42/114
第42話 【市民】を殺す動機
遊戯室の柱時計が
コツコツコツと時を刻んでいた。
「・・髑髏マークの小瓶。
だと?
わっはっは。
これで決まりだな。
【犯人】はその女だ!」
宮崎がグラスを置いて立ち上がった。
「その小瓶の中身は毒だ。
それを使ってあの婆さんを殺した。
そうなんだろ?」
「ち、違います!
わ、わたしはただ・・。
余興のゲームで使うから、
大切に保管するようにと
言われただけで・・。
使っていません!」
「嘘を吐くな!
貴様が殺したんだろ!」
宮崎はドンッとカウンターを叩いて
六条を睨み付けた。
「お、落ち着きましょう、宮崎さん。
そもそも。
六条さんは【市民】を証明する
クラブのカードを持っています。
彼女に、
平原さんを殺す動機はありません」
僕がそう指摘すると、
宮崎は
「うぐぐ・・」
と顔を歪めた。
「くっくっく。
わかってないな。
【市民】を殺す動機があるのは、
なにも【犯人】に
限ったことじゃないぜ。
【市民】が【市民】を
殺すことだってあるんだぜ」
西岡のその言葉が、
この場にふたたび静寂をもたらした。




