表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最前線  作者: TF


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
3/843

淑女たるもの

加筆修正完了!

誤字脱字の見逃しあれば教えてくださいませ~><;

後、後書きにネタバレなどが含まれてる設定資料とかも残していこうかと思っていますので

初見さんは見ないようにしてくれますと嬉しいです!

気持ち悪い匂いで目が覚め「・・・?」辺りを見回すと自分の優雅な部屋ではない、それだけは解る。

床一面に布団が敷かれている?、、、布団の上には、見知った顔が転がっている?ここは、そうここは!

見知った顔を見ると同時に意識が途切れるまでの激務がフラッシュバックし気分が悪くなる。

現在、自分が置かれている状況に、頭がようやく気付き始めていく。


「うっそ信じらんない、ありえるこれ?」

この私が!その辺の木っ端どもと一緒に寝かせられるなんて、なんて待遇!私がどこの家か知ってるのかしら!?

貴族の中でも武家よ?武家の一族よ?


はぁぁっと溜息を吐くと言うことは息を吸うことになる。鼻の奥へと吸い込まれていく香ばしい香りに眉間に力が込められてしまう、淑女としてあるまじき悲痛な顔をしてしまうのも全て、この私から迸る不浄な香りのせい!

鼻をもぎ取ってしまいたくなる汗臭さによって吐き気がする。

少しでも早くこんな不浄な汚らしい服を脱ぎ棄てたい。


何が隊服よ!もっと良い物用意しなさいよ!優雅でエレガントな!貴族の方達が囁く流行りの高級な服の一つでも用意しなさいよ!


苛立ちが湧き上がってくるせいで手当たり次第に当たり散らしたくなってしまう。

この街に来てからの待遇の悪さ!貴族を貴族として扱わないこの街にいる多くの無礼な人達や今寝かされているこの場所の優雅さや気品の欠片も無い施設に苛立ちばかり募っていくのだが…それでも、否定してはいけない部分もある、感謝の気持ちは忘れてはいけない、どんな時でも優雅に気品よく淑女としての誇りを忘れてはいけない。

苦痛だらけの中でもこのわたくしを満足させた品はあった、そう、あの最中、人生で最も最悪な日々を過ごさせてくれたあの医療班とかいう部隊で頑張っていた最中での出来事!あの苦痛だらけの父と母に今すぐにでも助けてと縋りたくなるような日々の中に、たった一つだけが心も潤わせてくれた。

あの一品を否定することはしてはいけない。


気品あふれる、口を漱ぐあの液体だけは褒めてあげてもよろしくてよ。

あれは、ええ、あれには、本当に心が救われました。優雅とは何か、淑女とはこうあるべきなのだと舌と鼻で感じさせていただきました。


あの気遣いが詰まった一品、素晴らしくてよ。

この様な荒んだ場所でも輝く淑女としての嗜みを見失わないその姿勢を保ち続ける優雅たれな先輩方をこの私が!心の底からの!賛辞を贈らせていただきましょうとも!ええ、良き気遣いでしてよ。

きっと、この泥まみれ汚物まみれの獣共が闊歩するどうしようもない世界を生き抜いたであろうお姉さまたちがこのどうしようもない街に少しでも潤いをと、進言してくださったのよ。

ええ!そうよ!この不憫で不浄な世界に少しでも彩りを得るために!


ベッドが硬いのか、床が硬いのか、背中の感覚すらない状態で目が覚めてからずっと、情けないことに横になり続けながらも不満だけは溢れ出てくる。


見知らぬ天井を睨みつけながらも、賛辞の心は忘れない。

平民共では気が付くことのない華麗なる気遣いに感謝を捧げてから布団から立ち上がろうと腹筋に力を込めた瞬間、全ての不平不満なんて忘れさせてくれる程の衝撃が走る…

お、お腹から!?全身へと!?

全身が今まで感じたことがない痛みが!?全身に!?弓が空を走るかのような速さで!?


武家の一族として、学徒として、鍛錬を行ってきたというのに?このわたくしが悲鳴を上げますの?

そんな無様な姿を見せるわけにもいかないので全力で歯を食いしばって耐え続ける。

ただ、耐えるだけで精一杯、あまりの痛みで暫く動くことが出来なかった。

痛みを耐え続けていると一瞬だけ目の前が暗くなるのを感じてしまい、これ以上油断すると持っていかれると武家としてあるまじき姿を晒すまいと!何とか歯を食いしばって意識が飛ばないように何か、何か無いかと眼球を動かし意識を保とうと試みる。


体は動かせないけれど、瞳は動かすことが出来てよ?


