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第41話「今度は私の家族へ――創、一緒に重慶へ来てくれる?」


第41話です。


城東支店への五日間の派遣を終えた創。


地下五階の秘密基地で待っていた璟瑶から、今度は思いがけない提案が出ます。


「創。今度……私と中国へ来ない?」


行き先は、璟瑶の故郷・重慶。


そこには、元青嶺中央銀行頭取の父・欧陽崇岳と、日本人の母・欧陽美智子が暮らしています。


創は「家族紹介という名の最終面接じゃない?」と早くも緊張。


一方、週明けの青嶺中央銀行では、同期の黒瀬颯真と水無瀬琴葉が、入行当初から現在までの創の仕事ぶりを振り返ります。


そして夜。


璟瑶が母へ「今度、帰れるかもしれない」と電話すると――。


「一人で?」


母の勘は、やはり鋭いようです。



 金曜日。


 午後七時二十三分。


 青嶺中央銀行本店、地下五階。


 二人だけの秘密基地。


「創」


「うん」


「今度、私と中国へ来ない?」


 城東支店への五営業日の派遣を終えたばかりの宮嶋創・二十一歳。


 その隣に座るのは、欧陽璟瑶・四十五歳。


 銀行では「頭取」と呼ぶ相手。


 しかし、ここではただの恋人だった。


「重慶。私が生まれ育った場所」


「うん」


「そこに、お父さんとお母さんがいる」


 璟瑶は創をまっすぐ見つめる。


「二人に創を紹介したい」


 創は数秒間、完全に止まった。


「……待って。少し整理させて」


「どうぞ」


「璟瑶のお父さんは欧陽崇岳さん。七十二歳」


「うん」


「元青嶺中央銀行頭取」


「そう」


 創は両手で顔を覆った。


「無理かもしれない」


「まだ会ってないでしょう?」


「会う前から無理!」


 元頭取。


 現在の頭取の父親。


 しかも創自身が勤務する銀行の前頭取。


「そこへ、今の頭取の恋人として二十一歳の若手行員が会いに行くんだよ?」


「そうね」


「これ、家族紹介という名前の最終面接じゃない?」


 璟瑶は思わず笑った。


「志望動機を聞かれるかも」


「誰に対する志望動機?」


「欧陽家への!」


「入社するつもり?」


「それくらい緊張するって意味!」


 笑っていた璟瑶も、やがて静かな表情になる。


「私も、創のお父様と恵美子さんに会う時、同じくらい緊張した」


「そうだったね」


「服も、髪も、化粧も、手土産も、何度も確認した」


「全部覚えてる」


「忘れて」


「無理」


 それでも、宮嶋家へ行ってよかった。


 創の両親はすぐに全てを受け入れたわけではない。


 だが、四十五歳、中国人、頭取という肩書きだけではなく、欧陽璟瑶という一人の女性を見ようとしてくれた。


「だから次は、私の番」


「……」


「頭取としてではなく、娘として。自分の両親に、大切な人を紹介したい」


 璟瑶の言葉を聞き、創の肩から少し力が抜けた。


「じゃあ、行く」


「……即答?」


「怖いけど、行く」


「父はかなり厳しい人よ?」


「それは今、知りたくなかった」


 創は璟瑶の手を握る。


「俺は、璟瑶と将来結婚したいと思ってる。だったら、璟瑶の家族にもちゃんと会いたい」


 璟瑶はしばらく黙った後、創の肩へ寄りかかった。


「ありがとう」


「うん」


「創、好き」


「俺も」


「今日は早い」


「学習した」


 二人は笑い合った。


 ◇◇◇


 次は、現実的な調整だった。


「いつ行く?」


「これから考える」


「俺、城東支店の派遣を終えたばかりなのに、いきなり『中国へ行くので休みをください』って言いづらいよ」


「なら私から――」


「駄目」


「まだ何も言ってない」


「頭取権限で休ませようとしたでしょう」


「少ししか考えてない」


「考えてたじゃん」


 創は、通常の手続きで有給休暇を申請すると決めていた。


