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炎の男  作者: 二川真
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第6部 蜘蛛

今日は死について考えてみようと思う。

俺、思うに死とは人間が無に帰す瞬間だと俺は思う。


遺伝子を残して入れば、記憶に残るということも出来るだろう。

ただ、個体としての死は絶対不可避の存在の抹消ということだと、俺は思う。

苦しみの強い人生においては、ある種の救済になりえるが、代償として一生の

楽しみだとか幸せと言う存在そのものを抹消してしまうのではないかと思う。


俺自身、害獣退治をしてきたが、害獣自体に、存在とか幸福といった原理

があったのか不明だが、生きるという生存のもっとも喜びと呼べるものを排除

してしまっている。


そういう意味で俺は罪深い人間なのかもしれない。


そんなことを考えていると、テレビで巨大蜘蛛のニュースがやっていた。


「今日もやるか・・・。」


夜に結構する。こういうのは闇夜に耽ってやるのが一番いい。

昼でもいいけどな。


巣に向かうと、さっそく蜘蛛が巨大な蜘蛛の巣に絡まっていた。

指先に集中して、いつものように火を放つ。


放たれた物は、灼熱の業火にやられて落ちていく。


 10体ほど、焼いた直後であろうか。

現場は静寂に包まれた。


今日も終えたか。


 俺はこの蜘蛛を喰らって生きている。

俺は罪深い人間なのかもしれない・・・。


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