先の痛みのせいで体を動かすこと自体が怖くなり、首といった肉体を動かすことも怖く感じてしまう。

少しでも動かせば先のような痛みが全身を巡ってしまうという緊張感の中、視線だけを動かしていると、私と同じように起き上がってから、暫くの間、何もしないで動かずにじっとしている人がいましたけれど、そういうことでございましたのでございますのであそばせ?

他の方が震えながら僅かに体が揺れると恥もへったくれも無く周りに人がいようと涙を流し始め、その姿がこの先の私が辿る結末なのではと、唾を飲み込むと自身でも驚くほどの衝撃が全身を駆け巡る。

そう、唾を飲み込むという僅かな動き、それだけで、首から全身に向けて痛みが連鎖するように駆け抜けていった。


ひぐぅ!?

、、、、いたいよぉ、、、もう、、やだぁ、、、つらぃぃ、、、ぱぱぁ、、、、ままぁ、、、、


武家の一族として稽古をつけてもらっていた、努力してきたからこそ、痛みには慣れていると…今の今まで思っていた。

そんなの!皆々様が私に無理させないように気遣ってくださっていただけなのね!いま、ぱぱのやさしさに、ふれましてよ!!


痛みで呼吸が大きく乱れ自然と汗が滲み出て、いえ、長湯をした後の如く溢れ出てくる。


ですが!わたくしはぁ!これでも武家の一族!嗜みとして!鍛錬は続けてきておりますのよ!そう!戦う者としての必須な技能として!痛みを軽減する為の方法を教わりましたでしょう!?

今までそれを使うようなことが無かったけれども!半信半疑のそれを実行するときがきましてよー!

第一に乱れた呼吸を整えること!ゆっくりと呼吸を整えるように浅く速く呼吸を繰り返していくと、心拍数も落ち着いてくるのを感じた気がするので講義の内容通りであればこれで痛みはない!教員の方を信じ、されど慎重に、ゆっくりと歩きだすためにまずは上半身を起こす為には足裏を地面につけないといけない、床から足を持ち上げるようにと浮かせた瞬間、瞬きと同じような速さで「ぅぁぐぅっ!!」予想外の痛みによって膝から力が抜け持ち上げた足が崩れ落ち、精神が飛んでしまいたくなるほどに全身の力が抜け、そのまま意識がゆっくりと途絶えていき、視界が暗くなっていく、ああ、これが噂のブラックアウトなのですわぁ、っと受け止めてしまう。


このままの流れに身を委ねよう、抗う術をわたくしはもっていな、、く、、、て、よ、、、





は!?っと、目を開けると部屋の中に入ってくる日差しの色が目に留まる。

気が付いたら外から見える景色は夕暮れだった。

寝過ぎてしまいましたわっと、目をこすりながら上半身を起こし立ち上がってみても意識が飛ぶ前に比べると痛みも和らいでいた、恐る恐る歩き始めても、驚くほどに激痛もなかった。

最初に目覚めた時はこうなるとは思っていなかった、想像していた以上に起き上がるのに時間を要しはしましたが!

漸く!やっと!この不浄な布団から出ることができたことに、喜びを感じてしまう。


出ることは出られたのですが。

床に置いてある布団を見るだけで、またこっちにおいでと手招きされている様な誘惑を感じてしまう。

ナニコレ?布団って沼地なのかしら?

布団から出るだけで一日に使う全てのエネルギーを使い切った感覚、この感覚に覚えがあった。

どこか懐かしい感覚。


ぁぁ、そうですわ。

これ、幼き頃に初めて乗馬した後もこんな感じでしたわ、おほほほほほ

膝がガクガクと震えるこの感覚!幼き日々の思い出が脳裏をよぎりましてよ!


震える膝が布団の中へと戻ろうよと声を上げてくる。

立っているだけでほのかに感じる痛みがもう今日は寝ようっと甘い誘惑で誘おうとしてくる


っが!この匂いから解放されたい!!その様な甘言に誘われるほど淑女としての嗜みを捨てることはできませんことよ!


何とか気力を振り絞って!震える膝を叩き一歩目を踏み出すことが出来た。

これが、お嬢様ぱわーですことよ!!淑女たれ!


