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氷光恋愛  作者: グレンリアスター
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第三十二話 謎の集団

 気を失った金髪の少女を大型トラックの助手席に乗せ、コンテナに頭を失った《竜》を載せた水色髪の少女。

 それを高いビルの屋上から見下ろす集団がいた。

 彼らは機械仕掛けの鎧を纏い、いくつもの武器を装備している。

 そんな兵士達の先頭に立つのは、白衣を着た若い男。

 オシャレなガスマスクをつけ、眼鏡を掛けていた彼はパチパチと拍手する。

 

「素晴らしい。これでようやく世界からモンスターを排除できます」


 ガスマスクの下で笑みを浮かべた男は両腕を広げ、空を見上げる。


「まさに彼女は聖女。光の魔法を操る私たちの最高傑作!」


 指で眼鏡を押し上げた彼は、背後にいる集団に命令を下す。


「翌日、コードネーム『聖女』を回収します。準備を」

「「「了解」」」」


 兵士たちは敬礼した。


<><><><>


 アリスと《竜》を大型トラックに載せた蒼は急いでエンジンをかけ、ハンドルを握る。

 苦しそうにハァハァと荒い息を漏らすアリス。

 そんな彼女に「今すぐ家に帰るから、我慢して」と言って、蒼はアクセルを強く踏む。

 車輪がギュルルルルル!と回転し、速く進む大型トラック。

 車を運転しながら蒼は思い出す。

 光の魔法のような力で《竜》を倒したアリスの姿を。


(いったい……アリスは何者なの!?)


 謎に包まれた正体不明に対する恐怖。

 そして本当にアリスは人間なのかという疑惑。

 二つの感情が蒼の中で渦巻く。

 だがそれ以上に蒼には強い感情があった。

 それは、


(アリスは……私の大切な宝物はなにがあっても助ける!)


 愛する者を救いたいという想い。


「大丈夫、アリス……あなたは私が助けるから」


 蒼はさらにアクセルを踏み、大型トラックを加速させた。

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