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「本当に、大丈夫なんですか……?」
帰り道、私は叶夜君のことが気になってしょうがなかった。あれからすぐに帰ってしまったから、どういう状況なのかわからないまま。送ってくれる雅さんに、叶夜君のことを聞いていた。
「今はリヒトさんのとこにいるよ。そこで薬貰ってるはずだから大丈夫」
だから安心してね、と言う雅さんに、私はようやくほっと一息ついた。
「酷くならないならいいんですけど」
でも、やっぱりまだ心配で。今頃どうしているのかと、気になっていた。
「そーんな気にしなくても大丈夫。一人でいるわけじゃないんだし。――はい、家に到着~」
「わざわざ、ありがとうございます」
「別にイイって。なんなら、毎日送り迎えしよっか?」
ん? と、笑顔で顔を近付けられる。
恥ずかしくて一歩後ろに下がれば、雅さんも一歩、私に迫って来る。
「だ、だから近いですよ……」
「美咲ちゃん見てたら、ついイジメたくなっちゃうんだよねぇ~。ま、嫌われたくないから今日は退散するけど」
すっと、私の左手を取る雅さん。何をするのかと思えば、ただ優しい笑みを浮かべ、
「なにかあったら――呼んでね」
手を離すと、スマホを見せながら絶対ね! と言い、あっさり帰ってしまった。
本人には悪いけど、もっと粘られるかと思ってたから、こんなにすぐ帰られるとちょっと拍子抜けしちゃう。それだけ雅さんのスキンシップに慣れてしまったのかと思いながら、私はくすりと笑みを浮かべていた。
「――ただいま」
気分がいいまま家に帰る。
いい匂いがするなと思えば、おじいちゃんが夕食を作っているところだった。どうやら今夜はお魚らしい。
手を洗っておいでと言うおじいちゃんに返事を返し、私は手洗いと着替えを済ませてから台所に向かった。
夕食を作るのはおじいちゃんと交互にやっていて、私が料理担当でない日は、洗い物をすることになっている。
「――なんだか、具合が悪いんじゃないかい?」
お皿を洗っていると、心配そうにおじいちゃんが言う。
「別に、悪いところはないよ?」
「本当かい? 少し、顔色が悪くなってるように思ったんじゃが」
……そんなに悪いのかなぁ。
洗面台で確認すると、確かに、いつもより顔が白い気がする。昼からよくなかったみたいだし(杏奈や雅さんにも言われたから)、今日はもう、早めに寝ちゃおう。
お風呂もシャワーだけにして、私は早めにベッドで横になった。
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―――――…
――…
また……夢を見ていた。
それは先程と同じで、桜色をした空を漂う場面から始まる。けれどすぐに視界は切り替わり、再び、戦場へと場所を移していた。
目にしたのは――血の海。
足元に広がる赤は、以前に見たものとは比にならない。
見ているだけで気分が悪い……頭がクラクラするほどの臭いに、私は鼻を覆った。