この時、この瞬間、私の思考は

【全て清潔!綺麗!気品!麗しく!】等々の敬愛し憧れている上流階級の有るべき姿へとお前もなるのだと誘ってもらうように言葉を永遠とループさせ続けていた。


はっ!?と、気が付くと、いつの間にか湯船の中だった

自分自身でもどうやってここまで辿り着いたのか、冷静に思い出そうとしても思い出せそうもない、思い出せなくても、この場にいるのであれば全て良しとしましょう、ええ、記憶なく無礼を働いてしまったとしても、多少の失礼くらい、平民相手には問題ないですわ。


鼻から息を大きく吸いこみ、口から湯船から湧き上がる湯気のようにゆらりゆらりと息を吐きだす。

湯船には、香料がつけられているのかフラワーでとても優雅な香りが立ち込めていた。

ああ、なんて素晴らしい世界なのかしら。いやされるぅぅ、、、、へぇぶぅんん、、、、

こんな絶望の果てにも、優雅、気品、清浄という概念があるなんて思わなかったわ

素晴らしいですわぁぁぁぁ、、、、


「はぁぁぁぁぁ」


湯船で蕩けていると「あら、貴女も起きたのね」頭の上方向から声が聞こえてきたので誰かしらとお顔を見てみると「ぁ、こんにちは」私をあの汚物場に連れて行ってくださった方じゃない、あの乱雑な扱いをする方とは思えないくらい優雅な佇まいだったから一瞬わからなくてよ。


ゆっくりと波を起こさないように優雅な仕草で私の横にくると

「貴女、初めてにしては頑張ってたわね」

優しく声をかけてくださりました、あら、何かしらこの気品!?もしかしてどこぞのお嬢様かしら!?

「あ、ぁ、ありがとうございます」

褒められることなんて、私の人生でほとんど無かったことなので、どう返事を返したらいいのかわからないの、これで良かったかしら?

変じゃないかしら?頬赤くなっていないかしら?頬に熱を感じるのはきっと、お湯のせいでしてよ?



湯船に浸かりながらこの街で戦い続ける人達のことや、街の事、いろ~んなお話を聞かせていただきました。

待遇も私と同じ方が多いことに驚きましたわ。



嫁ぎ先も無く、一家の末っ子、居ても居なくてもどっちでも問題がない子。


秀でた才能があるわけでもなく、家にとってお前はどのような価値を示すのだと、己の真価を問うための悶々とした日々。

現状を打破するためにあの王都騎士団の精鋭へと昇り詰めるような過酷な鍛錬を繰り返したわけでもなく、只々、流される日々・・・


いえ、何もしてこなかったわけではなくてよ。

努力を怠ったわけではないの、わたくしなりに、頑張ってきましたわ。

でも、結果は、パパもママも手放しで喜ぶような成果はなく、学業も並、兵科は下、魔術も下。

貴族としてのコネづくり、、、、何もできず。媚びるの苦手なんですの。


きっと、このまま、周りの学友たちのように流されるように、堕落した日々を…誰にも印象を与えることのない平凡な日々を過ごし誰にも相手にされない、そんな日々を過ごし続けるのだと、未来を想うだけで涙が溢れ出てきていました。わたくしには、なにも、ない、しめいも、やることも…

でも、お優しいぱぱやままなら…そんな日々を、送っていても、きっと、きっと!お父様やお母様が、私の価値を見出して適切な場所へと導いてくれる!そんな風に自分を慰め日々を過ごしておりました。


そんな、学生生活を送っていた私を待っていた現実は、厳しく悲しかった。

一族から私の扱いをどうするのかお父様やお母様を困らせてしまい続けた結果…

要らない子同然の様に、この最果てに放り込まれてしまった哀れな武家の一族に産まれた子。

それが私であり…この街にも私と同じ悲しみを背負った方がいらっしゃった。


ここに居る女性のほとんどが同じような待遇であることを聞かせてもらいました。

それだけで、私の中にある悲しみという蟠りが落ち着いたような気がした。


ここへと向かう為の説明を学校で、教えられたのは

ここでしか得られない貴重な経験を国に持ち帰る!

自国をより良いモノへと昇華する為に!

一族の発展を願い一族の為に!

