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現代ダンジョン奮闘記  作者: だっち
交錯する思惑

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第120話 護衛

是非、ブックマークか評価を。

私にガソリンをください!!

怪しい外国人との話し合いから2日後、田所さんから連絡が来た。


《明日、改めてお話ししたいことがあります。

直接会えますか?

神谷さん4人全員に来てほしいです》


翌日、4人は田所さんと待ち合わせた場所に向かった。


指定されたのは、駅前の小さな喫茶店だった。

田所さんはすでに来ていた。

そして——隣に、見知らぬ人物が3人座っていた。


「来てくれてありがとうございます。

紹介させてください」


田所さんが立ち上がった。


「こちらは、ダンジョン課と連携している方々です。

神谷さんたちの身辺を担当してもらいます」


3人のうちの一人、40代くらいの男性が立ち上がった。

スーツ姿だが、体格がいい。

目が鋭い。

「椎名といいます。以後よろしく」


隣の女性が続いた。

30代くらい。髪を後ろでまとめている。

「村松です」


もう一人、30代の男性が頭を下げた。

「水沢です」


直哉は3人を順番に見た。


(イチカ、3人の魔素量を測れるか)

(『計測中です——』)


しばらく間があった。


(『……3名とも、相当な魔素量です。

椎名様が最も高く、武虎様より一回り大きいです。

村松様・水沢様も武虎様と同等かそれ以上です』)


直哉は武虎に目をやった。

武虎は既に3人を値踏みしていた。


(武虎より上か)

(『はい。4人で戦った場合、勝てないかもしれません』)


「……すごい人たちだ」

直哉が呟いた。


「何か言いましたか?」

椎名が聞いた。


「いえ。よろしくお願いします」

全員が席に着いた。


田所さんが話を始めた。


「先日のカフェの件を受けて、上が動くことを決めました。

海外組織の動きがこれ以上エスカレートする前に、神谷さんたちの身辺を固める必要があります。

椎名さんたちは、普段は目立たない形で動いてもらいます。

常に一緒にいるわけではありませんが、何かあれば即座に動ける距離を保ちます」


「どのくらいの距離ですか?」

武虎が聞いた。


「状況によりますが、基本的には視界内か、走って1分以内の場所です」


椎名が続けた。

「神谷さんたちには、普段通りに行動していただいて構いません。

こちらが邪魔をするつもりはありません。

ですが——」


椎名が4人を見渡した。

「何か異変を感じたら、すぐに知らせてください。

あと、自ら危険に飛びこむような行動も避けてください。

勝手に動かれると、連携が取れなくなります」


「はい、大丈夫です。

わかっているつもりです」


* * *


一通りの説明が終わり、田所さんが席を外した。


4人と護衛3人が、テーブルに残った。


武虎が椎名を見た。

「一つ聞いていいですか?」

「どうぞ」


「あなたたちの強さは、どの程度ですか?」

椎名が少し目を細めた。

「直接的ですね」


「そっちの方がわかりやすい、でしょ?」


椎名が少し考えてから言った。

「すでに4層で何度も活動しています」


「俺より強いか……」

「そう、ですね。

あなたがたの活躍も聞いていますが、今の状態なら、おそらく我々のほうに分があるでしょう」


武虎が「そうか」と言った。

悔しそうではなく、確認したという顔だった。


「4人まとめて、なら?」

真弓が聞いた。


椎名が村松と水沢を一瞥した。

「全力を出したらわかりません。

ただ——こちらも全力を出す理由がないので」

「なるほど」


陽平が手を挙げた。

「質問していいですか?」

「どうぞ」


「食事の好みはありますか。

一緒に行動することが増えると思うので、把握しておきたくて」


椎名が少し止まった。

「……和食が好きです」


「私は何でも」

村松が言った。


「俺も」

水沢が言った。


「わかりました。

ありがとうございます」

陽平がメモを取った。


直哉は苦笑した。

陽平が聞くことはそこか、と思いながら、椎名を見た。


椎名は少し表情が緩んでいた。


* * *


喫茶店を出て、4人だけになった時、武虎が言った。

「思ったより、とっつきやすそうな人たちだったな」


「そうだね」

陽平が言った。

「最初は緊張したけど」

「俺は最初から緊張してない」


「武虎さん、目が全然笑ってなかったですよ」

「それは普段からだ」

真弓が「確かに」と言い、武虎が「お前も笑わないだろ」と返した。


「私は笑ってる」

「そうは見えない」


直哉は2人のやりとりを聞きながら、田所さんからのメッセージを確認した。


《椎名さんたちとは話せましたか?

信頼できる方々です。

何かあれば遠慮なく》


《わかりました。

ありがとうございます》

直哉はスマートフォンをしまった。


「イチカ、椎名さんたちがいれば、少しは安心できるか」

『魔素量は確かです。

ただし、精神干渉のような特殊な攻撃に対してどこまで有効かは未知数です』

「そうだな。過信はしない」

『それがよいです』


「行くか」

直哉が言った。


4人は歩き出した。

どこかで、椎名たちが動いているはずだった。

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