 璟瑶が人事部や桐生へ働きかけることも、創の有給残日数を調べることも禁止。


「何で私が部下に監査されているの?」


「彼氏監査」


「そんな監査はありません」


「今日からあります」


 冗談を交わしながらも、創は真面目に確認する。


「今回、中国へ行く理由は、璟瑶の両親へ恋人として挨拶するため。銀行の仕事じゃない」


「そう」


「旅費、休暇、日程。全部、仕事とは分ける」


「もちろん」


 璟瑶は、中国出張と日程を重ねる可能性があると説明した。


「中国は私の担当領域でもあるから、上海や深圳での会議をまとめて入れることはできる」


「その場合、俺は?」


「同行させない」


「即答だね」


「当然です。創は青嶺中央銀行員として私の出張へ同行するのではなく、私用で中国へ行く」


 璟瑶が仕事を終えた後、私生活として合流し、重慶へ向かう。


 公費と私費。


 出張時間と私用時間。


 全てを明確に分ける。


「それなら安心」


「私、頭取よ。その線引きは分かっています」


「その頭取が、最初に俺を権限で休ませようとしたけど」


「恋人として少し考えただけ」


「それでも駄目です」


「厳しい」


「銀行ではね」


 ◇◇◇


「重慶の実家って、どんな家?」


「普通」


「元頭取の普通?」


「宮殿ではないわよ」


「そこまでは思ってない!」


「少し郊外にあって、庭もある」


「広い?」


「少し」


「璟瑶基準の『少し』は信用できない」


 父の崇岳は、引退後も経済番組や金融政策を欠かさず見ている。


 時には現役頭取である娘へ電話をかけてくる。


『あの判断は少し早かった』


「俺が行ったら、絶対に銀行の話になるよね?」


「多分」


「やっぱり最終面接じゃん!」


「家族紹介です」


「絶対質問される!」


「父はもう採用には関係ないから大丈夫」


「そこじゃない!」


 母の美智子は日本語と中国語を自然に使い、穏やかだが非常に勘が鋭い。


「私が『今度帰れるかもしれない』と言っただけで、『誰かいるでしょう』って気づくような人」


「もう完全に察してるんじゃない?」


「かなり」


「お父さんは?」


「銀行の数字には鋭いけど、娘の恋愛には少し鈍い」


「そこだけ普通のお父さんだ」


「でも、知った瞬間に急に鋭くなると思う」


「帰りたい」


「まだ行ってないでしょう」


 ◇◇◇


 午後八時十二分。


「そろそろ帰ろうか」


「今日は派遣を終えたばかりだから、休んで」


「璟瑶は?」


「私も帰る」


「仕事は?」


「今日は終わり」


「珍しい」


「恋人が五日間の派遣から戻った日よ?」


「同じ東京にいたけど」


「気持ちの問題です」


 二人は秘密基地を片付け、照明を消した。


 創の中には、新しい予定が一つ増えていた。


 中国。


 重慶。


 欧陽崇岳。


 欧陽美智子。


 璟瑶の両親へ会う。


 まだ現実感は薄い。


 それでも、行くと決めた。


 ◇◇◇


 週明けの月曜日。


 午前八時二十六分。


 青嶺中央銀行本店、法人営業第一部。


「おはようございます」


「おはよう、宮嶋。城東支店への派遣、お疲れ」


 桐生雅人が声をかける。


「正式報告は午前中だな」


「承知しています」


 相沢拓也が尋ねた。


「元職場はどうだった?」


「かなり勉強になりました」


「やりづらくなかった?」


「やりづらかったです」


「即答だな」


「知っているからこそ、情報の線引きが一番難しかったです」


 佐伯遼が聞く。


「昔の上司にも会った?」


「はい。もっと成長して来いと言われました」


「いい上司だな」


「はい」


 藤崎美優も身を乗り出す。


「後輩には泣かれた?」


「泣かれてません」


「残念」


「何がですか!」


 長谷川直樹が尋ねた。


「戻りたくなった?」


 創は少しだけ考える。


「いいえ」


「即答?」