この大地へといくのだとだと教えられました。

例え、一族から見放されたとしてもここで、頑張れば胸を張って国に戻れる、お父様やお母様に貴女は必要なのよっと迎えてくれると、私は覚悟を決めてこの街に来た…つもりでいましたわ、まさか、あのような過酷な現場だとは露とも知らず…


はぁっと、お隣の方に聞こえないように吐息を漏らして綺麗な、私の家よりも綺麗に飾られている天井を見上げてしまう。


説明会でも先生がおっしゃっておられました、現に、ここで結果を残し稼ぎ故郷に帰り踏ん反り返った!

そういう方もいらっしゃいますとお聞きしております。

それを夢見て、学生の身分が終わっても、ここに残るのだと決めた方の多くが、私と同じような境遇の方が多いということも教えていただきましたわ。


そして!まことしやかに!囁かれている噂!お姉さま方が秘かに語り継いでいる噂を教えていただきましたの!

この街では、私と同じような境遇の貴族同士が家の繋がりなどを考えない自由な恋物語が発生しているという!

嬉し恥ずかしな展開もあると聞いて少し胸がときめいてしまいましたわ!


やっぱり、色恋、憧れが無いなんて、そんなの、世界が灰色になってしまいますわ!

この世界を彩る輝きに恋やロマンスは欠かせないのですわよ!


お風呂から出るころには少々、鼻息が荒かったかもしれませんが、気にしませんことよ。

淑女たるものお淑やかになんて、ここでは関係なくてよ!

浴槽を出る際に、お隣のお姉さまに失礼のないように一礼をしてから湯船を出て、軽くシャワーを浴びる。



新しく洗浄された隊服が大浴場には備えられているので、誰の使いまわしなんて考えずにそれを着て外に出る。

建物の外には色々な施設が用意されている、隊員達が各々、自由に過ごすためにと用意された公園もある。

そこの一角に誰かの腰を休めてもらうようにと設置されているベンチに座り背もたれに全身を預けるようにし火照った体が落ち着くのをひとり静かに待つことにした。


辺りを見回すと同じように火照った体を冷ますためにゆったりされている方がいらっしゃいますわね。


この街の気候は、非常に過ごしやすい気候。

夜も寒すぎず、昼も暑すぎず、目の前に厄災が無ければ非常に優秀な土地だと教わりましたわ。


文献や講義で教わっていましたけれど、実際に肌で感じてこの土地が誰もが欲しがるような過ごしやすい環境であると全身が理解しますわね。ここが避暑地としてとても優秀であると心から感じられますわ~。


風も気持ちが良いし、昼間もテントの中にずっと居たけれど、暑すぎて死にそうとかは無かったですのよ。

違う意味で、意識が明後日の方向に飛んでおりましたけれど。


私が知る限り、この土地として他にも問題があるとすれば、この土地は、資源が乏しい。

周りに何も無いっていうのが、この土地がずっと誰の手にも渡らなかった理由ですわね、目の前の厄災は無視しておいてくださいまし。


豊かな森があるわけでもなく、誰もが羨むような豊富な水源があるわけでもなく、希少な鉱石が取れるわけでもなく。

この街周囲は非常に、資源が乏しい土地とお聞きしております、誇れるのは人が過ごしやすい穏やかな気候だけ。


でも、穏やかで過ごしやすいという部分は、王族の避暑地の候補地としては秀でていてよ。

褒められる場所が一つでもあれば、そこは良い土地ですわよね?


そう、私と同じでここは良い場所ですのよ、贅沢をおっしゃってはいけないのですわ!

他所から資源を運ばないと生きていけない土地、何もない私と同じ・・・そんな風に考えてはいけないとわかっていても、どうしてか、そんな事ばかり考えてしまう。早くもホームシックというやつなのかもしれないですわね。

お父様もお母様もお優しい方ですもの。


このまま、何かを考えると考えたくない事ばかり考えそうになるので、暫く、何も考えないで風を嗜んでいると「。。。お腹がすきましたわ」お腹が小さく悲鳴を上げてしまった。


ベンチから立ち上がると、もう体の痛みは無かった、先輩がおっしゃっていましたの、あの湯船には身体組織回復術式が組み込まれていて浸かるだけで、ある程度の筋疲労や、損傷を治癒してくれるそうだと。

今の私は、ここに来た時よりも調子が良いと感じる程に体が軽いと感じてしまう。


実家にも、あの湯船が欲しいですわね。

この街には見も知らぬ魔道具が豊富にあります、何故なら魔道具を研究する部署もあるとお聞きしていましてよ。

作成された方は、どなたかそれだけでも、知りたいですわね。


その方とのコネクションを作り、商売が得意な一族に繋げればそれだけで功績として認めてくれそうな予感を感じているとお腹が叫び続け考える力が失われていく。


お腹が空いているのはわかっていましてよ、けれど、小さな骨が喉に刺さっているほどの用事を思い出しましてよ!

