日常を送れる幸せ
加筆修正完了!
誤字脱字の見逃しあれば教えてくださいませ~><;
後、後書きにネタバレなどが含まれてる設定資料とかも残していこうかと思っていますので
初見さんは見ないようにしてくれますと嬉しいです!
文を送ってから、三日が過ぎました。
この三日で、姫様の体調の方は万全と言っても差しさわりの無いほど回復している。
姫様が提案した色々な現場工事も8割を終えたみたいで、後は現場に姫様が居なくても大丈夫な進行具合になったのみたいで、後はもう現場の人達に任せても大丈夫と言っていた。
なので、現場から長期間、離れても何も問題なしっという状況になったっということで、お呼び出しに応じても問題がないっということになる。
前線で奮闘しているベテランさんにも街を離れると伝えてもらい返事をいただきました。
返ってきた内容が、護衛をしたいのであるが、今は吾輩が街から抜けるわけにはいかんからな、済まぬが吾輩推薦の戦乙女を手配するので、絶対に怪我無く帰ってくるのだぞっと返答を貰った。
続いてだけど、皆もそんなに気にしてないと思うけれど、念のために、私の体調だけど、文を出した次の日には、もう完全回復している!何も問題なし!すこぶる快調!
うんうん、不味かったけれど飲むべきだったんだねって頷ける。
やっぱり、あの液体、効果が抜群で素晴らしい物!だと…なん、だと…頭では理解しているんだけど。
結果が示しているのにかかわらず舌が納得してない。
二度と飲むんじゃねぇぞってアレを前にすると絶対に抵抗してくるだろう。
誰が、言ったのか知らないけれど良薬は口に苦しッて言うけれどさ、あの液体って苦いだけじゃなくてエグみが酷い、当然、匂いもきつい、全てが辛い。苦いだけなら余裕だけど、臭いが後を引く…
今後はお世話にならないように気を付けて尚且つ、お世話になってもいいように改良するべきなのだろう…改良するとなると何度も何度もあの液体を口に含まないといけないって考えると、改良する気が失せてしまう…
うん、誰かに任せて私は私の出来ることをしよう!
今はそっちじゃない!本題に戻ろう!
さて、本題として!ついていく気満々だからね!やる気に満ちてますから!私!
鏡の前で珍しく気合を込めたポーズをとってみるが、着ている服装にマッチしておらず、笑ってしまう。
久しぶりの王都!出発するにあたって荷物等の準備は終わったんだけど、っていうか実家に行くだけだから荷物なんて、お化粧品だけじゃないかな?ってくらいで特にこれといった特別なものはない。
王城の中は平民だと入りづらいので、姫様の護衛はお爺ちゃんにお願いしようと思ってるから、ドレスはもっていかなくてもいいよね?
ただね~、これがちょっと困ったのが、姫様がね、一緒について来るのならこの服を着て!って言われて渡された服があるんだけど~、着たのはいいんだけど~、可愛いすぎないこれ?私が来ても大丈夫?
姿見の全身が見える鏡を前にして冷静に見つめ返すと困惑してしまう。
鏡に映る映像が可愛い女の子女の子している服装だから。
これは、ちょっと、過去にも似たような服を着た経験があるけれど、ウィッグなどの変装もなしで素の状態での私だと、これはその、恥ずかしい…
どんな服装なのかって?えっと、これは…
白のワンピース、なのかな?ワンピース風で、膝下まであるロングスカート。っで、長さが一応ね、脛ぐらいまでスカートの丈があるんだけど、膝下はちょっと透けて足が見えるセクシーな雰囲気がある。
腰の部分にはフリルを盛大にあしらった帯がついている、帯が太くて胸の下辺りまである太い、帯の影響だろうか?ちょっと胸が強調されちゃってる感じがする。
総合的にといいますか、全体的な雰囲気で言うと、ゆるくてふわふわな感じ。
服装にこだわりのある姫様からは服だけでなく靴も渡してきている。
普段履きなれない真っ白なヒールを渡されてしまった。
私が履きなれていないのを知っているのか、はたまた、この服装だと高さはこれがちょうどいいのか、ヒールそのものはやや低いタイプだった。
靴っていうよりも、あれかな?ヒールサンダルってやつに近いのかな?
んで、足首にパチンと止めるための金具がついていて、それを止めると足首の中央に白いリボンがついているデザイン。うん、上も下も清楚な感じで可愛い。
鏡の前に映る自分の姿につい見惚れてしまう程に可愛らしい恰好…その可愛らしさの中に大人の雰囲気を醸し出すというかにおわせるような一部が透けて肌が…っと、そうだった!用意してもらったのはこれだけじゃないんだった!
さらに!それだけじゃない!ストッキングも指定されてる!
広げる前は、真っ白なストッキングかなって思ってたんだけど!違った!
履いてみたら、なんこれ?網目?根元までしっかりと履くとがっつりと穴っていうのかな?網目が出てきて結構地肌も見えるセクスィな感じなんだけど?どこで買ってきたのこれ?これがワンポイントな大人ってやつなのか?
落ち着いてもう一度、冷静に全体のバランスをチェックするように鏡の中に見える女性を見つめる…
流石に、これは、夢可愛ファッションすぎないかなぁ?服をここ迄きっちりと指定してくるってことは護衛…させる気無いってことだよね?
足を上げて履いている靴をチェックする、意外としっかりとしている作り。
うん、まぁ、走ろうと思えば、ヒールの高さが走れるラインだから機能的に問題ないっと思うけど、絶対に護衛させないためのチョイスでしょこれ!
もう一度、何度でも、鏡の前に立って全身を隈なく観察していく…
普段の私では考えれられない姿!見慣れない姿!
これはもう、知らない誰かにしかみえない!!
ぅんっぐぅ…ちょっとその、うん、この格好で身内に会うの恥ずかしいんだけど?お爺ちゃん、驚かないかな?
つい、想像してみようとするが、私と気が付かれないイメージしか湧いてこないので、それはそれで、少々ショックだった。
ええい!小さな抵抗だぁ!
クローゼットからお気に入りを出す!
牛の革で作られた黒革ジャンバーを取り出して着る!!
ショート丈で半袖の真っ黒な革ジャン、さぁ鏡よ、鏡よ鏡さん!このコーディネートは如何ですか!?
鏡に映し出される姿を見て絶句してしまった。
…あわねぇ…あわねぇなこれ・・・・
ぁ、これダメだわ、上が真っ黒で下がフリフリすぎる。
可愛くしたいのか、カッコよくしたいのか、なんだろうこれ?ぁ、そうだ中途半端なんだ、なんかどっちつかず、せめて靴をこっちのロングブーツだったら!いいじゃん!可愛いとクールが同居してるじゃないの!これなら姫様も文句言わないでしょ!
