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最前線  作者: TF


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最終話 魂底の願い 10

海もまた然り

海が崩壊すれば大地もまた崩壊する


始祖様はそれを知っていたから

こいつらを壊すことが出来なかった


故に、未来…何れ来るべき未来

こいつらが外に出てき力を与えた子らがこいつらを迎え撃つ!!

そのために愚かな私達に未来を勝ち取るために!!

力を分け与えてくれた!!!


始祖様の御意志は巫女が全うします!

ですので!知恵を!

こいつが溜め込んだ糧を王へと献上させないようにする術を!!


最後の…末席である私に授けてください!!


こいつの目的、その全てを知ったからこそ、こいつが何をしようとしていたのか知ることが出来た。

これを止めないと人類の…いいえ、この星に未来がない!!


この星に流れる、生命の元!生命の実をこいつらは吸い出して!

王へ献上するのがこいつらの役目!!

生命の実が無くなった星々の最後は悲惨な物ばかりだった!!

こいつらは!それすらも楽しんでから!!次の星に渡っていやがった!!


今直ぐにでも!王へと献上するために展開された魔法陣が発動してもおかしくない!!

魔法陣は既に臨界状態!後少し、何かしらのきっかけ一つでこの星に流れる生命エネルギー



星の魂…

生命の実が星の外へと放り出されてしまう



生命の実を失った星の行きつく先は崩壊

生き物が住めない星へと何れ到達してしまう

どう足掻いても、どう頑張っても、知恵を振り絞っても


その運命は覆らなくなる


させない!!皆の未来のために!!!

こいつの記憶から用いられている術の全てを知る必要がある!!

手を伸ばし探る探す調べる!!

こいつに植え付けられた膨大な情報!まさに記憶の海!!

海の中に漂う記録を手にしては捨てる…


目的の記憶を掴む様に何度も何度も伸ばし続けていると

目的の記録に辿り着く


これ、これだよね!?

理屈や概念なんてどうでもいい!

この魔法陣がどういうモノなのか!

発動する条件何か!

止める方法だけ知ればいい!


目的の記憶に触れることが出来

魔法陣がどういう役目なのか瞬時に理解しようと情報を至高の渦に叩き込む


この魔法陣は星のエネルギーを搔き集め終えた後

星から抽出した生命の実を王へと献上するための転移陣

ありとあらゆる時空次元を超越しこの星から抽出した生命の実を飛ばすためだけの魔法陣

何があろうとどんなことがあろうと、この魔法陣を発動すればこいつらがいう王がいる時空へと繋がり王に謁見することが出来る。



物理法則も魔原理も全て無視した人類が到達することが出来ないであろう魔法!

故に、発動するのに莫大な魔力が必要!



この莫大な魔力が無くなってしまえば魔法陣は発動することが無く

こいつが私達の星から吸い出した星の命…魂と呼ぶべき生命の実が奪われることはない

なら、この搔き集めた魔力をどうにかすればいい!!


画期的で力づくな結論に至るのと同時に疑問が投げかけられてくる



…どうやって?



魔力は力…ここまで集めた魔力を無意味に解き放つと、魔力は質量を得、激しい嵐となって顕現する…すると、どうなる?わかりきっている…この大陸が吹き飛ぶ、いや、この大陸だけで済めば良い方…


下手するとこの星の半分以上の地表が海へと還る


ドラゴンの中に宿る生命の実と、魔力…

この二つを如何にかしない限り、この星は、ううん、残された人達は生きる術を失うどころかこの瞬間にも消えてなくなる…


だとしても…どうしたらいいのだろうか?

この集められた膨大な魔力をどうやって?消費する?

少しずつ放出して霧散させるのは?

ダメ、させようにも、魔法陣がそれを許さない

空気中に解き放てば魔法陣が解き放たれた魔力を吸い取って魔法が発動する


だったら、魔法陣を壊す!どうやって?

体を掌握したしても魔法陣を止めることが出来ない

こいつに込められたシークエンスを書き換えることが出来ない!!


使われている方程式は私達とはルールが違い過ぎて今から理解して魔法陣をレジストするなんて無理!


魔法陣を如何にかするのは不可能!


なら…根本的に発動させなければいい!はつどう、させなければ…

発動条件は必要以上の魔力に満たされている事が大前提…

やっぱり行きつく答えは一つ!魔力が無ければ発動しない!ってそれはもうわかってるって!


堂々巡りの答えに苛立ちと焦りが積もっていく。


ああもう!ダメ!こんな土壇場で如何にか出来る事象じゃない!!


堂々巡りの答えに苛立ちと焦りが積もっていく。


ど、どうしよう?なにか、どうにか、えっと、そ!そうだ!術式で魔力を消費するのはどう!?

何か、被害がでない、術式、風だと、周りを巻き込むし、火だと地表をやいてしまう…

ここって果ての果てだから地表を焼いて、ダメ!これ以上、大地を消耗させてはいけないし、そもそも!守った大切な人が燃えちゃう!なら、なら…ここは確か…後ろは崖?そう!すぐ後ろは海じゃん!なら!魔力を水に変えて海に流してみるってのはどうかな!?


ダメ!

