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残春はさ迷える子羊達のコンチェルト  作者: Mr.M
第3楽章 ゲーム

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24/114

第24話 囚人のジレンマ 16時30分

応接室の柱時計が

コツコツコツと時を刻んでいた。


「それで。

 これからどうするんだ?」

ソファに背を預けていた宮崎が

大きな欠伸をした。

「あ、あの・・そのことですが。

 私達がこのまま一所に集まって

 お互いを監視しておけば、

 無事にゲームを終わらせることが

 できませんか?」

佐藤が控えめに提案した。

確かに少女の主張はもっともだ。

しかし・・。

利益が相反する者同士が

協力することが、

どれほど難しいことなのか、

僕は良く知っている。

「全員一緒だって?

 冗談じゃないね」

案の定。

平原がすぐに反対した。

「殺されるよりマシだろ、婆さん?」

すかさず西岡が突っ込んだ。

「さっきから。

 『婆さん』『婆さん』て失礼だねぇ。

 近頃の餓鬼は

 言葉遣いを知らないようだね」

平原が西岡を睨み付けた。

「落ち着いて下さい・・平原さん。

 それよりも。

 お食事の準備をしませんか?

 厨房には、

 豊富な食材が揃っていましたから。

 先ほども。

 仰っていたじゃないですか?

 昔は料理人として、

 働いていたこともあるって」

佐藤が平原を優しく宥めた。

「それならアタシも手伝うわ。

 実はアタシ。

 こう見えても料理は得意なの」

意外にも。

菅野が手を挙げた。

「ほう。

 そいつは有難い。

 何せ朝から何も食べてないからな。

 コース料理とまでは言わんが、

 さすがにカップ麺よりは

 マシだろう」

宮崎が

「わっはっは」

と豪快に笑った。

その時。

応接室の柱時計が

ボーンと16時30分を告げた。

直後。

ドアが開いて、

血相を変えた六条が飛び込んできた。

「た、大変ですっ!

 部屋に鍵がかかりません!」

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