姫様が言ってた通り、靴って大事だよねー…
ファッションは足からって誰かが本にも書いていた気がするけど、納得だね。
この格好で行きたいけれど、指定があるからしょうがない、靴は履き替えちゃダメだからね。上のコートを、もう少し可愛めのやつにしよう。
同じくショート丈で半袖、色は、空色に近い薄目の青で着古した感じのある、こなれた感じのデニムジャケット!胸元にあるボタンがハート模様になってて小さくCuteアピール!いいじゃん!あってる!可愛い可愛い!!
るんるんで姿見の鏡の前で後ろも前も横もチェックしていると、はっと冷静に、我に返って気が付いてしまう。
なんでより一層、可愛く仕上げちゃったんだろう…っと…
もう少し可愛い感じを抑えめにしたいな、何かないかな?
クローゼットをガサガサと漁り続けていく…
体型が変わったと言っても肩幅はかわってないのでこういった感じの羽織る系統の服は、前々からあるやつが使えるので捨ててない、っていうか超お気に入りばっかりだから着れなくなったとしても捨てれない!!
あれや、これやと引っ張り出しては鏡の前で合わせていく…
これはどうかなー?それもいいよねー?あれもいいじゃん、合わせてみてよ。あ、私これ好きです着て欲しいですー。と探していく…ん?
ふと横をみると姫とメイドちゃんが一緒にクローゼットから服を引っ張り出してきて、服を選んでいた…ノックしてから部屋に入ってきて欲しいなぁ…まぁいいけどさ。
その後は、三人で色々と話し合った結果!!決まりました!デデン!!
二番目に選んだデニムに決定しました!!
なお、それ以外の変更は、頑なに却下されました…
何か意図がある気がするけれど、まぁ、可愛いからいいかな、普段の私だと絶対に選ばないファッションだし、こういうのって嫌いじゃない寧ろ憧れていた。はずなんだけど、その、実際に着るとやっぱり、恥ずかしい。
たまーにだけど、休日にね、姫様にこういった服を着せられてウィッグも被せられて街に買い物に一緒に行ったりってのはさ、していたけれど…
その時はお化粧もして、ばっちり変装してたから、気にしてなかったけど、今回はそこまでの返送はしていない!だから、何処からどう見ても私って一発で解る!!
この格好で外に出るのは、ちょっと勇気がいる。
街の人達にはカミングアウトしたとはいえ、少々、しょぅ、しょう…まだ、何処かで抵抗を感じてしまう。勇気がないなぁ私って、名前負けしてらぁ。
コンコンっとドアがノックされ姫様がどうぞーっと勝手に返事を返す。
あの、ここって、私の部屋なんですけど?…主導権を奪わないでいただけますぅ?
ドアがゆっくりと開かれドアの隙間から
「姫様ーお客様がいらっしゃってますよー」
声が先に部屋の中に入ってくる、音の後に戦乙女の方がひょこっと顔をだしてくると目が合ってしまう。
「って!きゃあ!団長!?すっごい可愛い!!!めちゃくちゃ似合ってます!!いいなぁ!凄い可愛い!!」
戦乙女の方が、此方を見てピンクの悲鳴を上げてくる。
その慣れない悲鳴に頬が熱くなってしまう。
やめて見ないで恥ずかしい。
普段のクールファッションイメージが崩れちゃう。
顔を真っ赤にしてじっとしていると
「お客様?誰?今日って来賓の予定あった?この街で?」
姫様が首を傾げてメイドちゃんを見ている…姫様に覚えがなく、戦乙女の人がわざわざ呼びに来る人物っとなると誰だろう?そんな重要な人物誰か招いたのなら姫様もメイドちゃんも覚えているは、ず…ん?あれ、何か忘れて…
脳裏に思い浮かぶ、私とっては偉い人ではなくても
他の人達からすれば十二分に偉い人の存在を思い出す。
…あ!!思い当たる人物がいる!っていうか、呼び寄せた!戦乙女ちゃんに慌てて返事を返す。
「ごめん、それ、私のお客様かも!」
思い当たる人物、それは、私のお爺ちゃん!!お爺ちゃんが来たんじゃないかな?
「ぇ、でも、王都の紋章付きの高級車ですよ?私、車が好きなんですけど、あれすっごい高い高級車メーカーの車ですよ?平民が買える品物じゃないですよ?それに、王家の紋章付きなんて、普通はつけれませんから、姫様を迎えに来たのでないですか?アレ絶対に王都からのお迎えだと思うのですけど」
あ、確実に、お爺ちゃんだ、そんな車で来る非常識な感じはもう間違いないよ。
それに王都から護衛がくるとしたら大型の車で来るから、違うよ。
お爺ちゃんはね、実はなんと!王都の筆頭騎士!だからね!
王族を守る剣!だからこそ王家の紋章をつけても怒られないの、お爺ちゃんもね、王家の紋章を見て、かっちょええじゃろ?ワシの誇りって言ってすっごいお気に入りだもの。
代々守り続けてきた紋章だから、誇りに思えるのは良い事だよね。
それにね、王都からの護衛車なんて、こっちから絶対に頼まない。
何されるかわかったものじゃないって姫なら言うね。
そっかぁ、お爺ちゃんがきたのかぁっと、身内が遊びに来たあの独特の気恥ずかしさを感じていると視線を感じてしまう。
姫様が、じとーっとこっちを見てくる…
どうやら、姫様も到着した人物が誰なのか直ぐにわかっちゃったみたいで、こっちをジト目でずっと見てくる。
ごめんってー、釘を刺される前に文書いちゃったんだもん。
こっちが気まずそうにしていると、メイドちゃんが戦乙女の方に何か話してくれている、きっと説明をしてくれているのだろう、戦乙女の方も納得して離れて行ってくれた。
後は、頑固者を納得させるだけ!
「まぁまぁ呼んじゃったのはね?しょうがないよね?」
視線で突き刺してくる人物に何とか笑顔で誤魔化そうとしてみるが、ジト目が変わらない、ちょっと怒ってるかも…
納得のいっていない姫様とメイドちゃんの背中を押して、車を停めて待っている人の元へと向かおうよっと声を出しながら、二人を押していく…
途中で諦めてくれたのか「もう、呼んじゃってしまったのなら、仕方がないよね」っといいながらスタスタと歩いてくれた。
良かったぁ…
機嫌を損ねると長い人だからさ、王都にいる間、ずっとご機嫌伺いをしなくてもいいと思えると、ほっとしてしまう。
向かっている道中で、私達も荷物を持ってくるから、先に行っててっと姫様が言い残して離れて行った。
なので、私だけが先に待っている人物、話題の高級車で迎えに来た身内の元へと向かうことに。
まぁ、姫様もメイドちゃんも手ぶらだったものね、姫様とメイドちゃんは王城に入るからドレスは必須だもの。
街の玄関口へと向かっていくと普通は馬車や車を街の中へと進ませてはいけないのに、玄関口よりもかなり街の中へと入り込んだ場所で派手な車を止めている人物がいる。
非常識な…
更に非常識なのが!視界に見えてくる銀色の如何にもこれ高いっていう自己主張の激しい車がある!