支給されたお鞄を無くして、うっかりしていましてよ!とはいっても、説明通りに私物は入れていなかったので個人としては無くても良いと思いますけれど、この街としては返さないというので、誰かに怒られるのは嫌でしてよ。

一応、念のために寝かせられていた部屋を見てから食堂に参りましょう。見つからなかったら怒られればいいだけですわ。


先ほどの、雑魚寝していた部屋を見ると、部屋は綺麗に片づけられていた。

優秀なメイドでも居るのかしら?

でも、メイドなんてここに来て一度もお会いしたことなんてありませんことよ?


探し物が見つからなかったので、怒られる覚悟を決めるべきかと首を傾げていると、偶然、通りかかった隊服の方を見つけましたので、声をかける。

勤務中だというのに、手を止めさせて申し訳ないのですが、少々お時間をいただきましてよ。




どうやら、支給された鞄は前線から帰る際に陣を越えて戻ってくると直ぐに回収され、洗浄室に運ばれて、中身を分別したのちに、洗浄し支給品一式をセットして、いつでも出れるように備えてくれている。


なので、無くした無くさないは気にしなくても良いと優しく丁寧に教えていただきました、佇まいからして名のある貴族の方でしょうか?この街には平民ばかりがいるのだと思っていましたが、偶々、高貴な方に縁があっただけ?


彼の優しい物言いに、無くした支給された鞄を別に探さなくても良いのだと、気が付き安堵することが出来た、これにより喉に引っかかっていた小骨が抜けましてよ。


それよりも今は…ずっと、本能の奥底から湧き出る叫び続けている獣の咆哮を抑えるために!

この暴れん坊を満たすためにも、食堂に行こうと目的の場所へと通じる通路を見ると、その奥から慌ただしく走ってくる人影がこちらに向かってくるのが視え、つい、誰なのだろうかと、慌てふためくその顔をまじまじと見つめてしまう。

慌てた顔をする人物に心当たりが僅かにあったせいなのか、つい、目で追ってしまいましたけれど、何処かで見た顔でしょうか、思い出せない。

思い出せないのが新たな小骨として喉に刺さってしまい、つい、彼女の後をついて行ってしまう。

いつどこで見た顔かしら?


「はぁはぁ、ぁぁ、、、なにも、のこってないー、、、」

部屋の中を覗くと、絶望的な声を上げていらっしゃった。

もしや私と同じで支給鞄を返さないといけないと思った奇特な方なのかしら?

慌てて走ってまで探し回っているなんて性根が真っすぐな方なのでしょう、私と同じ学徒であれば、同じ貴族の出とみて間違いありません、手を差し伸べるのが貴族たれですわね。

「そこの淑女、安心なさいまし、支給鞄は須く回収されて次に備えて支度されてましてよ」

部屋の前で座り込んでいるあわてんぼうな淑女へとお淑やかに声をかけてあげる私はまるで


歴代のお姉さまのみたいに優雅で素敵では、なくて?


ふふんっと気持ちよくなっていると

「っぇえ!?そうなんでうかぁ!?」

さらに気落ちされているご様子ですわね。三つ編みが大きな女性…思い出しましたわ。

この特徴的なでっかい三つ編み、行きの馬車で途中からご一緒されていた、隣国の方でしたわね!

だとしたら!私の家とのお付き合いもある方ではなくて?だとしたら!お父様やお母様にご迷惑をおかけしてしまいますわ!思い出すのよわたし!相手がこちらを覚えておいでなら、失礼に値する!


確か…馬車での会話ですと、、、

会話した内容が家の事ではなく共に目指す街の事や、学院から渡されていたこの街での流れが書かれていたパンフレットなる紙を見せ合いっこをした、程度でした。お互いの家の事は気まずくて話しませんでしたわね。


ええ、思い出しましたわ!彼女は、私とは違う部隊に配属され、るとおっしゃっていたはず?