「今も好きな銀行です。でも、俺は今、青嶺中央銀行の行員なので」


 桐生は資料を見ながら頷いた。


「その答えなら、派遣した意味はあったな」


「ありがとうございます」


「では今日から、完全に通常業務へ戻れ」


「はい!」


 ◇◇◇


 午前九時十五分。


 全国地域銀行連携本部。


 瀬戸口陽介と水原香澄を前に、創は正式報告を行った。


「五日間の学びを一つに絞るなら?」


「情報を持ち帰らないことです」


 瀬戸口が少し笑う。


「普通、派遣成果で『持ち帰らない』とは言わないよな」


「でも、今回の俺には、それが一番大きかったです」


 持ち帰るのは、顧客情報でも内部資料でも個別案件でもない。


「考え方、視点、仕事への姿勢です」


「瑞央銀行への派遣時より、情報管理に対する意識が一段上がっていますね」


「前職だったからこそ、強く実感しました」


 瀬戸口は頷いた。


「いい報告です。お疲れさまでした」


「ありがとうございました」


 ◇◇◇


 午前十一時四十分。


 二十一階、社員食堂。


「宮嶋」


 振り返ると、キャリア採用同期の二人がいた。


 中小企業金融部の黒瀬颯真・二十七歳。


 個人営業企画部の水無瀬琴葉・二十六歳。


「久しぶり」


「同じ本店なのに?」


「部署が違えば、なかなか会わないだろ」


 三人は同じテーブルを囲んだ。


 最終候補六人から採用された三人。


 年齢も経歴も違うが、同じ日に青嶺中央銀行へ入った同期だった。


「東都共栄銀行への派遣、終わったんだろ?」


「金曜日に」


「瑞央銀行の次は前職か。最近、外へ行ってばかりだな」


「俺も思う」


 琴葉が首を傾げる。


「次は海外だったりして」


「ぶっ!」


 二人の視線が集まる。


「何?」


「仕事ではない!」


「当たったの?」


「何でもない!」


 創の脳裏に重慶が浮かぶ。


 まだ銀行の誰にも話していない。


「怪しいですね」


「怪しくない!」


 ◇◇◇


 話題は、創の入行直後へ移った。


「正直、最初は心配してた」


 黒瀬が言う。


「二十一歳で、高卒から銀行勤務四年。それで青嶺のキャリア採用だからな」


「結構言うね」


「今だから言える」


「私も少し思っていました」


 琴葉まで頷く。


「二対一!」


「最終面接で一番若かったでしょう。入行後についていけるのかなって」


「それで今は?」


「逆。仕事を覚えるのが早い」


 黒瀬は続ける。


「ただ早いだけじゃない。確認が細かい。やりすぎる時もあるけど」


「それ、元上司にも言われた」


「法人営業第一部から回ってくる資料で、宮嶋が作った確認メモを見たことがある」


「本当に?」


「数字だけを並べず、前提、確認元、不明点を分けている。完全に癖になってる」


「元上司のおかげ」


「それは、お前の大きな武器だと思う」


 琴葉が言う。


「私は、話し方が変わったと思います」


「話し方?」


「研修の頃は、質問されたらすぐ正解を答えようとしていたでしょう?」


 創には思い当たる節があった。


「今は先に、『前提を確認してもいいですか』って聞く」


「俺、そんなこと言ってる?」


「言ってる。瑞央銀行へ行ってから特に変わりました」


 答えを出す前に、相手が何を聞いているのかを考える。


 そして、分からない時は上司や専門部署へ聞く。


「キャリア採用者は、前職経験がある分、分かったふりをしやすいから」


「確かに」


 黒瀬も頷く。


「俺も最初は『前職ではこうだった』とよく思っていた。でも青嶺は青嶺だ」


「俺も、前の銀行のやり方を新しい銀行でそのまま正しいと思ったら、転職した意味がないと思って」


 二人が少し黙る。


「それ、採用面接で言ったら点数高そうだな」


「もう採用されてる!」


 琴葉が笑う。


「それで、前の銀行へ戻ってどうでした?」


「東都共栄銀行のことは、今も好き」