そして、その車の近くに筋肉ムキムキで、年甲斐もなく派手な服を着た人物が空を見上げている。
服装のベース色は青で、ところどころに南国の花をあしらったシャツを着ている。
ズボンは、ハーフパンツで高級車だとういうのにそれに似つかわしくないサンダルをはいている。
困ったことにアクセサリーのセンスも少々、年齢を考えて欲しいと言ってしまいそうになる…彼の首の根元には、純金のネックレスが見える、それも、細くて綺麗目なデザインではなく、太くデザインは鎖を模している…
そんな若い人でも装備しないデザインのネックレスを彼は身に見つけていて、更には、指にも純金の指輪をしている、それも細くて綺麗目なやつではなく太くてごついのを…
首から下だけではなく首から上も…年齢を考えて欲しい。
目元はサングラス、頭は麦わら帽子…うん、あんなど派手で悪趣味なファッションはお爺ちゃんしかいない。身内の恥だとは思わないけれど、孫の職場に来るのならもう少し、もう…
堂々と立っている姿を見ていると、彼の自由さにらしいなっと言う感情が沸き上がりどうでもよくなってしまった。
いいやもう、好きにして。
お爺ちゃんは何を着ても似合ってるから何でもいいよ。
その誰もが悪趣味だと思えるファッションお爺ちゃんの隣には日傘をさしているご婦人が見えた?
日傘+後ろ姿だから誰かわからないけれど、お爺ちゃんがラフな格好で一緒に入れる人っていうと、お祖母ちゃんかな?珍しい?お祖母ちゃんの中で誰だろう?長い事会ってないから後ろ姿だけじゃわからない。
それはそうと!久しぶりに会うお爺ちゃん!大好きなお爺ちゃんに会えるのは嬉しい!!
ついつい、運ぶ足も速くなってしまい、お爺ちゃんが近寄ってくる女性に、私と目が合うと首を傾げている
何を不思議そうにしているのか、彼の気持ちを考えず、私は大人になったとしても飛び込んでしまう。
「おじいちゃぁぁぁあああぁぁぁんんんぅ!!」
スカートが舞い上がらない程度にヒールでもこけない程度の早さで手を振りながら駆け寄っていくと、お爺ちゃんは一瞬、小走りで近寄ってくる人物が誰なのか、身内の私だと、わかっていないみたいで、んん?っと眉をひそめながら、サングラスをずらしてこっちを凝視している。
お爺ちゃんが悩んでいる、その間にはもう、飛びつけるくらいの距離になったのでお爺ちゃん目掛けて飛びつく!
首元に腕を回して抱き着くとようやく私だと気が付いたみたいで
「孫ちゃんか!!普段と恰好が違い過ぎてわからんかったぞ!!」
ぎゅっとお互いを抱きしめた後、お爺ちゃんは私の腰を持って、高い高いしてくれる!!
未だに現役の騎士だけあって筋肉が凄い!!
私くらいなら片手でも持ち上げれるっていっつも豪語しているのは嘘じゃない!!
高く持ち上げたまま、私をじっと見てくるけど?服装、似合ってないのかな?
「いやー、娘ちゃんから聞いていたけど‥‥」
じーっと私の胸を凝視するお爺ちゃん…そして、視線を日傘の人に向けて
「…孫ちゃんの勝」
何か言葉を言い終わる前に派手な音がパーンっと響き渡った。
どうやら、日傘の人がお爺ちゃんのお尻を平手で豪快に叩いたみたい
私を持ち上げたまま派手な音を出すようにお尻を叩かれたとしても、私から手を離さない。おろしてもいいんだよ?
お爺ちゃんのお尻を勢いよく叩いた日傘の人が凄いにらみをきかせながら静かな怒りを露わにしているのが気配で伝わってくる!この感じは紛れもない!!
「お義父様?それ以上は、わかっていますね?」
声が怖いよ…お母さん。
「…はい、ごめんなちゃい」
お爺ちゃんが、腕を振るわせながらすっと私を下ろしてくれるが、目が怯えているのが伝わってくる。
お爺ちゃんが怯える人はお祖母ちゃんかお母さんしかいない!
顔は見えてないけれど私にはわかるよ!
日傘から顔が見える、やっぱり!!
「お母さん!」
お母さんにも、大型犬も驚きの飛びつきで抱き着くと
「こら、もう、大人になったんですから、落ち着きなさい」
文句を言いながらもきゅっと抱きしめ返してくれるお母さんが好き。
どんな姿になっても受け止めれくれると信じてる。
ハグをしながらでも私をしっかりと見てくれていたのか
「今日は、いつもと真逆のコーデねー、どうしたの?何時もだったら中性的なファッションスタイルなのに」
普段の私のファッションを理解してくれている!
流石はお母さん!ファッションを良く知ってる!
服飾関係のお仕事をしているお母さんはね、普段から色んなファッションにアンテナを広げているので、私が普段使いしているファッションがどういった内容なのかしっかりと把握している!何故か知らないけどね!
どうして、いつもと違うファッションなのか説明をする。
姫様が同行するならこの服じゃないとダメっていうからっと伝えると
「…なるほど、それじゃ仕方がないね」
お母さんは、直ぐに納得がいった様子だけど?やっぱり意図がある?
王都…親も理解してくれている…お爺ちゃんと共に?
ぇ?もしかして、私、誰かとお見合いとかさせられない?やだよ?
この服装にいったい何の意図があるのだろうか?わからない…
自分が着ている服装が段々と何か得体の知れない思惑が絡んでいるのではないかと訝しんでいると
「それにしても、娘ちゃんに似て育ったからめんこくなったのぅ」
お爺ちゃんがデレデレで話しかけてくる。
うん、私もそう思う、子供のころはお父さん似だねーって言われてたけど、大人になるにつれてお母さんに雰囲気が似てるねーにかわったもの。
お父さんかぁ…
「やっぱりお父さんには、似てない?」
私ってね、お父さんと一緒にいた記憶ってあまりないから、記憶のころのお父さんと比べようがない。
「似とらんな!完全にお母さん似だぞい、それにあやつは…ん?何歳で月の裏側にいってしまったんだったかな?」
ふぅっとお母さんが溜息をつくと
「24ですよ、自慢の息子が亡くなった年齢くらい覚えておいてください。ボケるには、まだまだ早いでしょ?」
お母さんはお爺ちゃんに対してすっごい厳しい。
お爺ちゃんもお母さんには甘いのか口答えが出来ない。
鋭い言葉に慌てながら、逃げるように言葉を続けるお爺ちゃん
「そうだったそうだった、孫ちゃんはこの間、二十歳になったんじゃよね?」
んー…それはよくない、これは追撃もあるぞぉ?お爺ちゃん、覚えておいて欲しかったな。
失言なのだと告げるように、はぁっと溜息をつくお母さん
「22ですよ、孫の年齢くらい覚えておいてください、これだから貴族は、他にも沢山子供がいるからわからなくなるのでしょ?」
まぁ、もう少しで23になるけどね!