こっちが変換して出力している間にもこの体から溢れ出ようとしている魔力を魔法陣が吸い込んでる!!発動に必要な魔力が満たされてしまって終わる!!


そう!今この瞬間も!魔法陣がこの体から魔力を吸い出し続けてる!!

止める術は…ダメ!何処にも無い!!この肉体には残されていない!記されていない!記述されていない!!


この肉体が壊れようとも魔法陣が魔力を吸い出そうとする可能性が高い!

だったら…この肉体の中に流れる魔力が空っぽになったら魔力が足らなくて、どうにか、なるんじゃないのかな?


本当に?肉一つでも残ればそれを魔力へと昇華されない?


ダメだ!疑問が思考を狭めようとしてくる!

道標が何一つない!無さ過ぎる!

こんな、こんなのぶっつけ本番で!どうにか


如何にか出来るほど私は天才じゃない!!

失敗が許されない状況で何が正しいのか

何もかもが未知数すぎる!何か、何かない!?なにか…


膨大な魔力を一瞬で消費する何か!!



膨大な魔力によって紡がれてきた奇跡

それが出来るのなら…私の願いは叶う…



…ある、じゃん。


答えは…ずっと前から、私の中にあった…


求めてた、膨大な魔力を

叶えたかった、幼き頃の夢を

救いたかった、愛する人を

この呪いから解放してあげたかった


お母様


私の始まりは…魂底の願いは…



救済、そう、救いたかった。

命短し短命種がその呪いから解き放たれ解放される

その為に、未来の私がお母様を救う術を手に入れたら

世界中の人達から魔力を少しだけ、ほんの僅かな魔力をわけてもらって

世界中の人達が手を繋ぎ願いを一つとして…


私に力を貸してくれたら

未来から過去へ干渉し、お母様を救う


それが私の…始まりの願い。



今の私にはその条件全てが揃っている



この魔力をもってすれば

幼き頃の私へと全てを届けることが出来る!!

お母様を救うことだって!

皆を救うことだって!

誰も死なせない!

No2を…お母さんを悲しませない!

お母さんの想い人を!団長のお父さんを殺させない!


全てを救うことが出来る!!!

この魔力があれば!!


そうじゃん!!

私という…白き聖女が願う魂底の願いは救済!!

全ての解放!!


それが私の願い!!


呪いがまだ私の体に染み込んでいるのなら!発現してみせてよ!!

全てを救う!全てをやり直す!全てを手に入れる!!


私は!!強欲になる!!


私が持てる全てを過去の私!!

お母様が生きた時代の私に届ける!!!

そうすれば未来は変わる!

世界は救われる!!


そうだよ!一度、何処かの私はここに辿り着いた!

でも!また同じ結末に辿り着いてしまった!

一度がダメなら!二度がある!

二度がダメなら三度目がある!!


私達では魔力がどう足掻いても足りなかった!

だから!幼少期の私には届けれなかった!!

でも!今なら届けれる!!

私の!私達の悲しい結末を届けることが出来る!!!


膨大な魔力が吸い込まれないように術式を構築し集約させていく


魔力を一点に集め祈りを捧げる。


願うは狭間

乞う願いはただ一つ


時空への干渉


時への介入、過去に私の思念を飛ばす、時空干渉術式をここに発動する


始祖様…寵愛の巫女が願い奉ります



術式を構築し意識を…向けるが何も起きない。


そう、だった。術式はあったとしても…

それを可能とする中継地点がもう、ない…


私達を繋ぐ超越した存在がもう、ない…


この術式は始祖様の加護、寵愛の加護を通して過去と現代を繋げ私という情報を魔力へと浸透させ飛ばす!私達を過去から未来へと繋ぐ寵愛の加護が無ければ発動しない!?


だったら!加護が無いのなら!

新しく術式を構築するまで!!!

今までの経験から術式の構造は理解している!!

こいつの中に刻み込まれた私達の知らない魔法を組み合わせれば!!


新たな方程式を構築していく…

搔き集めた魔力を外へと向けず自分の中心へと流し込み


発動する

思考超加速を


思考を加速させながら…

何度も何度も、時を渡る術を発動させる


何度目かの挑戦なのかもわからない

幾度も敵の中に残された知らない方程式を試した…


そして

何度目かの挑戦かも忘れたころ

繋がる感覚があった、寵愛の加護、その先へと繋がる感覚が

繋げた感覚を頼りに術式によって時空に干渉すると過去の世界を垣間見ることが出来た

過去の世界には幼き頃の私の姿が見え


私は過去の私と繋げる術を会得したのだと確信した。


これが、私のルの力なのだとしたら納得する

これが、敵が持っていた知恵なのだとしたらどうして使わなかったのか疑問が残る

これが…本当に過去の私と繋がっているのか保証は何もない


それでも

希望はそこにある!!




まだ3歳にも満たないであろう私に干渉する…

膨大で過酷で…触れたくないであろう情報をねじ込んだ…




でも

何も変わらなかった、私という存在に変化は起きなかった。

いや、正確には変わった、だから元に戻した。

3歳に膨大で過酷な記憶を…ねじ込んだ記憶のせいで



私は狂った

発狂した

そして



死んだ




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