「……」


「でも、戻りたいとは思わなかった。今ここで、やりたいことが増えてるから」


「じゃあ、青嶺中央銀行は好き?」


「うん」


 即答だった。


「今の職場だから。いいところも難しいところも、これからもっと分かっていくと思う」


 黒瀬は創を見つめる。


「お前、本当に二十一歳か?」


「戸籍見せようか?」


「いらない」


「失礼だな」


「最初は『同期で一番若い』という印象だった。でも今は、年齢をあまり感じない」


「それ、褒めてる?」


「褒めてる」


 琴葉が一つ付け加える。


「ただ、無理をしている時は分かりやすいです」


「そんなに?」


「分かる」


 黒瀬まで即答する。


「瑞央銀行から帰った日は疲れてた。今日も疲れてるけど、少し嬉しそう」


「そう?」


「いい派遣だったんだろ」


「……うん」


「なら、それでいい」


 創の知らないところで、二人はもう彼を「一番若い同期」としてだけ見てはいなかった。


 黒瀬にとっては、確認を仕事にできる行員。


 琴葉にとっては、分からないことを分からないと言える行員。


「宮嶋」


「何?」


「次にどこへ派遣されても、ちゃんと帰ってこいよ」


「もうどこにも行かないよ!」


「青嶺には海外拠点が約四十あるでしょう?」


「縁起でもない!」


 しかし、創の頭には再び重慶が浮かぶ。


「……」


「今、また怪しい顔をしました」


「してない!」


 ◇◇◇


 午後。


 創は通常業務へ戻った。


 東央精密製作所の設備投資案件。


 瑞央銀行と東都共栄銀行で得た視点は使う。


 しかし、情報は持ち込まない。


 今、目の前にある顧客情報だけを基に考える。


「宮嶋。投資しない場合の影響は整理したか?」


 桐生が資料を見る。


「設備停止、外注費、採用、技能承継、仕入先への影響です」


「いい。ただし、全部がリスクに見える」


「……あ」


「投資しない場合のデメリットだけではなく、現状維持で守れるものも書け」


「分かりました」


「外で見方が増えたのはいい。だが、増えた視点を全部使おうとするな」


 創は少し笑った。


「三谷さんと似たことを言いますね」


「元上司か?」


「はい」


「なら、いい上司だったんだな」


「はい」


 ◇◇◇


 その頃。


 四十二階、頭取室。


「水城さん」


「はい」


「今後の中国関連の日程候補を確認しておいてください」


「中国出張でしょうか?」


「まだ正式決定ではありません」


 上海。


 深圳。


 中国現地法人。


「近いうちにまとめて対応できる案件があるか、国際部門と確認だけしてください」


「承知しました」


 水城が退室すると、璟瑶は一人で考えた。


 創の休暇。


 自分の業務。


 双方へ無理が出ず、自然に重なる日程を探す。


 中国での仕事を終えた後、両親の暮らす重慶へ帰る。


 もちろん、創の休暇取得には関与しない。


 午後七時十五分。


 全ての業務を終え、璟瑶は自宅へ戻った。


 今日は創とは会わない。


 派遣から通常業務へ戻ったばかりの創を、きちんと休ませたかった。


 ◇◇◇


 午後八時十七分。


 自宅。


 璟瑶はソファに座り、私用携帯を手にした。


 電話の相手は、重慶にいる母・欧陽美智子。


『もしもし?』


「お母さん」


『璟瑶? 珍しいわね』


「そう?」


『この前も電話してきたでしょう。何かあるの?』


「どうして最初から疑うの」


『私用の電話が増えたから』


 最初から母は鋭かった。


「お父さんは?」


『書斎よ。経済番組を見ながら、日本の銀行経営に文句を言ってる』


「また?」


『あなたの銀行にも言ってたわよ』


「もう聞きたくない」


『ふふっ』


 少し雑談を交わした後、璟瑶は本題へ入る。


「お母さん。今度、重慶へ帰れるかもしれない」


『いつ?』