軽蔑の目で見つめられるお爺ちゃんは大きな大きな体なのにとっても小さく見えてしまう。
お母さんの詰め寄ってくる視線に耐え切れなくなったのか
「孫ちゃ~ん、娘ちゃんが、か弱いじぃじをいじめるんじゃよー」
救いを求めるように私に抱き着いて胸に顔をうずめて泣くふりをするとパパーーンっと大きな大きな音がお爺ちゃんのお尻から響き渡る
容赦のない連続平手打ちを繰り出すお母さん…
思い返せばお母さんも手が早い。そして、私も手が早い…ぁ、これ血筋だ。
余りにも痛かったのか、飛び跳ねるように離れていくお爺ちゃん
「いちちちち、しくったのぅ、薄いパンツだから皮膚に響く痛みじゃわい、びしっと決めた革の服にすればよかったわい」
お尻をさすりながら涙目になっている、こんな姿をお爺ちゃんの職場の人に見せちゃったら幻滅されちゃうんだろうね。
「革のズボンは運転がしにくいから、運転しやすい楽な格好を選んだのは貴方でしょう?」
ツンっと突き放す様な返事にお爺ちゃんもそうじゃけどもぉっとしおらしくなっている。
運転って言葉でふと思い出したけれど、目の前にあるこの派手な車ってさ、戦乙女の人が言ってたけど、高いんじゃないのかな?お祖母ちゃんよく許可だしたよね?
車の方に視線を向けていると、私が見ていることに気が付いたのかお爺ちゃんが自慢してくる。
「かっちょええじゃろ?それな、最新モデル、王都で開かれた魔道車コンテスト第一位に選ばれた大貴族ご用達の超一級品じゃぞい」
バンバンっと車を叩いて自慢されても、王都の流行はよくわからないからなぁ、車のメーカーも詳しくないし。
後、派手過ぎてかっこよいのかと言われると、首を傾げてしまいそうになるのを堪えていると、はぁっとデカい溜息をお母さんが吐いていた。
「お義母様たちが全員反対しても、押し切って買いましたものね、孫ちゃんにかっちょええとこ見せたいからって、展示品を買ったのよね、昨日に」
え?昨日買ったばかりなのこれ?しかも展示品って!?職権乱用絶対したでしょ?ああいうのって直ぐに納車出来ないはずなのに!まさか、私の為に!?
「…だって、久しぶりにあうんじゃし、っていうか、こういう機会でもないと車買わせてくれんもん…」
久しぶりに会う孫にかっこいい所を見せたいのだろうかと思ったら…
ぁ、自分の趣味を貫く口実が欲しかっただけか、私の為に無理をしてくれたのかと一瞬おもっちゃったじゃん。
「だから、お義母様たちが全員止めたんですよ、つい、一か月前にも最新モデル買いましたよね?まだろくに乗っていませんよね?これだから貴族はお金の使い方が荒いし狂ってる」
反論できないのかお爺ちゃんが黙ってしまい、ずっとネチネチと説教されている。
段々と聞きたくない言葉の嵐だったのか、明後日の方向をずっと見ている…
きっとお婆ちゃんたちからもガッツリと怒られたけど反省してないから、お母さんが怒ってるのだと思う。
実は、こう言う事がしばしばある。
お爺ちゃんは昔から我を通す人だから、周りに迷惑をかけまくる人なんだよね、良いご年齢なんだから、落ち着いて欲しいってのがお婆ちゃん全員からの意見
「まぁまぁ、お母様、貴族がお金を使う事で下の人達にもお金が回っていくのですから、持ってる人が溜め込むのは良くないことですから」
宥めるような言葉を投げかけてくる?誰だろうかと視線を向けると姫様だった。
いつの間にか姫様が来ていてお母さんを宥めている
「あら~姫ちゃんは、あっち側なんだー、もう姫ちゃんの好きなパスタ作ってあげないわよ」
お母さんの圧が真っすぐに姫様に向けられると
「いえ、節制は美徳です、はい、筆頭騎士様!無駄遣いはよくありません!きちんと家計を考えてください」
背筋を伸ばしてすぐに寝返った、姫様のこういう反応速度が人気の秘訣なんだろうね。
一瞬だけでも味方をしてくれた姫様に対して喜んだ顔をしたお爺ちゃんは直ぐに顔を皺だらけにして悲しそうな顔に切り替わってしまった。
ごめん、私も同意見だから助けれないからね?助けを求めるように視線を送ってこないでもらってもいいかな?
そんな二人のやり取りを見ていたら、お爺ちゃんがキョロキョロと辺りを見回している、他にも誰か来るのかと探しているのかな?
「もう誰もこないよ?」メンバーは私と姫様とメイドちゃんと護衛の三名。
「ん?友達も一緒にいくからって文に書いておらんかったか?」
あれ?友達=姫様って感じにしてたんだけど、他にも思い当たる人って誰かいたかな?
「いるじゃん、目の前に」
姫様を指さすと、お爺ちゃんは頭を抱え溜息をついている
「姫様を誘うならそう書かないとダメじゃろ!姫様は上司だぞ?友達っていうから、てっきり坊かと思っていたのに」
ん?お爺ちゃんからして坊ちゃんっていう表現だと、あれかな?ベテランさんのことかな?面識あるもんね、こういうのは確認が大事。
「えっと、先輩のこと?」
お爺ちゃんの驚いた表情で、どうやら違うのだろうと伝わってくるのだけど?じゃぁ、誰の事だろう?
お爺ちゃんがこれはどうしたものかと、何かに悩んでいる?
お爺ちゃんが動かないで腕を組んで悩んでいると姫様が
「お孫ちゃんね、あの人の出自しらないよ」っと耳打ちしていた、聞こえてるよ?お爺ちゃんに耳打ちするのはいいんだけど、お爺ちゃんちょっと耳が遠いから気持ち大きな声を出さないといけないから、ガッツリ聞こえてるんだけど?出自?誰の?
