第二十四話 服選び
東京都、秋葉原の闇市にやってきた蒼とアリス。
彼女が先に足を運んだのは、武器屋だった。
店の中にいた武器屋の少女—――ミクは二人に気付き、笑顔を浮かべる。
「いらっしゃい☆蒼にアリス」
「ええ。今日はこれを用意してほしいんだけど」
蒼はコートのポケットから一枚の紙を取り出し、ミクに渡す。
紙を受け取ったミクは書かれている文字を見て、うんうんと頷く。
「オッケ~☆これを全て用意すればいいんだね☆」
「ええ」
「ただ用意するには少し時間が必要だから、五時間後ぐらいに来てね☆」
「わかったわ」
「ところで……二人揃ってここに来るなんて珍しいね☆もしかしてデートでもするの?この後」
ミクが問い掛けると、アリスは笑顔を浮かべて蒼の右腕に抱き付いた。
「うん、そうだよ!」
「ちょっと、アリス」
「この後、イチャイチャデートするの」
アリスの言葉を聞いて、ミクは「へぇ~」とニヤニヤと笑う。
「まぁ楽しくお姫様とデートしてきてね☆氷の女王様」
「うるさいわよ。行くわよ、アリス」
アリスを連れて、店から出て行った蒼。
そんな彼女を見ていたミクは、微笑む。
「楽しそうだね、蒼」
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闇市のとある服屋。
そこには値段は高いが機能性はもちろん、デザインも生地もいい服が売られている人気店。
中には多くの女性たちが楽しそうに服を選んでいる。
そんな人気の服屋にある試着室で、蒼は顔を真っ赤に染めていた。
「ね、ねぇ……アリス。なんか恥ずかしいんだけど」
蒼が今、着ているのはフリルがたくさんついた黒いワンピース。
いわゆるゴスロリである。
「いい!かわいいよ、蒼!氷の女王があえてゴスロリ!最高だよ」
ふんすふんす!と鼻息を荒く漏らすアリス。
興奮した様子の彼女の瞳は、キラキラと輝いていた。
「さぁ、蒼。どんどん行ってみようか!」
怪しい笑みを浮かべて近づいてくるアリス。
いつも氷の女王として冷たい表情を浮かべている蒼が、思わず「ヒッ」と恐怖の悲鳴を上げた。
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「ありがとうございました~」
女性店員にそう言われながら、アリスと蒼は服屋から出た。
蒼はげっそりと疲れた顔を浮かべており、肩を落としている。
逆にアリスは楽しそうに笑いながら、服がたくさん入った紙袋を大切そうに抱き締めていた。
「さぁ、蒼!次に行こう!」
「……まだやるの?」
「当然だよ」
蒼に振り向いたアリスはとても眩しい笑顔を浮かべて、手を伸ばす。
闇市にあるいくつもの店の光に照らされる彼女は、幻想的で美しい。
「デートはここからだよ」




