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異世界ローカル路線バス  作者: 横浜あおば
第二期中期経営計画

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84/202

異74系統 シャクリャギ町〜ピナリ港〜王都南門〜王城前

2024年7月10日にカクヨムで公開したものです。

『次はイノーボザッキ灯台。……次、停まります。バスが完全に停車するまで、席を立たないで下さい』


 混雑したバスの車内。

 聞こえてくる会話の内容は、国王選の結果についてばかり。


「あのスピカちゃんが国王かぁ。なんか実感湧かないよな」

「記者会見で右派か左派かって記者の質問に、『私はセンターかなっ☆』って言ったのには流石に笑ったけど」

「あれはマジで可愛い」


「あんな若ぇ踊り子に国の長が務まるかってんだい」

「どういう政治をするのかもまだよく分からんしのぅ」

「決まってしまったことは変えられんが、やっぱりセト王女が国王になるべきだった」


 そう。なんとびっくり、当選したのはスピカだったのである。

 得票数は第一王女セトと僅差で、かなりギリギリでの当選。(ちなみに第一王子キヨスは大敗)


 だからこそ、未だに国民の間でも果たしてこれで良かったのかと、こうして議論になっているのだが。


「ありがとうございました。イノーボザッキ灯台です」


 停留所に到着し後扉を開けると、ぞろぞろと乗客が降りていく。

 降りたい人が他にいないことを確認してから、扉を閉めてバスを発進させる。


『発車します。お掴まり下さい』



 この国はこれからどこへ向かうのか。

 メー王国の行き先は、女王アイドル天川《あまかわ》スピカに委ねられた。

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