姫様の耳打ちによって納得がいったみたいでお爺ちゃんが腕を組むのをやめて
「騎士として言わせてもらうが孫ちゃんよ、街の代表を友達と表記するのはよしなさい、仲が良くても」
お爺ちゃんがお説教を始めようとしていたら言葉を遮る様に姫様が前に出てくる
「貴族の方達ってね、困ったことに全員が勘違いしていますけれど、この場を借りてしっかりと訂正させていただきますね。私が最前線の街の代表じゃないですからね?ここは、代表が居ない特殊な自治区です。誰か独りに責任を負わせず、誰か独りの独裁を許さずが、鉄則です。基本的に民主主義です、何事も、投票で行動を起こしていますよ。それに!お孫ちゃんと私はマブのダチ!なんで、そこんとこよろしくぅ!!」
びしっとキメ台詞と共にポーズをとっている。
しっかりと弁明しているけれど、内容がちょっと納得できない部分がある。
うーん、っとね、そう、そうなんだよ。
確かにちゃんと会議して議題を出し合って話し合いや投票で決めているけれど、実際問題、決定する権限がね、ぶっちゃけると、姫様が握っている。
なのでお爺ちゃんが姫様を代表だというのはあながち間違いではないので否定できないし、私からは何も言えない。
「っぐむぅ、そうじゃな、書類上はそうなっておるしな、姫様がそう仰るのであれば当方としては文句は言えまいて」
頭をガシガシとかいた後、車に向かってのっしのっしと歩いていく。
車の前に到着すると、お爺ちゃんは「ええい!わかった!姫様は孫ちゃんの友人として対応すればよいのじゃな!準備が出来たらいくぞ!車に乗りなさい」姫様の意図が何かしら伝わったのか腹を括ったような顔持ちで車のドアを開いて運転席へと座ったので、私達も車に乗ろうとしたとき、後ろからゴロゴロと音がするので音の方を振り返ると、メイドちゃんが押し車で大量の荷物を持ってきている。
そのまま、私達の横を通り抜け車の後ろに立つと、荷台置き場が開かれ、お車の後ろに荷物が積み込まれていくけれど…大量の荷物、まだまだある。
入りきらないんじゃないこれ?
手伝おうかと近寄ろうとしたがメイドちゃんに気付かれ首を横に振られてしまうので、黙って様子を伺っていると、メイドちゃんは途中で荷物を積むのをやめ車の荷台置き場を音を出しながら閉じ、何処かに向かって手を振ると別の車を予め手配していたのか、かなり大きいサイズの車が此方へと向かって走ってくる。
メイドちゃんの近くに大きなサイズの車が止まると、残りの荷物を積んでいく。
荷物を積んでいる間に、空いている席に戦乙女の皆さんが乗り込んでいく、どうやら、護衛はちゃんと用意していたみたい。
全員の準備が整ったみたいで運転席からおっけーのサインを出してくれる。メイドちゃんが運転するんだ…
お爺ちゃんの車には私と姫様とお母さんが乗って、メイドちゃんが運転する車には戦乙女が3人乗り込んでいる、その組み合わせで出発進行となった!
これだけのメンバーだったら何も問題は起きたとしても解決できるだろう、まぁ、野党とか山賊とかそういうやつらは殆ど駆逐されているから道中は安全だしね、まだまだご健在でこの時代となってもなお、そういった暮らしで生きていたとしても、このメンバーに勝とうと思ったら、20人は最低用意してくれないと話にならないだろう。
お爺ちゃんのことだから最低限の武器は絶対に何処かに隠してるはずだろうし。
お爺ちゃんなら武器が無くても何とかするかなんてことを考えていると、ふと、助手席に座っているお母さんを見て気になったことがあったのを思い出したので、聞いてみる
「お母さんと姫様ってさ、結構、顔なじみなの?」
そう、あんなフランクに接するお母さんは珍しい、気を許した相手じゃないとあんな風に話さない
「あれ?いってなかったっけ?私が王都に行くときに泊まる場所は、いつもママのとこだよ」
隣にいる姫様が何を当然?と言わんばかりに教えてくれる
「あら?いってなかったのね、そうよ、姫ちゃんが王都に商談とかで来るときはいつも、家にお泊りに来てくれるのよ」
助手席にいるお母さんもさらっと教えてくれる…
ねーって二人で声を合わせられても、知らないよ、驚きだよ…あ!だから私が教えてない過去の思い出話を何故か姫様が知ってるんだ!お母さんから聞き出してたんだ!!
むーっと納得がいかない感じに包まれていると、運転中のお爺ちゃんが
「しかし、姫様のおかげで、この大陸全土、大きく変わりましてな~馬車の代わりになる移動手段を作ってくださっただけではなく、その技術を一切合切、秘匿せずに特許と言う新しい制度を共に携えて広めてくださってな、その技術を元に研究を重ねたおかげで、こんなかっちょええ車が生まれたので感謝しかありませんな。どうですか?うちの孫で気に入ったのがあれば貰ってくれませんか?」
さらっと感謝の気持ちを添えての姫様を身内に取り込もうとするのでお母さんが
「お義父様?いいつけますよ?」
圧+睨みを効かせてくる、怖い…
「む、娘ちゃん!ち、違うんじゃよ?筆頭騎士以上の立場を求めていないんじゃよ?純粋に、我が孫達で気に入ったやつがいれば貰ってやって欲しいって意味で主導権は全て姫ちゃんにあるからの?」
慌てて弁明しているけれど、お母さんの殺気は消えていないので、姫様が
「お気持ちは、大変嬉しいのですが、お孫さんたちってまだ、10代になりたて、ですよね?未熟な果実を摘まむ様な悪食はありませんので、ご遠慮いたしますわ」
きっちりと営業トークで断る辺りよくあるんだろうね、この話題。
ここでちょっと小話!
王都にいる極一部の貴族が、10代になりたての若い未熟な子供達の事を熟れていない果実、未熟な果実と称して闇で売買していた事件があったらしい!
過去に、それらを駆逐した一連の事件があったのだ!っとお爺ちゃんから教えてもらったことがある。
その事件を揶揄して、10代の若い子達を貰う事を悪食と呼ぶようになったんだって!!
貴族達はそういった比喩表現?っていうのを好む人たちがいるせいで、貴族の人達が会話していると内容がわからないことがある。
私と違って姫様は博識だからね、比喩表現も基本的にちゃんと理解している。
そもそも、姫様から教えてもらった珍事件もいっぱいある。
色んな人と関わっているうちに色んな事件に巻き込まれていて大変だったんだよーって、帰ってくるたんびにお酒片手に愚痴ってたもの。
あとね、お爺ちゃんみたいにね、姫様の財力、知力、手腕を買って取り込もうと色んな貴族がお見合いに誘うんだけど毎回、綺麗にやんわりと角が立たたないように躱していると教えてもらったことがある。
あまりにも不躾でうっとおしいレベルでしつこい人には「死の街で全一族、漏れなく参戦していただけるのが最低条件ですが、よろしいですか?」っと笑顔で言うと誰もそれ以上は踏み込んでこなかったんだって。
愛の為に全てを投げうてるような人物ではない人には、若い頃の姫様は去り際に「っは、根性無し、そんなのが相手してもらえると思うなよ」って、きつめの止めと言わんばかりの一言をぐっさりと刺してきたせいもあって、一部で敵が生まれてるんだよねって反省してた。
今はちゃんと角が立たないように言葉を考えて、失言無い様に頑張ってるっていうけど、絶対に、たまーにやらかしてると思う、暗殺されかけたの一度や二度で済まないもの。
良く愚痴ってたからね、メイドちゃんも無事ってことは、メイドちゃんも何かしらの鍛錬を続けているのだと思う、足運びとか気配を感じさせないのとかも鍛錬の賜物なのだろう。
少し話題がそれたけど小話は以上だよ!
