とある人物が歩んできた道 ~努力が報われる時~
騎士様から信頼をかなり得たのだと実感が湧く!!
だってね?だってね?ひかないで聞いてね?
戦士達の修練する場所にね、私が座る椅子もいつの間にか用意されているそうで、戦士達のトレーニングとかを見るときに立ちながらだとお辛いでしょうだって!!結納はいつですか?
気兼ねなく騎士様の隣に入れるなんて!って、思っていました。
いざ修練上に出向くと、騎士様の座る椅子からけっこう、後ろのほうに大量の椅子が置かれていて、そこにどうぞっと…ぁ、はい、観覧席みたいな感じなんですね、ぁ、すいません、調子乗りました。デートはいつですか?
遠巻きに座って、全体を見渡せるからよくわかる。
戦士達の動きを見ていると、確実に練度が高くなっている、新人たちが到着してからまだ、長い月日が経っていないと思うけれど、すごく動きがよくなっている。
連携もすごくいいし、息もぴったり、これは確かに医療班が暇になるのも頷ける、おかげさまでこうやっていろんな場所に出向く時間が作れる、研究に割ける時間も増えました。
これも偏に騎士様の功績だと死の街にいる全員が肌で感じている、確実にこの街はよりよくなっていると。
本当の意味で、生贄として差し出された人たちも数多くいる、この街に到着した時なんて、すぐにわかる生贄組なのか、だって、死を悟ったモノの目をしているからすぐにわかる、あーあれはすぐに死んじゃうんだろうなって。
でもね、騎士様が絶対にその命を無駄に散らさないために熱意をもって接して、訓練を続けていった結果、あの生贄組の顔が、訓練を打ち込んでいる背中も頼もしくなったし、顔も生き生きとしている、明日を信じて希望を宿した目をしてる。
こんなにも、人を変えれるほど騎士様の影響力は偉大なの、嗚呼、抱いてほしい…
騎士様の導き手としての、腕前に心の底から感服するし、尊敬するし参考にもなる!
私も医療班のトップにNo1に成る予定なので!この姿勢を学ぶことによって、その時が来ても慌てずに指導できると信じている。
本当に、騎士様の裁量は学ぶことが多い、多いんだけど、どんな人でも悩みがあると知れてのは、大きく得るものがあった。
思い返してみても、乙女ちゃんへに対する指導の悩みは特殊すぎたレアケースなのだとこの修練所を見て実感する。
だってね、参加している人達の層を見てるとね、理解する、年齢層が違いすぎる。
14歳なんて稀も稀、しかも女性、そりゃ、訓練メニューも抑え目にするにしても、著名な武家の出自で訓練もすごくされてきている。
そして、その対となる14歳の少年の体力が化け物だから、判断も見誤るもの。しょうがないよね。
そのハードスケジュールによって乙女ちゃんが悲鳴を上げているというきっかけのおかげで私も騎士様の信頼を得ることが出来たのだからね。ぁ、前方から聞こえる騎士様の指導の為、お叱りの真剣な声が耳に心地いい、最高ですぅ。はぁはぁ、あんな感じでベッドの上で叱られたい、はぁはぁ
午前のトレーニングが終わったのでいつものメンバーでご飯を食べる、
巨躯の女性、乙女ちゃん、坊や、私に
愛しの騎士様
このメンバーで過ごす事もすごく増えてきた、自然と騎士様の傍にいても誰も気にしなくなってきたの!
だからね、食堂で騎士様をお見掛けしても、昔なら遠い場所で眺めるだけだったのに!今はね!違うの!傍に行っても許されるの!!
気軽に騎士様が一人で食堂で食べていても一声かけて同席を許されるくらいにまで私の信頼と、信用を、勝ち取れたのだと感じている。もう、毎日がたまらなく楽しい!!
騎士様が遠征で外に出ていても、先のような時間が待っているのだと思えば仕事も研究も楽しくて楽しくて順調…いえ言い過ぎました、研究は全然進んでません…
定期的な身体検査も来てくれるし、あれも渡してくれるし、こんな日常が永遠に続けばいいなと願っていたら
月日が経つのが早い…
そんな日々を送り続けていたらいつの間にか2年も過ぎていた…
気が付けば、坊やに乙女ちゃんも16歳、経った2年で二人は大きく成長した、騎士様はあと2年もすれば、戦士長の座を坊やに譲ってもいいんじゃないかなって思えれるほど存在感も強さも上昇している、いつが良いのかと、相談を受けていたけれど、修練所で見る動きは、確かにすごい、目を見張る物がある、技量も動きも王都の中でも近衛騎士以上の動きに状況判断能力だと見て肌でも感じとれる。
あ、どうでもいい話ですけど、昨年に先輩が引退したので、この度、私は!驚きの!医療班のTOPであり、団長の座を譲り受けました。
まぁ、2年前から決まっていたみたいで、医療班も程よく落ち着いたのと先輩の都合も重なって、って感じかな?
