資料を、まとめながら、言った。


「弁明の、準備を」


「進めましょう」


「産業省への、届け出の、記録」


「南方調査の、目的と、経緯」


「一つ一つ、整理して」


「示す必要が、あります」


──────────────────────────────────────


 ヒコは、静かに、頷いた。


「ドガンさん」


「証拠の、整理を」


「お願いできますか」


「任せろ」


 ドガンは、短く、答えた。


「事実は」


「積み重ねれば」


「揺るがない」


──────────────────────────────────────


 会議の後。


 ヒコは、執務室で、一人、窓の外を、見ていた。


 王都の方角に、目を、向ける。


 《可視化》で確認した、あの、太い流れ。


 その中に、ハイム子爵という、名前が、含まれていることの、意味を。


 ヒコは、静かに、考えていた。


──────────────────────────────────────


 正式な文書には。


 後戻りのできない、意志が、記されている。


 だが。


 その意志が、誰のものなのか。


 まだ、全ては、見えていなかった。


 第320話 王都からの通知 了

【次回予告】若樹月の収支。

 静けさの底で、いくつもの流れが、次の動きを、待っている。


──────────────────────────────────────


【領地収支・第320話時点】


・所持金:金貨3955枚(変動なし)


──────────────────────────────────────


【発展進捗・第320話時点】


・防衛:122%(変動なし)

・食料:101%(変動なし)

・水 :100%(変動なし)

・住居:90%(変動なし)

・インフラ:105%(変動なし)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。