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第二十話 油断
「ハァ~……なんとか倒せた」
深いため息を吐いたアリスは、地面に座り込んだ。
緊張という名の鎖が消えたことで、彼女は脱力感に襲われる。
僅かに震えている両手を、アリスはじっと見つめた。
(戦う方法は蒼から聞いてたけど……やっぱりギリギリだったな~。でも倒せた。これからも頑張って鍛えて……)
アリスがそう思った時、彼女の頭に白衣を着た大人たちが突如現れた。
『実験…つい……成功……これで……救われ……モンスター……滅ぼ……』
まるで壊れたラジカセのような声が、アリスの頭の中で再生される。
「うっ……」
頭痛を感じたアリスは、右手で頭を押さえた。
その時、アリスが座っていた地面が盛り上がり、黒い影が飛び出す。
アリスは「きゃあ!」と小さな悲鳴を上げ、地面を転がる。
「あれは……!」
影の正体は蛙のモンスターだった。
小型自動車並みの大きな蛙は、気持ち悪い二つの目玉でアリスを睨む。
そして両手から伸ばした鋭い爪を振り下ろす。
「しまった!」
回避も防御も間に合わないアリスに、蛙の鋭い爪が襲い掛かる。
次の瞬間、赤い血が宙に飛び散った。




