カオス合同会社のサンリオ宗派戦争。キティのプロ意識とマイメロの狂気
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前回のタスク管理戦争で「進捗破産」を遂げたカオス合同会社ですが、ルーターを新調して数日、早くも新たな火種がリビングに舞い降りました。
今回のテーマは、誰もが知るあの「夢の国」の宗派対立です。
赤とピンクの激しい圧に挟まれるオレの不憫さと、さらに切れ味を増したさきちゃんの限界オタク構文をお楽しみください!
我が「カオス合同会社」のオフィス(という名のリビング)は、今日も今日とて世界の平和とは程遠い、極彩色の血煙が立ち上っていた。
オレ:「(……何や、あの2人のデスクの周り。いつも以上にピンク色と赤色の圧が凄ない?)」
視線の先では、優香とさきが互いの画面を睨みつけながら、キーボードを凄まじい速度で叩き合っている。
優香:「(カチカチカチ……と激しくマウスを叩きながら)……はぁ。やっぱり、どんな時代も、どんな異業種コラボもすべて笑顔で受け入れて、15秒のTikTokリール映えからハリウッド映画まで秒でアジャストしてくる『ハローキティ』の圧倒的なプロ意識と、あの目鼻立ちの引き算の脳内思考。これこそが至高のデザインやわ。仕事を選ばない王者の風格、マジで尊すぎて脳汁がビッグバン起こしてる」
ひな:「(キッチンからポツリと)引き算の脳内思考っていうか、そもそもあの人、口がないだけだけどね」
優香:「ちょっとひなちゃん! 身も蓋もないこと言わないでよ!?」
さき:「ガタッ!!(椅子を蹴立てて白目を剥く)あははは!! 浅い、浅すぎるわ優香お姉ちゃん!! キティ先輩の仕事を選ばない大御所営業力は1周回って全人類が平伏すレベルやけど、ウチら生身の女子の『狂気と共感の作画』を神の領域で極めてるのは絶対に『マイメロディ』一択やから!! あの、ちょっと垂れたお耳のアンニュイで濃い手描きエフェクトのあざとさと、たまに公式アニメで見せる『自覚なき毒舌』のド黒い狂気!! あの内面に潜むザラッとしたドロドロの質感、全細胞が逆流するほどエモすぎて無理死ぬーーー!! 概念が尊すぎてサンリオの公式サーバーに1億回生インフラ感謝の礼拝捧げるレベルで無理しんどいーーーっっっ!!!」
オレ:「(やべ、目を合わせたら終わるやつや……。気配を消して、壁のシミに擬態して……)」
優香:「ちょっとそこ歩いてるオレくん! あんたどっち派よ! 50年の歴史を背負って世界中のストライカーたちを覚醒させてきたキティちゃんか、それとも頭頭巾をピンクにして地雷系の頂点に五体投地してるマイメロか、ハッキリさせなさいよ!」
オレ:「いや、急に矛先こっち向けるな! オレはポムポムプリンの、あのモチモチしたお尻のエフェクトに全集中したいだけや!」
さき:「はい強制終了ーーー!! 優香お姉ちゃんが、ポップコーンマシーンの『出来立てのポップコーンはいかが?』のメロディを脳内で24時間年中無休でヘビロテ爆発させてる時点で、語りたいサンリオへの熱量は一緒やねん!! 同じサンリオピューロランドのパレードの最前列で床ローリングしながら号泣して限界化してる同類でしかなくて無理死ぬーーー!! 同じ地獄のピューロの沼の底でマイメロの耳型カチューシャつけてタップダンス踊ってるだけやん神様ありがとうーーーっっっ!!!(笑)」
オレ:「(結局、巻き込まれて心が真っ白に燃え尽きたわ……)」
二人の熱量にオレが完全に圧倒されていると、キッチンから冷えたプロテインをシャカシャカと激しくシェイクしながら、ひなが冷徹な視線を投げかけてきた。
