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八尾さん、お昼休憩です。
食堂
「八尾先輩。朝は助かりました。」
お弁当を食べているわたしの前に、勇者を押し付けた
後輩が、申し訳なさそうに食堂の手作りプリンを持って
前の席に座った。
「沙也加ちゃん、大丈夫だよ」
わたしは、プリンは貰うねと皿をわたしの横に置いた。
「わたし、討伐とかわからなくて手続きの説明わかりにくかったから」
沙也加は、まだ沈んでいた。
魔王さまの討伐の担当になってから、鈴木課長に教えられていた勇者対策。
みんなに共有してほしかった。と少し思う。
「免許センターから無事帰ってくるかな…」
「その時は、八尾先輩。お願いします。」
深々と頭をさげられたら、断れない。
魔王さまと同じタイミングで帰ってこないことを
祈りながら、後輩からもらったプリンを頬張る。
プリンには、勝てない。