「まだ決まっていない。中国で仕事をして、その後、実家へ帰ろうと思ってる」


『そう』


 数秒の沈黙。


『一人で?』


「……」


『璟瑶。一人で帰ってくるの?』


「どうして毎回そこを聞くの?」


『母親だから。それに、最近のあなたは分かりやすいもの』


「電話なのに?」


『電話だから分かるの。仕事の話をしている時と、そうでない時の声が全然違う』


「……」


『それで、一人? 二人?』


「まだ日程が決まっていないから」


『聞いているのは日程じゃないわよ。誰か一緒に来るかもしれないのね?』


 璟瑶はソファへ深くもたれた。


「今は、それ以上聞かないで」


『分かった』


 美智子はあっさり引いた。


『では、部屋は一つ用意すればいい?』


「……二つ」


『あら』


「お母さん!」


『私は何も聞いていないわ。二部屋ね』


「うん」


『お父さんには?』


「まだ言わないで」


『分かった。私も言わない』


「ありがとう」


『でも、帰ってくる前に覚悟はしておきなさい』


「何の?」


『お父さんの質問よ。娘が誰かを連れてきたら、あの人は全部聞くわ』


「……創と同じこと言ってる」


「……」


 口が滑った。


 電話の向こうも沈黙する。


『……創?』


「……」


『今、創って言った?』


「お母さん」


『男性? 日本人?』


「今日は切るね」


『ちょっと、璟瑶!』


「おやすみ!」


『まだ七時――』


 通話を切る。


 璟瑶は携帯を胸へ当てた。


「……言っちゃった」


 姓も、年齢も、職業も、関係も伝えていない。


 それでも美智子は知った。


『創』


 という誰かが、娘の近くにいる。


「次は絶対に聞かれる……」


 その時、創からメッセージが届いた。


『今日、黒瀬さんと琴葉さんに久しぶりに会った』


『同期の二人?』


『うん。仕事ぶりを褒められた』


『よかったじゃない』


『二人とも、最初は俺のことを心配してたらしい』


『二十一歳だったから?』


『そう。今は少し銀行員らしくなったって』


 璟瑶は微笑む。


『私は最初から銀行員だと思ってた』


『頭取評価?』


『今は彼女評価』


『甘い』


『そうかも』


 母に名前を聞かれたことは、まだ伝えない。


 日程が正式に決まってから、二人で話せばいい。


 創はまだ知らない。


 中国・重慶の欧陽家で、美智子がすでに『創』という名前を聞いたことを。


 次に璟瑶が帰る時、一人ではない可能性をほぼ確信していることを。


 そして、父・欧陽崇岳はまだ何も知らない。


 四十五歳の娘に、二十四歳年下の恋人がいること。


 その相手が、二十一歳の日本人。


 さらに、現在の青嶺中央銀行で働く若手行員であることを。


 全てが父へ伝わる日は、少しずつ近づいていた。



最後までお読みいただき、ありがとうございました。


今回は、次の舞台となる重慶へ向けて大きく動き始めました。


創は頭取の力を借りて休むことを拒否し、


「普通に有給を申請する」


と決断。


中国行きも銀行業務とは完全に分け、あくまで璟瑶の恋人として両親へ会いに行くことになります。


また、黒瀬と琴葉から見た創の成長も描かれました。


最初は「同期で一番若い二十一歳」だった創。


今では、確認を徹底し、分からないことを人に聞き、外で学んだことを自分の仕事へ生かせる銀行員として二人から評価されています。


そして最後。


璟瑶が母・美智子へ帰省を伝えたところ、早くも「一人で?」の一言。


しかも、うっかり口から出た「創」という名前まで聞かれてしまいました。


まだ何も知らない父・崇岳。


すでに何かを察し始めている母・美智子。


次回、第42話では青嶺中央銀行の重役会議で、中国出張と重慶帰省の日程が本格的に動き始めます。


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