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スポットライトは道標 番外編  作者: 霧雨剣義


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ニチニチソウのアルバム

僕は、花に詳しい恋人と散歩をするのが好きだ。

彼女は花と、花言葉に詳しい。

それゆえか、道端に咲いている花や、その花言葉について話してくれる。

ゆったりとした足取りでありながら歩幅の広い彼女を少し小走りで追いながら、その話を聞くのが好きだった。

低いけれど、高くもない。ちょうどいい音程の声で、花の知識がひけらかすでもなく、伸びやかに放たれていく。

そのさまが、なんとも言えないうつくしさを放っていて。

彼女にとっては物語のための知識であるだけのものだろう。

けれど僕にとってはとても素敵なもののように感じた。

「お、ニチニチソウやね」

どこぞの漫画で出てきたと聞いたことがあった。

可愛らしい5枚の花弁。よく見る、幼児の描く花のような花。

「ニチニチソウ、ですか」

「うん、花言葉は」

生涯の友情、優しい追憶、楽しい思い出、優しさ、夫婦愛。

「なんか俺らにピッタリやない?」

「まだ結婚してないですけどね」

皮肉っぽく言った僕に怒るでもなく彼女は笑う。

「はよしてね」

「覚悟がいるんですよそういうの」

「俺いつまでも待ってられんけん」

でも、待っていて欲しいと告げると面白そうに笑う彼女は、いいよと言う。

少しだけ、夫婦よりも、今は恋人として素敵な思い出を作りたい。

隣にいるのが当たり前になった時、今のことを思い出せるように。思い出を、アルバムに大切に入れておく。


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