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第百九節 気持ち

前回のあらすじ

侵略、刀を持った男性達が攻めてきた!

俺は仲間と一緒に生徒会室で指示を飛ばせるのか??

それぞれの敵に、鉢合わせする!



「さて、武衛大の上にはああいったけど、ど~してかしらねぇ? どうも裏がありそうで少し気持ち悪いわ。ねえ、真智さん?」



 円武器のチャクラム、銃、剣、その武器のそうそうたる数に刀を持つ高校生たちがしり込みをしているのが伝わってくる。


 俺の動揺は戦争には全く影響しない、ただありのまま、進んでいこうとしていた。


 リクなら俺に情報を渡さないことぐらいできるだろうに、長谷川先生も、映像を俺に見せてくる峰空の女子能力者も変わったことはなかった。



「どういうこと、世良?」



 野郎ども大群引き連れて、その中で一輪咲く花の彼女、御園生真智はなにを言っているか分からないといった顔をしていた。



「言った通りの意味よ。姉様も『の~ちゃんにここに敵が来ると聞きました。さすが勝倉君の手綱を握るだけあるよね!』っていっていたし。あのプライベートビーチでも私達が死なないように協力してくれたようだし。アンタ、濃姫さんと繋がっているでしょう、何がしたいの?」



「ふふふ、女性の秘めたる感情を聞きたいだなんて。野暮なことをするな」



「冗談で聞いているんじゃない‼ 訳がないなら痛い目を見るわよ‼」



「世良さん、覚えているかな。もう遠くなってしまった過去だけど、君とキーラさんとのデート権利をかけた戦いで私は暴走した。お互い命を賭けて、それをもう一度し直してはくれないか?」



「おい、《武決一位》さんは出来るだけお前は力を使うなっ、くぅ!」


 睨んだらたじろぐ男子高校生。


「黙ってくれよ。これは女と女の」


「分かった、いいわよ戦いね。どちらが丈に相応しいか」



 かなりの緊迫感に、刀を持つ男子高校生と『共存派』の自衛隊はごくんと息を呑むことしかできなかったようだ。


 そして、戦いの火ぶたは切って落とされる。



「戦車隊、真智以外の敵からの冷やかしを止めなさい!」



「はい! わかりました!」



「みんな! これで最後だ、邪魔をさせないでくれ!」



「分かりました! 真智会長」


 答えたのは、最後までついていった峰空の『剣神をきちんと分け隊』のメンバーだ。


 少し涙目の生徒もいる。何故かはわからなかった。


 お互い、力をぶつける準備に入っていた。



「円武器!」



 キョウインキュウインキュウイン‼‼‼‼‼


 世良を中心とすることで円武器が舞い踊り彼女に力を分け与えているように見えた。


 手にする銃。それに部品が次々と張り付いていき持てるわけがないと思えるほど大きくなって、カチッと、狙いを定めていく。



「【世界の薬(カウサル・メディスン)】」



 手元に、超武戦で使用したのと同じものである光り輝くダイヤモンドが現れて、崩れゆく。


『全力で‼』

 言葉がハモる。二人の最強の一撃が、互いを貫くために収束していった⁉



投了、(正しいのは)至らせしめる解答(私なんだから)‼』

因果律砲律(世界の成れの果て)




 世良のその力、力を与えたからわかる。これまで使っていた『方円ハマ』という技をどんな相手も一撃に倒すことに振りぬいた、自分の正しいと思う正解を問答無用で押しつける技だろう。


 一方こちらも、真智が操ることのできるすべての因果で相手をぐちゃぐちゃにする、存在自体が形を保っていられない攻撃に見えた。



「勝つのは私よ」


「そうだ。勝つのは、私達だ!」



 収束している赤と紫のビーム砲、赤の世良の方はじゃっかん劣勢に見える。



「ぐぐぐぐぐ、く!」


 世良近くまで、紫のビーム砲が見えてきた。



「世良生徒会副会長!」



『邪魔はさせない!』



 彼らは見ているだけじゃない、衝突する『剣神をきちんと分け隊』と武衛大の生徒。



「あら、どうしたの? あなたの攻撃はこの程度?」



 勝ち誇ったように真智は微笑む。俺は、何とも言えない気持ちが湧き上がってくるが、止めようと思えなかった。



 俺には、少しも世良と、真智がいなくなる未来が見えなかったから。




 でも、ただの妄想だったのだろうか。

「嘗めるなぁ!」



 声を出す世良の銃がさらに大きくなっていく。さらに銃の右、左、上、に彼女が持っているものと同じ銃がそれぞれスライドを合わせあったと思ったら、ビーム砲をより太く、強くしていった。



 ガチっと左と右にくっついた銃を持って世良は大きく吠えた。



「私はまだまだ、誰にも負ける訳には行かないんだからぁあああああああああああああ‼」


 紫のビームが、赤に呑まれた。


 ふう、と真智は死期を悟ったように、手を下ろす。

 世良にとっても大技だったのだろう、威力を上げ過ぎてもう彼女にも止められないように、見えた。


「ありがと。世良さん。これで、私は、私が変えた未来を保ったまま、誰にも迷惑かけずに死ぬことが出来る」



 俺は、思わず、生徒会室の窓を開け、世良達がいる方向に叫んでいた。



「世良、やめろぉおおおおおおおおお!」


 そこに、現われるのは。



 バキキキキキンンンンンンンンンンンンンンンンンンンン!


 お前、さっきまで生徒会室の入り口にいたのに⁉



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