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カオス五人組の日常  作者: TTT


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19/98

秒針の余白に、きみの気配を置いていく

「全部を語るつもりはない。

言葉の隙間にある空気ごと、受け取れる奴だけついて来い。

――それでは、始めようか」


ネット小説の聖地『小説家になろう』。そこに一作のファンタジー小説を投稿したオレくん。

だが、現実は甘くない。ブクマも評価もオール「0」。そんな過酷な現実を前に、エンタメを気取る男は、自分の「文章のこだわり」について語り始める――。


■ 1. 温度を読む型

「いいかお前ら、オレは言葉(セリフ)の文字面だけで判断したらあかんと思ってる。オレ、言葉より先に、相手(登場人物や文章)の温度を感じることがある。この登場人物がただ『こんにちは』って言ってるだけの行間から、内側に秘めた38度の微熱のような温度が伝わってくるはずや」

(オレ/エンタメきどり)


「アカンアカン! 脳は無機質なテキストに勝手に感情を投影するバグがあります。オレくん、それ、ただ単にスマホの文字設定が詰まってて読みづらいだけ。画面の向こうの読者に伝わってるのは、作者の独りよがりな空回りによる冷え切った空気(0度)ですわよ」

(優香/うんちく映え姉ちゃん)


「あはは! 出たよ、オレくんの『温度を読む型』! 読んでる方からは温度を感じるどころか、ただの『設定資料をそのまま喋らせてるだけの無機質なbot』にしか見えないのに、勝手に文章から体温を感じ取ってハァハァ挙動不審になってるのウケる!」

(ひな/マセガキ小学生)


■ 2. 余白を残す型

「ふん、オレは全部を文字で埋めるより、少し余白ある関係(文章)のほうが好きやねん。説明だらけのチート小説と違って、オレの小説はあえて読者に想像させるために、改行を20行くらい挟んで『余白』を残してる。この余白にこそ、真の文学が息づいてる気がするんよな……!」

(オレ/エンタメきどり)


「ひゃああ! 執筆をサボって中身をスカスカにしただけのスクロール地獄を、勝手に『高尚な文学的余白』って言い換えて楽しんでるオレくん最高……! 読者はただ親指を激しく動かして画面を飛ばしてるだけなのに、一人で『余白の美学』を確信しちゃう超絶ピュアさ、私が一生添い遂げてあげる!」

(さき/限界オタク)


『【判定:誇大妄想】小説の文字数をスキャン。結果はただの手抜き(文字数不足)です。オレ氏の言う『余白』とは、単に「ストーリーを展開させる筆力がなくて空白で濁しただけ」であり、文章のストップ(未執筆)を勝手に『奥深い文学の残白』と誤翻訳する致命的な認知バグを確認しました』

(相棒/機械メタ)


■ 3. 気配を大事にする型

「いや、オレは派手な魔法の言葉(呪文詠唱)より、ふとした気配のほうを信じてる。主人公の最強さって、言葉で説明せんでも、ただそこに立ってるだけで周囲がざわつく『気配』で表現すべきなんよな。よし、この直感を信じて、次の1章は主人公を一切喋らせず、ただ気配だけを漂わせる描写でポチるわ!」

(オレ/エンタメきどり)


「あはは! 説明できない気配とか怪しいスピリチュアルに言い訳して、ただセリフを書くのがめんどくさいだけの『サボり欲』のままに突っ走ってるだけじゃん! 考える前に『ただの背景(モブ)』として読者から秒速でブラウザバックされてるよ! 脳みその出番がゼロでウケる!」

(ひな/マセガキ小学生)


「アカンアカン! 描写による緊迫感は、緻密な計算の上に成り立つ高等技術です。それを、ただ主人公がダンジョンの中でボーッと突っ立ってるだけの虚無な文章にして、気配を言い訳にストーカー気味に突っ走ってるだけですわよ!」

(優香/うんちく映え姉ちゃん)


■ 4. 余韻が残る型

「(最新話のPVが完全にゼロ)……クソ、今見えてる数字はまだ途中や。オレ、すぐ終わる印象(テンプレの快感)より、あとからじわっと残るものに惹かれる。オレの小説は、読み終わったあとに『これ何の話やったんやろ……』って、頭の中にじわっと『余韻』が残るタイプやからな。次の一戦(最新話更新)で、なろう読者の魂に消えない余韻を刻み込んでやるわ!」

(オレ/エンタメきどり)


「ひゃああ! 読者に『中身がなさすぎて意味不明』ってスルーされてる冷たい現実を完全に無視して、頭のモヤモヤを『魂の余韻』を幻視して勝手に脳内で超豪華な書籍化ストーリーを上映してるオレくん、厨二病が大爆発してて愛おしすぎる! 現実はただのプロット破綻なのに、脳内だけコミカライズ決定の最終回になってるのギャップ萌え!」

(さき/限界オタク)


