再会
カイル達にレイアが加入してしばらく経ったころ。ある町の酒場での出来事。
「そういえば、お前聞いたか?なんでもトゥアールの町の北にある村にドラゴンがでたんだってよ」
「ドラゴンか?確かあの周辺はオーガ殺しのガドゥの縄張りだろ?奴がまた倒したのか?」
「それが違うんだよ。今回でたドラゴンってのがSランクのドラゴンらしいんだ」
「それはなんとも……じゃあ村どころかトゥアールの町も壊滅したのか?」
「いんや?それがどうにも違うんだ。どうやら魔剣同盟っていう二人組がドラゴンを追っ払ったらしい」
「魔剣同盟?聞いたこともないな……それは確かなのか」
「あぁ。なんでもそのオーガ殺しのガドゥが証人なんだとさ。それよりも……」
「なんだ?まだなんかあるのか?」
「今回追っ払ったって二人組の一人は元々勇者パーティーにいたらしいぜ」
「それほんとかよ。勇者パーティーってAランクだろ。そこをクビになったやつにそんなことできるのかよ」
「さぁ?」
二人の会話を聞いていた者がいた。勇者レオンだ。
「あいつが?あいつにそんなことできるわけないだろ……」
「そうね、カイルにできるのは精々荷物運びと道案内だけよ」
魔術師フィーネが返す。
「下らない与太話だな」
剣士ガルドが言った。
「そうです。彼は今頃田舎でのんびり暮らしてることでしょう」
聖女セシリアが答えた。
「にしてもトゥアールの町か……あそこにはスルーしたダンジョンと古代遺跡があったな。ダンジョンはともかく古代遺跡はAランクのゴーレムがうようよいる危険地帯だ。もう少し強くなったらまた行くことにするか」
レオンが言った。
……その時、酒場に入ってきたものがいた。ふとそちらを見るレオン。
「……お前は!」
古代遺跡を攻略した俺たちは町の周辺にあったダンジョンをスルーしてコールタリアの町に来ていた。
コールタリアは辺境にあったトゥアールよりも大きな町だ。大きな町の常としてやはり近くにダンジョンがある。
「主殿。酒場があるぞ。寄っていこうではないか!」
レイアは昔話のドラゴンのイメージよろしく酒好きらしかった。
「そうだな。まずは酒場で情報収集だな」
「基本ね。基本に忠実なのはいいことだわ」
酒場のドアをくぐる。すると意外な声に出迎えられた。
「……お前は!」
いたのは勇者レオン一行だった。
「カイル。田舎に帰ったんじゃなかったんだな」
「あぁ。おかげ様でこうしてまだ冒険者を続けている」
「へぇ?で、ランクはなんだ?」
気づけば勇者パーティは皆ニヤニヤしていた。
「Bランクだ」
「は?嘘はよくないぞ?お前がBランクになんかなれるわけないだろ。それもこんな短期間で」
「カイル。そこまで落ちてしまいましたか……」
聖女セシリアが言った。
「カイル。こいつらなんか気に食わないわね」
「まぁこんなもんだろ」
「魔剣殿に同意見だ。少し灸をすえてやろう」
「お、お姉ちゃん。俺たちとやろうってか?」
「レイア。いい」
「しかし、主殿……」
「主?こいつが!?これはいい……ケッサクだ!。おい皆この間抜けが主だとよ?」
やれやれと言う風にあきれた素振りを見せる勇者一行。
「もういい。いくぞ」
「お?逃げるのか?腰抜け」
「悪いですが、逃がしませんよ。この者たちからは魔の気配を感じます」
「だ、そうだ。残念だったな?カイル」
「ふぅ。仕方ないな。場所を変えよう。ここでは被害がでる」
「いいだろう。町の外の草原で勝負だ」
こうして俺たちは勇者パーティとことを構えることになった。




