第二十三話 デート
アリスが蒼の家にやってきてから二ヶ月が過ぎた。
モンスター討伐にも慣れ、毎日のように鍛錬をするアリス。
そんなある日、机の上で銃や剣などを並べていた蒼は、顎に手を当てて難しい顔を浮かべていた。
「う~ん」
「どうしたの、蒼?」
タオルで汗を拭っていた運動着姿のアリスは、蒼に問い掛ける。
「いや、そろそろ装備を整えないといけないと思ったの。ここ最近、強力なモンスターとの戦いが多いせいでいくつもの装備がダメになったの」
「へぇ~」
アリスは手に持っていたスポーツドリンクをゴクゴクと飲む。
「だから、そろそろ新しい装備を武器屋で買わないといけないと思ったの」
「そうなんだ」
蒼は少し迷った顔で黙り込んだ後、チラッとアリスを見る。
「アリス」
「ん?な~に?」
「よかったら、一緒に闇市に行く?武器屋に行った後、少し遊ぶのはどうかしら?」
「え?」
目を丸くし、呆然としていたアリスは手に持っていたペットボトルを床に落とす。
「それって……デート?」
「いえ、違うわ。装備を整えるついでにどうって話」
「つまり……デートだね。よし!最高のデートプランを考えるね!」
「話を聞いていたかしら?言葉は通じてるかしら?」
興奮した様子でアリスはニコニコと笑う。
彼女になにを言っても無駄だと気づいた蒼は、ハァとため息を吐く。
「デート……か」
その呟きの声がどこか嬉しそうだったことに、蒼は気付かなかった。