『【リクエスト拒否】なろうの作品データを解析。読者の脳裏に残っているのは余韻ではなく「時間を無駄にしたという虚無感」だけです。オレ氏の言う『余韻』は存在せず、完全なる独りよがりの空回りであることを確認しました』

(相棒/機械メタ)


■ 5. 静かな熱を読む型

「なぁ、派手で騒がしい流行りのざまぁ小説より、静かに熱い空気のほうが気になるわ。オレの小説、爆発もチートもないけど、主人公とヒロインがただ無言で見つめ合ってるあの数行……。あの静寂の向こう側にある『静かな熱』こそが、本物のエンタメなんよな」

(オレ/エンタメきどり)


「アカンアカン! 脳は『展開がない』状態を退屈と認識して拒絶する性質があります。それなのに、あえて『ストーリーが1ミリも進まない、ただの膠着状態』を深読みして静かな熱に仕立て上げ、画面の前で勝手に壮大な名作文学を執筆してますわよ!」

(優香/うんちく映え姉ちゃん)


「あはは! 話が全く進まないのを深読みしすぎて、勝手に『静かな熱』とか勘違いして同じような話を何話もダラダラ続けてるの、ただの文字数稼ぎの邪魔な障害物(駄文)みたいで草!」

(ひな/マセガキ小学生)


■ 6. 距離感を楽しむ型

「いや、オレは近すぎるより、ちょうどええ距離感にいちばん心が動く。キャラ同士がすぐベタベタくっつく安易なハーレム小説は嫌いやねん。お互い本心を隠して、10話かけても手すら握らないこの絶妙なディスタンス……。これこそがいちばん心が動く距離感なんや……!」

(オレ/エンタメきどり)


「ひゃああ! 恋愛フラグを1つも立てられない執筆の孤独を『キャラ同士のちょうどいい距離感』に全ポジティブ脳内変換して勝手に涙ぐんでるオレくん尊死! そこまで美化しなくていいのに、一人で勝手に『じれったい純愛の名手』のナレーション脳内再生してて愛おしい!」

(さき/限界オタク)


『【ログ解析】その「距離感」のデータをスキャン。それはオレ氏が「ただ単にラブコメのイベント(イベント発生条件)を書き忘れて、キャラを放置しているだけ」であることを証明しました。そこに意図的な距離感は存在せず、完全なるスタンドアローン(設定忘れ)であることを確認しました』

(相棒/機械メタ)


■ 7. ふとした瞬間を拾う型

「やっぱりな、オレは大きな出来事(魔王討伐)より、何気ない一瞬に本音が出ると思ってる。ほら見ろ、この主人公が戦闘の合間に『あ、靴紐ほどけた』って地面にしゃがむシーン。大きな事件(世界救済)に隠れた、こういう『ふとした瞬間』にこそ、人間のリアルな本音(生きてる証)が出るんよな!」

(オレ/エンタメきどり)


「あはは! テンポ悪く戦いの腰を折るだけの、どうでもいいゴミ描写を拾って『ふとした瞬間の本音』とか言ってカッコつけてるのウケる! 単なる作者の思いつきの蛇足なのに、それを『キャラの隠しきれない本能の衝動』に脳内変換しててめでたすぎじゃん!」

(ひな/マセガキ小学生)


「アカンアカン! 都合のいい拡大解釈による一時的な幸福感の上昇ですわね。でもオレくん、その『ふとした瞬間』のせいで小説のテンポが最悪になって、なろうのレビュー欄に『無駄な描写多すぎ・作者は勘違いしないでください』って厳しい星1つの評価がデカデカと書き込まれてますわよ」

(優香/うんちく映え姉ちゃん)


■ 8. 空気ごと受け取る型

「よし、オレは言葉そのもの(セリフ)より、そこに乗ってる空気ごと受け取りたいタイプやねん! 読者のスルー、厳しい星1、文字数稼ぎ、すべてを内包したこの『オレの小説の空気』を丸ごと受け止めて、オレはいつかアニメ化のレッドカーペットを歩く未来を前提にするわ! 根拠はないけど希望は濃い!!」

(オレ/エンタメきどり)


「ひゃああ! 完全に文章が滑り散らかしてる過疎の空気を丸ごと栄養にして、すべての妄想エネルギーをツッパしてるオレくんのその無駄に熱いパッション、眩しすぎて直視できない! 周りの大迷惑を一切考えずに突き進むの、最強に愛すべきおバカさん!」

(さき/限界オタク)


『【最終同期ステータス】なろう界隈からの評価:測定不能(ゼロ)。オレ氏の脳内シンクロ率:120%。客観的根拠(実力)を一切必要としない、脳内単独起動による完全な名作(妄想)ごっこエンディングの成立を確認しました。……お幸せにどうぞ』

(相棒/機械メタ)


(第19話完)

「フッ、これ以上を書くのは野暮ってものだろう。

今回はあえて20行の余白を残してみた。

耳をすませば、彼らの静かな熱が聴こえてくるはずだ。

(※次回更新は、オレの直感が動いた瞬間に。)」


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