Episode 2 ~I was waiting today~
「ここが…」
すごい。
中高一貫校と聞いていたが、ここまでとは。
高校を2個繋げたかのように大きい校舎。
凄まじい存在感を放つ寮。
そして…
「なんだありゃ?」
転入手続きを済ませて一人で校内を散策していたら、
そこには大きなガーデンと、その真ん中に、1つのベンチがあった。
少し休もうと思っていたから、好都合と言わんばかりに座る。
まさか、こんな所にガーデンがあったとはな。
資料には乗ってなかったのにな…
「…あら?」
え?
今日は入学式も編入手続きもあったから誰もいないと思っていた。
「ここに先客がいるなんて…」
少し残念そうに答える。
「誰もめったにこないから、秘密の庭園と呼ばれているのにね…」
なるほど、ここの存在はほぼ知られてないらしい。
「えっと、あなたは?」
「え、俺は、藤道修哉って言います。」
「そう、藤道くんね。よろしく。」
「私は、霧島沙耶って言うんだ。」
「唐突だけど、藤道くん、あなたのそのペンダント、まさか、あのペンダント?」
少し顔をしかめて言う。
「あのペンダントとは?」
「9th brighten rainbowよ」
「!?」
なぜ知っている、!?
「あら、図星のようね。」
「…」
嫌な予感しかしない。
「なーんだ、あなたもか。」
「はへ?」
わけがわからなさすぎて、変な声が出た。
「ほら」
そういって、彼女の胸元に七色に光る何かがあると気づいた。
「…」
「あれ?」
形が違うのか?
「それ、十字架じゃ、ないですよね?」
「え?何言ってんのこれは、クローバーよ?」
「でも、俺のは十字架だし…」
「…(形が違うのかな…)」
「まあいいわ、」
ボソボソなんか聞こえてたぞ。おい。
心の声筒抜けだぞ。
「貴方がそれを持ってるってことは、あなたにも使命があるってことよ。」
「私達は、このペンダントの力を借りて、いろいろするのよ。」
「いろいろ?」
「そうよ、いろいろよ。」
わけがわからない。
「…ッ!?」
「伏せてッ!!」
言われるがままに伏せる。
そうすると、何かが頭の上を掠める。
矢だった。
「これが使命よ。」
「こんなふざけた野郎から世を守る。」
「…」
口が開きっぱなしで、ぽかんとしてしまう。
ただ、自分の目の前に地獄が広がっていることはわかった。
「幻よ」
「こんな地獄絵図じゃない」
「戦うのか?」
「いえ、見守るのよ。」
「は?」
「これは、人間などの心の闇を具現化したものよ」
「優しく見守れば、消える。」
「もちろん、変だったらこの闇を(殺す)わ。」
突然そんなことを言われ混乱していたが、これが俺の世界を、みんなの世界を救うための鍵ではあった。
Episode 2 ~I was waiting today~ 終