それに、先輩は、引退はしたっていっても、団長の座を引退したってだけで、普通に医療班として活動しているので、何かあれば相談はできる。
けれど、医療班の方針や、新人達の教育は、私がすることが多くなったので、現場での仕事は少し減った。
団長の座を譲り受けたからこそ知ってしまう。
先輩は指導に、自身の研鑽に、現場での業務にと、多忙な生活を送っていたのだと身に染みて痛感する
そのことを先輩に言ってみたら
薬、毒、最先端医療の研究、それだけに飽き足らず、人体の強化訓練、効率的なトレーニング、肉体改造に必要な栄養素の解明、新機軸の理論、畜産への熱い情熱
っは、お前のほうが多忙じゃねぇかって返されてしまった。そんなにハードなことしてるかな?すべてにおいて自分の願いのために動いているから苦じゃないしなぁ…
なので、個人的な休みが本当に1日も無い、ちゃんと周りでは、実家に帰ったりと長期休みが取れるようになっているけれど、私は別に実家に用がないし、欲しいものは事前にこういうものがないのかって商人の方に頼んでいるので、買い物に出る必要がない。
医療班全体を通して薬の知識、毒の知識もしっかりと講義を繰り返した影響もあって、他国に薬を買いに行く一団の数も増えたので、貴重な薬の原材料を豊富に入手出来ているので、わざわざ、買い付けに行く必要も無し。
なので、この街から一歩も出る必要がないのでお金も溜まる一方です、ぁ、商人様、そちらの、ぇぇ、はい、それはこっそりと部屋に届けてくださいまし、やだもう、商人様もスケベねぇ、女性の口から何を言わそうとしてるのよー、毒もるわよ?
だから、月日が経つのがあんなにも早く感じたのだと思うし、念願の騎士様の隣に入れる権利を得た影響も大きい。
この死の街で私は何処にでもいる誰かではなくなり、何処にでもいる変わりはいくらでもいる存在じゃなくなった
オンリー1の存在に成れたのだと心の底から実感を感じ取れる。
因みに、医療班で私の年齢で団長の座に君臨したのは!この街での歴史上最速だそうだ!誇ってもいいと先輩に褒めれらたのさ!
…あ?私の年齢?まだまだピッチピチの20代前半ですぅ!!ぶっちゃけると騎士様と同い年ですぅ!!!運命ですぅ!!!
他にも変化があるとしたら、私と!そうよそう!私と騎士様、二人の愛の共同訓練によって!死亡率がだいぶ下がったの!
それのおかげも相まって!死の街なんて言われ続けたこの街も、その名前を囁かれるようなことが減りました!!
まぁ、死ぬときは死ぬ街ですけどね
そこは変わらない
ぇ?単純に、巨躯の女性と騎士様が強すぎて二足歩行を蹂躙しまくっているからでしょだって?一理ある
だってね?定例会議の後に呼び止められて、騎士様と二人っきりで!会議したりするんだけど、たま~にね?呟くんだよね、もう少し、戦力が整ったら大穴を攻めたいって
その気持ちも痛いほどわかります、愛する息子様に、愛する今現在隣にいる私を守るために!ぁ、すいません、はい、調子に乗りました、言いたくないけど!愛する奥様の為に愁いを、人類の悲願である、あの大穴を調査して根源を断つのは夢であり、夢物語ではなく現実的に対処する日はいつかこないといけないのは、この街にいる人たちは願っている事象だけど
誰もが、知っている敵の苛烈さを、強さを。
今まで防戦のみで何もしてこなかったと思いますか?そんなわけないでしょ?