そんな姫様の愚痴を思い出していると
「ワシが若かったら全力で口説き落とすんじゃけどなぁ…」
溜息を、つきながらお爺ちゃんが更なる失言をしてしまうので、お母さんに思いっきり太腿を抓られてた
「いたい、いたい、娘ちゃん、ワシ今運転中、危ない危ない、堪忍してちょ」
痛みを訴え続けていても運転が一切乱れ無いあたり、痛みに対する耐性が高い。
歴戦の猛者なだけあって流石だなぁって思うのと、たぶんだけど、場を和ませつつワンちゃん狙ってるって分かる辺りがお爺ちゃんの良い所でもあり悪い所でもある。
奥様があんなにもいっぱいいるのに、まだ増やそうとするのがお母さんとしては気に食わないのだろう。
皆と楽しく会話を続けていると、休憩の為にいったん停車すると言い、合図を出して道から逸れて車を停めようとする。
王都まで、一気に行ってもいいのだけど、焦る時間でもないので一旦、車を端に停めると、後続の大きな車も直ぐ近くに停まってくれる。
メイドちゃんは、何故止まったのか意図を確認するまでもなくこちらが言うよりも早くにアクションを起こし始め、テキパキと車に積んであったであろう折り畳めるテーブルや椅子を展開していく。
動きが洗練されていて拍手を送ってしまいたくなる、それ程までに手慣れているのだとよくわかる。一連の流れに優雅さが垣間見れるくらい手慣れている。
メイドちゃんは本当にスペックが高い、一部の人達が王宮での筆頭メイド長に絶対に成れると囁いていたのを聞いたことがある、私もそう思ってしまう。
彼女の華麗な動きに見惚れ呆けている場合じゃない!私も仕事で来てたんだった!
何もしないわけには行かないので、準備しているメイドちゃんに駆け寄り、メイドちゃんのいいです!やりますから!を押し切ってテーブルの上にクロスを引いたり、魔道具コンロに魔力を通してポッドにお湯を沸かしたりと手伝っていく。
戦乙女ちゃんは念の為に辺り一面に展開し非常事態が発生しても対処できるようにしっかりと警護してくれている。
といっても、ぴりついた雰囲気は無く非常に和やかである。
その和やかな状況に姫様もポツリと零してしまっていた。
「あ~やっぱり、王都からの迎え全部断って大正解、こっちが向かう時刻も日付も、伝えてないから、襲撃される恐れも無いってのがリラックスできていいねぇ」
ん?あれ、三日後って言ってなかったっけ?
「ん?そうだよ、【最低、三日は下さい】って、伝えているからね、三日後に行きますなんて一言も書いてないよ」
それじゃぁ祝勝会がいつ始まるか向こうは予定を立てれないんじゃないの?
「それも、ぬかりなし!返答では、明日に行く予定になっているから、前日から王都に行きますなんて一言も書いてない。」
ふんっと鼻息を出しながらメイドちゃんが淹れてくれた紅茶を優雅に飲んでいる。
「流石にね、この何処で、休憩するかもわからない、休憩する可能性のある場所全てに伏兵をずっと潜ませるのは普通に考えたら不可能に近いレベルで大変だし、最前線の街に見張りを置こうにもさ、王都に行く為の道ってね、実のところ、複数のルートがあるんだよ?どの道を選ぶかわからない、こちら側が選択する全てのルートを警戒するなんて無理があるのさ」
確かに!近くの街から王都へと伸びている道も選択肢に含めれば!
数多くある複数の広大な道、その全てに暗殺用の伏兵を潜伏させるなんて現実的じゃない!!
ほえー、知略合戦って感じ…ん?そもそも、襲撃される前提で話してない?おかしくない?
王様に呼ばれたんだよね?…なんで襲撃されるのが当たり前なの?王様って…ひめさまに とって てき?
「まぁ、私を暗殺したい人達とは、もうかなり潰しあってきたので、勢力はかなり滅ぼしたから、さすがにもうね?大規模な人員動員した作戦は打てないでしょ。今のアイツらに私の全てを封じることは出来ない、唯一の警戒すべき点は王都からの迎えを寄こされた時だね!過去にもあったからね!馬車もろとも爆弾を馬車にしこんで爆殺しようとしやがったからね!あれはもう、肝が冷えたよ!!」
ぇ?それどうやって回避したの?
「ふふふ、術式で遠隔起動するタイプだから、察知してジャミングしてやった、マジ焦った一歩遅かったらお尻から爆発してた」
しかめっ面でメイドちゃんが用意したサンドウィッチを頬張りながら語る内容がヘビー過ぎる…
これにはお爺ちゃんも申し訳なさそうな顔をしている、筆頭騎士として王都の貴族たちの恥部を大っぴらにあっけらかんと言われると何も言えなくなるよね。
お母さんは、ほんっと貴族ってどうしようもないよねーっと同意しつつ煽ってくる。
平民のお母さんが貴族と関りがあるのもお母さんが創るドレスの取引先の殆どが、貴族だから。
お母さんが体験した、本当に心の底から嫌悪する事件も多そうな匂いがするので、私もお爺ちゃんもその辺りは聞けない…
現に、今その話題を振ってはいけない、身内に甘い姫様がそれを知ってしまったら最後、腰を上げて恥知らずのろくでなしの貴族を粛清しに出向きかねない。
話の流れを考えて発言に気を付けないと危険。
たったそれだけ?って理由でも、姫様が怒ったらのならやる、姫様ならやる、確実にやる、滅ぼしたい貴族を叩く口実を欲している節さえあると感じてしまうときがある。
姫様もね過去の話を聞く限りね、姫様のお父様を心底、嫌っているっぽい。
そこから考えれる答えは一つ、根っことして、貴族嫌いだと思う。
一般的に考えても、命を狙ってくる一派なんて好きになれないのは道理だよね。
私だって積極的に隙あらば命を狙ってくる奴を愛せなんて言われても出来ないよ。愛した瞬間に殺されるわ。
「安心なされよ、姫様の御身は、この老骨が全身全霊でお守りしますので、っといいますか、姫様を御乗せすると事前にわかっていれば、重装備で出てきたのに!!」
腹いせに隣にいる私の頭をガシガシと撫でまわしてくる、ごめんよー
「いえ、これに関しては、私としてですが、完全に私服スタイル、その方が非常に助かります。何故なら、ラフな格好で隣には平民の女性、そして新型の車で手ぶらでの出発、そこから導き出される答えは、ただの、新車を自慢するだけのドライブだと誰しもが判断するでしょう」
ふむふむと、小さく頷いている、お爺ちゃんは騎士としての職務経験が長い部分もあって、位の高い人の意見や話は真剣に聞く。
私もそれに倣って真剣に背筋を伸ばして話を聞く、姿勢を正していると姫様が真剣な顔で言葉を続けていく
「もしくは、逢引だろうと判断されると思いますよ、ましてや、私を迎えに行ったなんて露にも思わないでしょう。完璧な偽装へと至ったわけです、結果オーライでございますでしょう」
完璧な説明にお爺ちゃんも小さな拍手を送っていた。
お母さんはこれと一緒に逢引なんて思われたくないなぁって顔をしている、メイドちゃんもうんうんっと一歩下がったところで頷いていた。
それにしても、思い付きで行動してしまった私をすかさずフォローしてくれるのは純粋に嬉しいと思う、ありがとう。
こっちも、思い付きで動かないでちゃんと相談すればよかったよね…
まさか、そこまで深く読みあいしないといけない程、姫様と貴族が険悪な関係だとは思っていなかったんだよー…
だってもう、この間、一掃したってお酒の席で言ってたから~、暫くは、落ち着いてるものだと思ってたんだよ~。
「っむ、成程、欺くは味方からという兵法ですな?噂に違わぬ兵法物でございますな、この爺、そこまで見抜けませんぞ」
どうやらお爺ちゃんの中でも完全に納得した様子だった。
お母さんが、パンパンっと手を叩いて注目を呼び掛けてくる、なんだろう?
