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某年1月2日。晴。  作者: あみれん


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15/23

その15

“やばい事務所に軟禁されてた”………なんじゃそりゃ!


私はSの言葉を全く飲み込めませんでした。


口は半開きで、目は宙を泳ぎ、呼吸は浅く……。

恐らく私は、絵に描いたような呆けた表情をしていたに違いありません。


Sのニヤけた顔が視界に戻りました。

温くなった生ビールのジョッキを握り、一口飲みます。


「どういうこと?」


Sは乗り出していた半身をゆっくりと後ろに戻して言います。


「美人局」


「ツツモタセ……」


「うん。アイツさ………」


Sの話を要約すると、こういう事のようです。


某有名繁華街で知り合いと飲んだKは、その知り合いと別れた後、駅に向かって繁華街をフラフラと歩いていた。


すると、見知らぬ女性に「よかったら飲みに行かないか」と声をかけられた。


酔ってすっかり気持ちよくなっていたKは、女性と飲み屋に行き、しばらく飲んでいると、そこへ男が登場。


「オレの女に何してやがる」


とイチャモンをつけられ、そのスジの事務所に連行され、所持品を全て没収されて軟禁状態になる。


二週間後、解放条件として高額な金銭を要求される。


Kは同居している母親に電話を入れて事情を説明し、お金を事務所まで持って来るように依頼。


後日、母親と次男坊がお金を持って事務所を訪れ、お金を差し出し、Kは無事に解放。


家に帰ったKは、母親から外出禁止令を言い渡され、再び自宅で二ヶ月の軟禁状態となる。


数日前にその軟禁が解けて、今に至る。


私とKは、これまで女性の話をしたことがありませんでした。

考えてみれば、Kは独身なので、浮いた話の一つや二つはあって当たり前だと思いますが、今まで何故か、“オス”としてのKを意識したことはなかったのです。


Sと私の間に、しばし沈黙の時間が流れます。


そして、トイレから出てくるKの姿が見えました。

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