表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/122

第七十節 密な日程

前回のあらすじ

公開処刑が始まってしまった。

でも、今後のことを考えたらまだ序の口だった。

一人ボッチの男の俺。ぐすん。


 月曜日、全校朝会は滞りなく進んでいく。



 俺が特に効いた昨日の出来事は、濃姫と勝倉のリゾート不参加のことである。



「世良、濃姫、は? さっきまでいたよな?」



「ウトウトしていたから時間の感覚でも狂ったんじゃないの? 濃姫さんなら、アンタを私に預けて出ていったわ。『勝倉様が暴走する前に移動したほうがいいですね』って呟いていたから辞退して帰ったんじゃない?」



「そ、そんな。俺一人で予測不可能な女性だけのリゾートを生き抜けと? あんまりだ」



「ちょっと、さっきからどういうことよそれ? うるさかったからつい言い返したけど」



 上品な女性の笑い声が聞こえる。



 ここはどうやら、入口から遠めに仕切られた個室になっているらしい。



「水着を買う理由の話だ! その訓練に勝倉が、う、っくっっ!」





 十点中、十点が出てしまった。



「な、何よ」


 白いビキニ、水着に詳しくない俺でも、その破壊力に俺は今まで考えていた思考が飛んで消えていくのが分かった。動機が荒くなる。だって、ソファにいる俺の隣に座っているんだぜ。



 なんだ、世良ってこんなに胸が大きかっただろうか。



「は、恥ずかしいわよ。そんなじろじろ見ないでよぉ」



 恥ずかしそうに、体を隠す理想の女の子。



「可愛い」



「え? 今なんて」



「い、いやなんでもない! お前、その水着で出るのか?」



 公衆の面前でこの姿を見せたくない。少し、わがままだろうか?



「うるさいうるさい! 私もちょっとどうかなと思っている、けど! これが一番高くて店員さんも『似合っていますよ』って言ってくれて、これで狙い通り落ちなければ――」



 ポンっと頭がショートした。シュルシュルと股の間に両手をはさんで体を小さくさせていく。



「お前、いったいお金を何に使っているんだよ?」



「私は学んだの! 正しい情報を買うのもお金がいるのよ!」



 そういえばキーラとの戦闘で俺にほとんど協力できなかった、それが悔しかったと言っていたな。



 だから、情報をこれまで以上に集めていると。



 つまり、俺のせいか? なら、



「だったらその水着、俺が買ってやるよ。いつも世話になっているからな」



「え? ええぇえ? プレゼントなんて、数えるほどしか」



 そういえば、過去そんなにプレゼント渡していない。少し、恥ずかしかったからだろうな。



 でも高校に入ってからの俺達は友達以上ではあるだろうし全然気にならない。



 それにお金ならたくさんあるし。良かったよ、こんなとき理論の特許が役に立つとは。



「丈、はっきり言いなさい! あなた私の何が欲しいのよ!」



 プレゼントって言っただろ⁉ どうして損得で考えてしまうんですかね~?



「そうだな。じゃあ、出来ればでいいんだが。お前も濃姫と一緒でこの審査、辞退してくれないか」



「ふえ? そう、か、そうよね。つまり私に一番は無理と?」



「いや違うって!」



「ふん‼ どうせ私のことが嫌いだからそんなことを言うのよ! 知っている、よ~っく知っているわ! どうせあなたのタイプじゃないわよ、このロリコン! いっそのこと警察に捕まって、むぐ!」




 体を抱きしめる。気持ちが抑えられなかった。



 ああ、ついに俺もブタ箱行き、か。



 暴れられたのですぐに離れた、しかしどうしてだろう。今度はあっちから抱きしめられる。



 胸に顔を押さえつけられた。程よい弾力が俺の脳内を煩悩で一杯にして――。



「では、生徒会長からこれからの日程のお話があります。では生徒会長、どうぞ」



 はっとわれに返った。



 あの後すぐに、俺に休憩の終了を女子生徒が伝えてきた。



 ぱっと離れたから見られてはいないと思う。そしてそのまま、色々な感情がないまぜになった状態で白熱した審査が再開された。



 結局、世良は俺のことを聞いてくれて辞退したらしい。ちなみに優勝は、



「ふふふ。やっぱり心は控えめになれとドキドキしている、でも沢山の目に見られるのは私の存在を確かなものにしてくれますわ」



「出ましたエントリーナンバーラストォ! 別名、≪序決八位≫【堕落(セデューサー)お嬢(プリンセス)】さんです!」



 あれ、粘着テープじゃないですか、ねえ?



『ふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお‼』



 もういいや、この流れに呑まれよう。



『出ましたぁ‼ 十点中九点の最高点だぁああ‼』




 一応、聞いていいですかね? その水着はどこのどの辺にあったんですか?






 最後どうでもいいことを思い出してしまった。それよりも姉貴の話をしっかり聞くとしよう。



「皆さんも知っている通り、六月に定期生徒総会があります。しかし、つい先日、≪序決三位≫が称号を返還してきました。つまり、六月まで≪序決三位≫は空席となるのですが」



 姉貴の期待のまなざしが俺に飛んできた。なになに、うん?



「男性から優位に立ちながら、それでも協力するために、私達は切磋琢磨しなければならない。よって、緊急集団序決訂申戦をリゾートで開催します。今回、ほとんどすぐに序決順位は変わる可能性があるため少し特殊なルールにするつもりです。生徒諸君はどんなことにも対応できる力をつけてください!」



『ハイ‼』








せんせ~、気分が悪いです~。ちょっとこれはリゾートに行けないくらい長引くかもな~。

少しずつ強くなるはずだったのに、難しい話だったらしい。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