過去に何度か王都や、他の街から騎士たちを募って大遠征を行った歴史があります。
全てが大敗し、大きな大きな損失が出ています。
始祖様がもたらしたとある結果によって人類は一度、窮地を救われています、始祖様は大穴の敵を一度、たったの一人で殲滅したと真なる歴史書には記されている。
真なる歴史書に記載されている始祖様降臨後、死の50年、人類の黒歴史っと言われている、あの未曽有の大災害、災害は表現として間違っているか、過ちだね。
その過ちで失われた技術人材などを計算すると、損害がすさまじくて、比較対象として、大穴から受けた近年から逆算した300年の損害を大まかに計算して、比較しても黒歴史で失った損害は超えているという研究内容がある。
ここで、たまに発生する議論がある、主に始祖様を崇める人たちに反発するゴミが持ち出してくる議論なのだけど、始祖様がいなければ人類は勝てたとほざくんだけど
始祖様が月から降臨しなかったら、あの時点で人類は滅んでいるのにね。
まぁ、そんなわけで、何度も何度も死の50年から先の時代に大穴に数多くの騎士たちが挑んで失敗したせいもあって、現在の人類は緩やかに衰退していると授業で習ったことがある。
当然、騎士様もその歴史を知っているので、迂闊に手を出せばこの街が滅ぶことを知っている
この街が、滅んだときは大穴から守るための防波堤がなくなるので、王都のみならず、この大陸全土が死の街になってしまうので、防戦しかできない。
それにしびれを切らして小体で戦いに挑んだ歴史は死の街だけでも数多く、当然、死の街の猛者達でも結果は、すべて返り討ち。
一定の距離まで近づくとデッドラインっと呼ばれている箇所があって、その先からは二足歩行との遭遇率が跳ね上がって、こちらの位置が露見しているかの如く、的確に攻め落とされている。
このデッドラインを超えての偵察ができないのかっていうのも長い歴史で見ると何度も試みているのだけれど、帰還した人はいない。
攻めるにしても情報が少なすぎるし、攻めるための道具も資材も物資も人も、全てにおいてパーツが足りない、全ての人類、物資を終結させれば勝てるかもしれない。
でも、過去の状況を鑑みてほしい、大敗をという苦渋を、屈辱を、辛酸を舐めるように何度も何度も痛い目にあっている。
その為、大陸全土を通して、猛攻撃をする勇気ある決断ができないの、今は守るべきだと、力を蓄えるべきだと、それが大陸の総意だと私の世代は思っている。
これには、私も賛成で、静かに眠る竜を起こすような真似はしたくない。
でも、その竜を倒さない限り人類に栄光はないっていうのもわかっている、だから、医療の技術を向上させるのは必須であると言われ続けているのだけど!
技術革命なんて、そうそう起きるわけもなく、新しい革命的な薬が見つかるわけもなく、革命的な一手がここ200年は発生していない。
確実に、一歩ずつ進めているのは進めているのだろうが、本当にこのペースでいいのだろうか?っと騎士様は近年ずっと悩んでいる。
その真剣に悩んでる間はずっと傍にいて、あーだこーだと答えのない問いをうんうん、とか、それは歴史的に難しいよ、とか、適度に適切に相槌をうって騎士様の顔を隣で眺め続けるこの時間が
人生で一番の至福のひと時だと感じておりますぅ…
この時間を得るために、今後もこの時間が続くように、ありとあらゆる兵法書と歴史書を死に物狂いで書き集めて熟読しましたもの。
こればっかりは、話の内容が複雑で難しく、誰も興味のない歴史書を読み解かないといけない苦行が待っているので横やりがないの!この話をし始めたら誰もそっと席を離れるは必定!!ついてこれるか?この壮大な議題に!!
こればっかりは奥様ではできない部分だと思っていますわぁ!!これこそ!唯一無二!騎士様の傍に入れる条件だと感じております!!はぁはぁ…努力が報われるこの瞬間に最近は絶頂を感じていますぅぅぅ
私の女としての意見はどうなのかって?んなもん、決まってんだろがい!純粋に、攻めてほしくない、だって、騎士様であろうと二足歩行が2体同時に出現したら確実に死ぬ
デッドラインから先には二足歩行が数多く存在すると過去の決死大戦で判明している、今もそうなのかといわれると違う可能性もあるけれど、倒した二足歩行を解体研究すればするほど、あれは人工的に何かしらの意味を持って生み出された兵器としか思えない、自然発生するような生き物じゃないって感じる。
っであれば、大穴の中にはいったい、どれぐらいの規模の殲滅兵器が潜んでいるのか図り切れない。
っとまぁ、こんな感じで、騎士様は若手が育つと同時に野心が芽生えつつあるのが心配、暴走するような人じゃないので安心しているのだけど、この燻ぶりが何かのきっかけで爆発しないのを祈るばかり、愛する人が戦地に行くのを見送るなんてできないもの、もし、デッドラインを超えようとするのであれば私も何があろうとついていく!
その為に、こっそりと乙女ちゃんと一緒にトレーニングしてたりする!たるんだお腹に効きまくりだぜぇ!?…運動さぼるのよくないね、学生のころに比べてこんなにも動きが鈍くなるなんて思わなかった!20を超えるとこんなにも体力筋力が低下するなんて思わなかった!!
他にもね、この2年で変化ってすっごいいっぱいあるけれど、それはまた今度!
この後は乙女ちゃんからの相談があるのでアディオス!!
人類の敵だけど、本気で攻めてこないのであれば、攻めなくてもいいっていう考えなんて、甘いのはわかっているけど、私は別にそれを望んでいない。
騎士様さえ傍にいてくれれば何も望まない・・・
この刻が、永遠に続けばいいって願っていても、2年も時が流れてしまった。
この世界には、ある秘匿された理論がある、時空や時元と言われる概念に干渉する術式があると
始祖様が残した秘術として、残されている
それを用いることができれば、この永遠を終わらせないことができるのだろうか?
術式は専門外過ぎて、私には一生理解できないのだろうな…術式から愛されるような始祖の申し子、神に祝福された存在がいれば違うのだろうか?