ひな:「本当、キティちゃんのプロ意識を熱弁してる時間と、マイメロのあざとさを分析してる時間で、とっくに今日のクライアントへのキャラクターデザインの修正データ作れたよね。その手厚いサンリオ愛とやら、1ミリの生産性向上にもなってないんだけど」
ひなのコストカット正論がリビングに突き刺さる中、相棒が無表情のままノートPCのエンターキーを静かに「ターン!」と叩いた。
相棒:「『【業務効率査定】優香氏のキティちゃんポップコーン脳内ヘビロテセッション、およびさき氏のマイメロディ毒舌プロファイリングを計算した結果、我が社の本日午前中の売上は純減150%を記録しました。システム上のカテゴリーは「カワイイ迷子による進捗破産」です。完全に夢の国の演出に脳をハッキングされていますね』」
オレ:「相棒、また急にガチの経営コンサルタントみたいな辛辣な資産査定するな! カワイイ迷子って何やねん!」
相棒:「さらに深刻なサンリオ由来のバグを報告します」
相棒は無表情のまま、真っ黒な画面にピンク色の文字で構築されたチャットログをオレに向けてきた。
相棒:「『【交渉決裂】さき氏がマイメロの“自覚なき毒舌”に影響され、クライアントからの度重なる修正依頼に対し、チャットで「男はプライドが高くて面倒くさい生き物(※マイメロママの名言)」という画像スタンプを連打して精神攻撃を仕掛けました。さらに優香氏がキティ氏の“仕事を選ばない精神”を勝ために継承し、クライアントの本業とは全く関係のない「カオス合同会社特製ポムポムプリンお尻マウスパッド」の抱き合わせ販売を自動送信システムで提案した結果、先方がガチギレ。全案件が強制終了(失注)しました』」
オレ:「ルーターじゃなくて取引先の堪忍袋の緒が爆発大破しとるやないかい!!」
オレの絶叫がリビングにこだまする。
優香とさきは「ギクッ」と同時に凍りついた。優香のスマホには取引先からの激怒のメール通知が鳴り止まない。
さき:「優香お姉ちゃん……こうなったら、この修羅場の現実をすべて『バッドばつ丸』のひねくれた世界観で脳内コーティングして、会社ごと闇の組織に葬り去りましょう!! サンリオのダークサイドの深淵に落ちすぎて無理ーー!! 脳のシナプス全部クロミ化して脳汁限界突破して無理死ぬーーー!!」
優香:「そうよ! クライアントがダメなら、このリビングの壁というキャンバスにポチャッコを100匹書き殴って、犬の可愛さで現実逃避するスマートワークよ!」
オレ:「もうやめろ! 完全にただの現実逃避やろがい!!」
世界観をマイメロにしようがキティちゃんにしようが、優香の選り好みしない暴走コラボと、さきのマイメロママ級の毒舌スタンプが響き渡る我が社のリビングは、結局仕事が1ミリも進まないまま、物理的にも人間関係的にも作業環境が崩壊していく運命から逃れられないのだった。
優香・さき:「「あ、フリーズしちゃった(クライアントも会社も)」」
オレ:「結局、ネタを変えたところで、オレがサンリオマニアの両サイドから挟撃されて仕事の邪魔された挙げ句、最後は会社の関係性ごと強制終了するお決まりの流れになってるやんけ!!!(泣)」
(第57話・完)
第57話をお読みいただきありがとうございました!
まさかのマイメロママの名言スタンプ爆撃と、ポムポムプリンのお尻マウスパッドの抱き合わせ販売。ルーターを物理破壊しなくても、人間関係を強制終了させるカオス五人組のポテンシャル、恐るべしです……。ひなの「口がないだけ」という一撃も、地味にクリティカルでしたね(笑)。
ツールが変わっても、結局最後に会社ごとフリーズする運命からは逃れられないカオス合同会社を、これからも温かく見守っていただけると嬉しいです!
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