第八十二節 緊急集団序決訂申戦1
前回のあらすじ
起点をたしなめる人、
空間の何か。
構成。こうせい、kousei
一から調べないと
気付いたら、うんうん唸っている長谷川博士が俺の目の前にいた。
どうやらレイコンマ一秒も経っていないらしい。そのけた外れの改変に驚きと怖ろしさ、両方が俺の頭の中でぐるぐる回ってしまっていた。
聞きたいことは沢山あった。正直もう一回あの場所に行ってみたい気持ちもある。
でも、そのために世良を泣かせることになるだろう。
背に腹は代えられないが、そこまでして手を出していい情報なのか。今はまだ過ぎたものに感じて一歩、踏み出せそうもない。
「う~ん。君に対しての見解を色々な学科の生徒に聞いてみようかな~。君というものをもっと知ったほうがいい気がしてきたよ」
この峰空というものはそれぞれ学科がある、しかし超能力の強さがどの学科も大前提だ。
もっとも、序列決定は強さという面でかなり多種多様な見方もしている。
ルールに則った上での超能力で、経営をより良くすれば評価されるし、何もしていなくてもその超能力に特殊性が認められれば序列は上がったりする。
強いが一番、それ以外の評価が二番に来ている感じだ。
峰空の生徒、彼女達は成長するためなら低い評価のどんぐりの背比べだろうが愚直にこなす精神力を持っている。
だから、超能力に固執していると言っていたリクの言葉はいいようによっては誉め言葉なんだ。
つまり、他のお嬢様学校と違って強さを他の何物よりも大事にしている、追い求めている彼女達に意見を聞くことはベターな判断だろう。
でも。今は他の学科に聞くよりも、もっといい方法があるな。
「長谷川博士、ここの近くで一番頑丈な訓練場ってありますか?」
「え、あるけど。何をする気だい~?」
「実は今、構成能力者に会ってきてある力を使うことを許可されました。長谷川先生も一緒に来ませんか? 俺の可能性を縛っていた彼らの、その力の底を想像できるかもしれませんよ?」
「……、分かった。すぐに場所を抑えるよ。もちろん、使いこなせる確証はあるんだろう?」
さあ、どうだろう。俺は折りたたまれていた次元が開こうとする感覚に身を震わせながら、一つ二つ、歩きだした。
明日はすぐにやってきた。
朝食の後、姉貴は前に出てきて今回のルールを説明する。
「今回の緊急集団序決訂申戦ですが、一人一つ、水鉄砲を持ってもらいます。水は流水プールの水をいくら使っても構いません。それで、一番長く残った順に≪序決≫ランクを決めさせて貰います‼」
濡らしたらいいってことか? でも、汗とかで濡れたりするし、個人差が大きんじゃ?
「濡らせば、今回の流水プールの水は痒みを発生させる成分が含まれています。一度付着してしまえば集中力はかき乱され超能力をまともに使うことはできないかもしれません。あと、こちらの準備している特殊な水で落とさないと痒みは取れないので気をつけてくださいね。もちろん、落とした時点で失格です」
我慢比べかい⁉ 随分特殊なルールなことで。
以下、その後と≪序決二位≫以上の対応について。
脱落したら、素早くヴァイマン家が保有しているプライベートビーチに向かう事。それと、姉貴と≪序決二位≫は今回は訓練は免除でそのままプライベートビーチに向かう。
理由は、一位、二位は急な訓練でそう簡単に≪序決≫の順位を変えることは出来なかったらしい。
引っかかる、でも。そもそも、一番強い生徒に送られる称号が生徒会長だからな。やはり、生徒会所属の二人の順位が落ちたら、こんどは緊急で生徒会役員選挙が始まるんだろうか。
まあ、俺のふと思った妄想だけど。
『じゃ~みんな用意はいいかな~』