で、あれば、運ばれてきた部屋がそもそも、ここではなく、違う場所ではなくて?

「貴女、部屋を間違えては、おりませんこと?」

私の言葉に首を横に振り「ぃぃぇ、ここで、あっでまずぅ、、」あら、涙ぐんでしまいました。


何か、トラブルの予感がしますわね、助けるべきか、見捨てるべきか。

貴族としての直感が告げていますわね。


助けても私には何一つ益はなさそうな予感がしますわ。


事なかれ主義で過ごしてきた学生生活の感もそう告げていてよ。

でも、貴族としてこの街に放り込まれた方であれば、私と同じ…


脳裏に過ぎる、一族からの何とも言えない目線、直接何も言ってこないけれど伝わってくる負の感情…


ふぅっと、あの嫌な思い出を息を吐くようにして吐き捨て、お腹の中にいる獣に黙っていなさいっと頬を叩くようにお腹を叩く。

食事が遅くなる覚悟も決まりましてよ。


何もなかった学生の頃よりも前に行く勇気も胸に込めて。

「貴女、何をお探しで?」今にも泣き崩れそうな淑女を助けるとしましょうか、


【弱気に手を貸し、愚者を導く、貴族としての誉でしてよ】

何時どこで聞いたのか忘れてしまった貴族としての心得を口にする。


「じづは、」

愚者というのは失礼かもしれませんが、愚者の言葉を、ふんふんと頷きながら耳を傾け続ける。

涙の影響でとても鼻声で聞こえにくかったけれども、大体は把握できましたわ!

聞き取れた内容はですわね。

大切な家族であり、尊敬する祖母から頂いていたブローチを肌身離さず持っていたかったけれど隊員の方から、私物は自身のロッカーに入れて置くようにと!と一喝されて、慌てて鞄の中にしまってしまい、ロッカーに行く間もなく、あれよあれよと、戦場に流されていった。


肝心の配属場所は偵察部隊だったから、特にやる事が無くて私でも大丈夫なのだと安心していた。

遠方を見る魔道具には数に限りがあるので交代制で周囲の状況をチェックするだけですし、周囲には警護してくださっている騎士の方達もいらっしゃるので、声を出しはしないが一緒にいる人達と共にピクニックにいるみたいにゆったりと過ごしていると、急に現場が慌ただしくなり、何がどうなってそうなったのかわからない状況を理解する間もなく激流の流れに流されている中、唯一解ったのが、隠蔽術式等々諸々全てが停止、敵に私達の居場所がバレちゃったみたいで、慌てて移動することになって、そこからはずっと慌ただしくて、何がどうなってそうなったのかもわからなくて、気が付いたら布団で横になってて起きたら汗臭くて気持ち悪くて、お風呂入って、落ち着いたら鞄のことを思い出して…今に至るってことですわね、そんな経緯が、知らない場所でそんな出来事が起きていたなんて知りませんでしたわ。


「急いで部屋に戻って来たのは良いけれど、もぬけの殻ってことですわね?」

こうなる事が解っていたから私物はロッカーに入れてくるようにと事前にも通達していましたのに、パンフレットにも書いて、いた、と思いますわよ?馬車で一緒に確認しませんでした?


パンフレットにも記載し、先生からも諸注意を念入りに押してくるのは、毎年、この娘と同じく約束を守れず、非常事態が発生し困惑する人が生まれてしまっていた、きっと、先人のお姉さま達が未然に防ごうとされていた、経験からくる知恵というわけですわね。


恐らく、私としては、これもまた、訓練の一環なのではっと、思っていましてよ?

指示を守れないと悲惨な結果になるぞ?という教訓を含んだ訓練の一環なのだと馬車でも感じていましたのに、貴女は何もパンフレットやこの街に来てからの説明を聞いて何も意図を感じ取れませんでしたの?


きっと、この街を過ぎ去っていったお姉さま達も目の前にいる三つ編みの女性のような経験をなさったのでしょう。

これら全てを乗り越えて国に帰還為されたお姉さまたちの雰囲気が一味も二味も違ったのは、こういう様々な経験を得てなのですわね。納得ですわ~。


お姉さま達も手を取り合いきっと、お互いを高めあうように支えあったのでしょう!

そうと決まれば、先ほどの決意同様、私がすべきことは一つ!淑女たれ!

