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異世界ローカル路線バス  作者: 横浜あおば
第二期中期経営計画

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85/202

回送(回想) 国王就任式後、王城にて

2024年7月17日にカクヨムで公開したものです。

 就任式を終えて、王城に戻ってきたスピカ。

 執務室の椅子に腰掛けると、猫のようにぐぐっと伸びをした。


「ほわぁ〜、疲れた疲れたっ。でもでも、みんなから注目されるのは、やっぱり気持ちいいね☆」


 日本でアイドルをやっていた頃の、アリーナ公演に匹敵するほどの観衆を前にしての就任演説は、大盛況のうちに幕を閉じた。

 ライブ後にも似た高揚感と疲労感を感じながら、スピカは執務机の上の調度品を見回す。


「う〜ん、こういうのも私がやるのか……」


 メー王国は絶対君主制だ。

 そのため、国王には強力な権限がある反面、やらなければいけないことも多い。


 スピカはそれが、ひどく面倒だった。


「どうしようかなぁ。……あっ、そうだ☆」


 いいこと思いついちゃった。


「ねぇセトちゃん。ちょっとこっち来て」

「? わたくしに何か御用ですか?」


 ちょうど良いところに通りかかったセトを呼び止めて、おいでおいでと手招きする。


 一礼してから執務室に入ったセトは、スピカの前に立つなり謝罪を口にした。


「申し訳ございません。退居の支度なら本日中に完了致しますので」

「いやいや、それはゆっくりでいいよ。そんなことよりさ、セトちゃんに大事なお願いがあるんだよね☆」

「お願い、ですか?」


「どのようなものでしょう?」と首を傾けるセトに、スピカはキラキラのアイドルスマイルで言う。


「セトちゃんさ。官房長官やってくれない?」

「かんぼうちょうかん、とは?」

「ん〜、なんて言うのかなぁ? 要するに、私の代わりに事務とか調整とか議会進行をする人☆」


 そうしてスピカは、その後も次々と前国王の側近や有能な貴族らに声を掛けていき。

 その結果、セト官房長官やオーブ財務大臣を中心とした、疑似的な内閣が組織された。

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