「そんな暗い話や堅苦しい話よりも、色々と聞きたいことがあるのよね、私としては」
そう言いながら私に向かって指をさしてきたんだけど、何か怒られるようなことしたかな?
「経緯も気になりますけれど、これ、幾らでしていただけるのかしら?」
違う、私を指さしてるんじゃなくて私の胸を指さしてたんだ!?
「ほほぅ、奥様も気になりますか?旦那様は月の裏側にいってしまわれても、まだまだ美容に関心がおありで?」
ニヤリと笑みを浮かべながら私の胸を指さす二人、やめてよ!恥ずかしい!
「もちろんじゃない!色んな人から胸の事は何度も何度もネタにされてきているのですよ?ボリュームアップなんて夢じゃない!」
そう言いながらお母さんはギロリと視線する毒お爺ちゃんをにらんでいる。
確かに、お爺ちゃんはそういうのすぐネタにしていた記憶がある。
お爺ちゃんはバツが悪そうに明後日の方を向いて紅茶を飲んで、視界に入ったメイドちゃんを手招きして、この紅茶の茶葉がどこの銘柄なのか聞いている、普段絶対に気にしたことないのに、これはあれだね、逃げたな…
姫様は、テーブルの上に紙を広げ、紙の上にさらさら~っと、必要な費用を記載していき、その金額を見て思考が真っ白へと弾け飛んでしまった。
…ぅぇ!?そんなに高い!?この豊胸、豊尻にする術式って!?うわ!?ぇ?ぇぇ~、、、ちらっと覗いてみた紙の上には、、驚愕の金額が書かれていた
こんなの平民が出せる金額じゃないよ、親孝行で出してあげたいけれど、厳しいなぁ…
そんな事を考えていると
「お義父様~」
お母さんが笑顔でお爺ちゃんの肩を叩いているけれど、お爺ちゃんは振り向きたくない様子だった
「あの車を2台購入するくらいの金額くらい、たまには、散財しても良いと思いませんかー?ほーら~、経済を回すのは貴族の勤めでしょう?下の者たちにお金が流れる事が貴族の務めでしょう?豪遊することが、貴族としての見栄に繋がるのではなくて?」
よっぽど、昔から弄られていた恨みつらみが積み重なっているのか…圧が怖い。詰め寄り方がえげつない…
こんなお母さん見たことないなー。っと、肝を冷やしつつも、お爺ちゃん、ふぁ~いと!っとお爺ちゃんにエールを送ってから助けを求める視線を避け続ける。
私では助けれないのでチラチラと視線だけをこっちに向けないでね♪
「…その、む」
「お義母様達に、あのことをいいつけますわよ?」
ぁ、弱み握られとるやん、逃げ場ないやん、あかんやんこれ…
「…ちなみにどのけん?」
ちらっと、お母さんに視線を向けると、紙にさらっと文字を書いて見せると、お爺ちゃんが驚いた顔と同時に青ざめていると
「了承した!構わぬぞ!全ての費用を出してやろう!貴族の見栄を見せないとな!ガッハッハッハッハ!」
冷や汗を流しながら顔は青ざめたまま偉そうに大声を出しているけれど、何しでかしたの?まったく…
その後、小声でお母さんに
「ぁ、因みになんじゃがの後生じゃ、奥様連合には、娘ちゃんから説明してもらってもいい?かの?これ以上散財するとわし、本気で殺される…」
とお願いをしている辺り、この人の家での立場がわかってしまう…威厳が無いなぁ…
「これでまた、貸しが一つですね、お義父様♪」
笑顔でにっこりと返すとお爺ちゃんがしおれたような声ではいっと小声で返事を返していた
あんな大きな大きな体が小さく見えるよ、孫からしても情けないよお爺ちゃん…
そこからは、費用がどうのこうの、いつするのかっていう話題から逸れて行って此方へと話題が向けられていった。
どうして豊胸することになったのか…起きてしまった事の顛末を伝えると、お爺ちゃんとお母さんにがっしりと抱きしめられてしまった。
戦闘要員じゃない人が前にでるんじゃない!お前の体を守るために鍛えたのであって命を投げ捨てる為に武術を教えたんじゃないんだぞ!っと色々とお小言を言われてしまった。
わかってる、言いたくなかった、心配かけちゃうから伏せていたのになぁ…お爺ちゃんもお母さんも心配性だから。
「はぁ、我が一族の誰かが、敵によって命を落とすなんてことはもうやめて欲しい、これ以上はワシの心も持たん、全精力を引き連れて特攻しかねん…」
私の頭を撫でながら悲しそうな顔をさせてしまった。
そうだね、お爺ちゃんからすると息子もあいつらに命を奪われて、次は、その子供ってなったら、私がお爺ちゃんと同じ立場だったら感情を抑えきれなくなってありとあらゆる爆弾を体に身に着けて特攻するもの。
「おやめくださいね。もし、そのような時が来てしまったら、筆頭騎士様にお声をかけさせていただきます、ですので、まだ、勝手に突入するにはおやめくださいな。現状では攻め手が欠けておりますので、命を無駄に散らすだけですよ」
姫様が紅茶を優雅に飲みながらお爺ちゃんを冷静に諭してくれる。
その言葉に少々、違和感があった、姫様は防衛だけじゃなくて攻撃も考えていることに。
てっきり、姫様は守りを固めるタイプだと思っていたけれど、攻めも考えていたんだ。
お爺ちゃんも手厳しい一言に、軽率な発言だと謝ってからは私達がするような何時もの他愛のない会話へと着地していった。
近況の報告会っという、会話も落ち着いてきて、誰も言葉を話そうとしない。
さて、そろそろ出発するには適した頃合いじゃないのかな?っと思ってたら皆も同じ考えみたいで席を立ち出立の準備が始まっていく。
適度に良い休憩にもなったので、皆でテキパキと片づけをして、勢いよく車に乗り込む。
後は、王都に向かってアクセルを踏み込んで進んでいくだけ。
いざ!王都へ!
