表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
某年1月2日。晴。  作者: あみれん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
8/10

その8

最初の“サシ飲み”以降、私とKはよく二人で飲みに行くようになりました。


私の地元とKの地元(電車で十分ほどの距離です)を、お互い行き来しながら飲んでいたのです。


そのうち、会うたびに梯子酒となり、カラオケにもよく行くようになっていました。


二人ともビートルズの大ファンだったのですが、いつの間にか、カラオケの締めは《アビイ・ロード》B面メドレー、というルーティンまで出来上がっていました。


そんな感じで、当初抱いていたKへの警戒心は、すっかり消えていました。


なので、私の方から飲みに誘うことも多くなっていたのです。


初めてのサシ飲みから数ヶ月後の夜。


私とKは、Kの地元にある、ちょっと変わった店で飲んでいました。


私が初めて入る店です。


店内は迷路のような造りになっていて、個室ではないのですが、袋小路のような場所にテーブルが置かれているため、他の客の姿が見えにくくなっています。


壁には異国情緒のあるオブジェがいくつも掛けられていました。


何でも、Kが昔から通っている店だそうです。


飲み始めて数時間。


私とKは、いつもと変わらない、たわいもない話をしながら飲んでいました。


すると突然、一人の男が私たちのテーブルの前に現れたのです。


リーゼントに黄色い開襟シャツ、ニッカポッカのような黒いパンツ。


男はKに深々と頭を下げて言いました。


「Kさん、XXXです。いつもお世話になってます。今後ともよろしくお願いします」


Kは、そっけなく「おう」と言うだけでした。


男は再び頭を下げ、そのまま去って行きました。


――ン?


私の脳裏に浮かんだ言葉です。


その瞬間、忘れていたある感情が、ゆっくりと湧き上がってくるのを感じていました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