↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ローカル路線バス  作者: 横浜あおば
第一期中期経営計画

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
49/202

異46系統 ミフォ保養所〜リトー養成センター〜王立競技場〜ファチュー本町

2023年11月8日にカクヨムで公開したものです。

『次はヒダキャ町。日帰りでも宿泊でもOK、アルカリ性の単純硫黄泉が自慢のシャル川温泉へはこちらでお降り下さい』


 朝の通学時間帯。

 次の停留所が見えてきたが、待っている人は居なそうだ。


 降車ボタンも押されていないので通過しようとしたところで、向かいから走ってくる人の姿が見えた。

 全力疾走、それもかなりのスピード。下手したら車くらい速いのでは?


 もしかしてこのバスに乗りたいのかなと思って、私は速度を落とした。

 停留所に停車し、前扉を開けてしばし待機。


「はぁ、はぁ。間に合った……」


 やはり乗りたかったらしい。


 息を切らして乗り込んできたのは、獣耳と尻尾が生えている制服姿の少女。

 とても可愛らしいが、何の動物の娘だろうか?


「お客さん、足めちゃくちゃ速いですね」


 息を整えつつ財布からコインを取り出しているケモ耳少女に、それとなく質問してみる。


「あっ、いえ。他の子と比べたら全然です」


 今の口振りからして、普段からタイムや順位を競っているのかな?

 しかも彼女の言葉が謙遜でないなら、あれよりももっと速く走れる子がいるということ。

 って、その人どんだけ速いんだよ。


「陸上競技とかやられてるんですか?」

「はい、時々レースに出てます」

「レース? 大会みたいなものですか?」

「大会、なんですかね? 何とか賞とか、ほにゃらら記念みたいな名前が多いんですけど」


 賞、記念……。ああ、なるほど。分かったぞ。


 少女が220ゴールドを運賃箱に投入したところで、私は優しく微笑みかけつつ言った。


「年末のレース、頑張ってくださいね」

「あっ、ありがとうございます」


 扉を閉めながらケモ耳少女が席に座ったのを確認して、バスを発進させる。


『発車致します。お掴まり下さい。本日も埼京交通バスをご利用いただき、誠にありがとうございます。この車は、異46系統ファチュー本町行きです。次はミャジャキ牧場。お降りの方はブザーでお知らせ下さい』


 ケモ耳少女の元であろう動物は、レース本番では時速60キロで走るという。

 それならバスに乗り遅れたとて、遅刻はしなさそうですけどね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。