いざ!故郷へ!
いざ!暗殺の危険が付きまとう王都へ!
いざいざいざ!まいろうぞ!!っとお爺ちゃんが鼻歌交じりに言葉を言うけれどさ…
…王都に近づけば近づく程、姫様の眉間に皺がよっていた。
たぶん、苦い経験を思い出しているんだと思う、偶に小声で行きたくないって言ってるのが聞こえてきたから。
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追記:
完結してから、一度、見直して修正するところとか、読みにくい所があれば修正してます。
当時の目標が完結優先で、急ぎ足で書いていたので見直していなかったのです。
完結後に見直し訂正する予定でしたので!
ゆっくりと修正して行こうと思います。
─※ 完結まで読んでから見てね ※─
─※ ネタバレ注意 ※─
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「ぇ、でも、王都の紋章付きの高級車ですよ?私、車が好きなんですけど、あれすっごい高い高級車メーカーの車ですよ?平民が買える品物じゃないですよ?それに、王家の紋章付きなんて、普通はつけれませんから、姫様を迎えに来たのでないですか?アレ絶対に王都からのお迎えだと思うのですけど」
あ、確実に、お爺ちゃんだ、そんな車で来る非常識な感じはもう間違いないよ。
それに王都から護衛がくるとしたら大型の車で来るから、違うよ。
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団長の事を平民の出自であるとプロフィールにも記載されているので
新人たちであれば、彼女と深い付き合いでなければ、王家を守る筆頭騎士の家系であると知っている人は少ないです。
街にある程度、長く過ごしていると、自然と団長の事を知る理解が多いので自然と知る人が多いです。
極稀に何もかも他人だけではなく全てにおいて興味がない人であれば知らないこともあります。
そういう人もこの街にはいたのですが、絡みも無く書く必要性も無かったので書いていません。
一応、没にしたおまけのなかで少しだけ出てきてたはずなのですが、没データは消えちゃって、ます。
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完璧な説明にお爺ちゃんも小さな拍手を送っていた。
お母さんはこれと一緒に逢引なんて思われたくないなぁって顔をしている、メイドちゃんもうんうんっと一歩下がったところで頷いていた。
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これは、団長としてはメイドちゃんは姫様を褒められたことに対してメイドちゃんが誇らしげに頷いていると思っていますが、実際のところはメイドちゃんは、お母さんの方に同意しています。
メイドちゃんは昔っからゼンケンさん、事、お爺ちゃんが苦手です。
セクハラが多いので
設定資料 ─────────────────────────
団長の母
名前は実は決めていません。
実のところ、完全な脇役です。
髪の毛は長い 腰まで長くしている。
理由は単純に彼女の母親がそうだったから
体型 スレンダー 寧ろ痩せすぎ 胸は無いに等しい。
実のところ、心がとても弱い人です。
気丈に振舞っていますが自分が弱いのを隠す為の虚勢です。
それを埋めて尚且つ、全てを委ねてもいいと思えれる頼りになる存在と出会うことによって
彼女の人生は満たされていました。
衣服を仕立てる仕事を代々請け負っている、下請けの下請け。
祖母の代から受け継がれている織機で布を作ったりもしていた
今は、布も比較的安易に手に入るようになったので自身でデザインを書き起こして売りに出していた。
最初の頃は全然売れなく、貧しい生活だったけれど、貴族に認められてから
貴族からの直接的なやり取りが始まった。
それで裕福になるのかと言われれば答えはNO
貴族の我儘に振り回されていて、数を作れないし、材料費も高く、失敗作が山のように積み上がってしまい
さほど、売り上げは伸びなかった。
失敗作をばらして、子供用のドレスなどにと、大きさを変えて少しばかりデザインを変えたりして売りに出してはいたが、二束三文で買いたたかれていた。
後に、それらのドレスが高額で取引されているのを知り、貴族に振り回され続けていた手前、貴族が心の底から嫌いだった。母の一件もあって、より一層、貴族が嫌いになる。
貧しくても、自分の仕事に誇りをもって取り組んでいる。
結婚してからも、旦那を食わしていく為に必死に頑張ろうとするが、上手い事いかず
徐々に徐々に生活が苦しくなっていき、旦那も自分のせいでそうなっていると理解し
旦那である団長の父は、稼ぐために!家族を養う為に死の街へと働くことを決めた。
それまでの間、旦那は何をしていたのかと言うと、ひたすら、畑を耕す仕事や、収穫の手伝いをしているだけでほぼほぼ金銭は得ていなかった。
報酬として出来た作物をおすそ分けしてもらう程度だった
さらに言えば、彼自身は個人的な貯蓄も無かった、学生だったため。
苦肉の策でもあったのです、団長の父である彼が実家を頼るというのは…
団長の母としては、愛する旦那を危険な街から戻ってこさせたいと自分の稼ぎで家族を養えるようにする為にと必死に頑張っています。
愛する二人が離れ離れになったとしても服作りを続けていくと、旦那の父親に衣服を仕立てて欲しいという依頼を受け取り
彼に会わせた特注の服を用意していると徐々に貴族達が彼女の扱い方を変えるようになり
彼女が作る衣服が高額で取引されるようになっていった。
もう、旦那が危ない場所で働かなくても、私一人で家族を養えるのだと自信がついてきた矢先
愛する旦那が死んでしまった
それからは、服を作ることが出来なくなり、塞ぎ込む日々が続く
溜め込んでいた貯蓄を切り崩しながらも、日々、涙を流し続ける生活を送ってた
そんなときにある人物が家に尋ねてきて、更に、莫大なストレスを植え付けられてしまい、更に心が壊れそうになっていたのを、恨みっと言う負の感情で繋ぎ止めて、何とか自害せずに生きていました。
漸く、彼の死を受け入れたころには息子が、いや、娘が愛する旦那が死んだ場所へと
行くのだと、覚悟を決めた顔で言われてしまい、止めることが出来なかった。
あの場所には色々と不安しかないが、愛する家族を、実の娘であるユキを引き留めることが出来なかった。
何故なら彼女自身もまた、あの大地に恨みを抱いていたから、私の代わりに娘があの大地に復讐してくれるからと自分の中に巣くっている黒い感情を委ねていました。
それから、数年して娘があの場所で医者として大成したのだと知り
危ない場所に出向くことが無いのだと安堵するのと同時に、自身の中にある復讐心が消えていくのを感じていました。
少しずつ、少しずつ、服を作るという気力を取り戻し
いつか、娘が着てくれるだろうと服のデザインをつくっては、しまい込むっという日々を送っていた。
そして
全てが終わった後
愛する娘が死んだのだと告げられ、さらには
愛する娘の親友であり、私の事を気にかけてくれていた女性が死んだのだと告げられ
心が崩壊してしまった
生きるということをやめてしまい
全てが終わった後
後を追うように、この世から旅立ってしまった