「そこで座っていても何も始まらなくてよ」地べたに座り込んだ愚者に手を差し伸べる。

これこそ!貴族として!淑女として!憧れたお姉さま達のような立ち居振る舞いでしょう!

自分の立ち姿を想像するだけで胸が躍ってしまう。


エレガントでしてよ!パーフェクツっですわ!!さすがわたくし!最高に綺麗で優雅でエレガンツなお嬢様!!・・・・ですけど!お見合いは全て失敗しておりましてよ!!


心の中でエレガンツなポーズを決めていると

「・・・はい!」

元気な返事で手を掴んでくれる。

浮かべた涙を拳で拭い、目には力が宿っている。

力強い瞳をされるのはよろしいのですけれど、ハンカチくらいお持ちにならなくて?少々、エレガンツにかけておりませんこと?…ハンカチを渡そうかと、思いましたが、私も今は隊服のみだから何も、もってなくてよ?ほほほ


野蛮と言われようと拭うものが無ければ、拳で拭うのも致し方ありませんことね。


差し伸ばされた手が握られ、お互いを引きあうようにしゆっくりと立ち上がらせる。

握られた腕が引っ張られ、自分の体が痛みこそ無くなっているが未だ本調子でないのだと理解する。

あら思っていたよりも結構、力強いわねこの娘、一瞬、上半身が持っていかれそうになりましてよ!!ぉ、おも、、、ぃ!


わたくしは、完璧なお嬢様、当然、前足で踏ん張って、眉一つ動かさなくてよ?

優雅たるもの、これくらいで表情を崩してはいけなくてよ?


「ありがとうございます!貴方ってとてもやさしいんですね」ええ、淑女ですからね

立ち上がって素直にお礼を言えるのは美徳ですわよ。

さて、ここに荷物が無いのであれば回収されているということと、荷物を回収するということは保管場所がある、先ほど、教えて頂いた情報通りなら、洗浄する為に一か所に集めているはずですわよね。

「まずは、荷物を回収してくれている部屋を探してみましょう」

はい!っと気持ちのいい返事と共に走り出そうとするのだけれど、少しの間は歩いて探しませんこと?、、、先ほどの一連の動作で、少し腰が、、、


歩き出さない私を見て、不思議そうな顔をするんじゃありませんことよ?これくらいの痛みあと少しすれば大丈夫っでし、って、っよぉ!!

早足で向かおうと腹筋に力を入れた瞬間、あの痛みがぶり返してきて腰にまで痛みが広がってしまった。


呼吸を浅く速くを繰り返し、痛みがあることを感じさせずに優雅に前へと歩を進めていき「ほら、行きましてよ」優雅に歩を進めていく!すり足なのが淑女としての嗜みでしてよ!腰や腹に響かせないようにするための小ズルいすり足じゃなくてよ!!わかって!?


彼女の隣を何とかキープするように優雅に歩き続ける。

目的の場所が何処なのか探し歩きながら、お互い、道中で説明された内容を照らし合わせていく。

相手の方も、私と道中一緒だったことを覚えていらっしゃったみたいで、奇遇ですねと、嬉し恥ずかしとこの街についてからどうだったのか会話が弾んでいく。


お互い思い出すことが出来て僥倖ですわね、私としましては貴女の特徴的な髪形で思い出せましたのよ、私だけ恥をかかずに助かりましたわ。

同郷でもないのに、物おじすることなく気さくな方で、私としても好感が持てる相手でよろしくてよ。

幸いにして、私の家と貴女の家とは繋がりが無さそうなのもポイントが高いですわね。


歩いていると説明があった洗濯や洗浄をするための魔道具が置かれている部屋らしき場所を発見し、中を覗いてみると、部屋の中では、カバンの中を出しては、洗濯魔道具に放り込んでいる方が、もうじき夜中になろうとしているのに、必死に作業されていた。

必死に作業をしている中、申し訳ないが確認させていただきましょう。


っと、悠長に眺めている場合ではないですわね。

忙しい中、申し訳ありませんが早急にお手を止めて頂きませんと、こちらもこちらでその様に手荒に中身を出されていると大切なブローチに傷がついてしまいますわ。


「お忙しい中、少し、よろしいでしょうか?」


とはいえ、この街では新参者、学生の身分、相手が平民でない可能性の方が高いのではないかという可能性を考慮し恐る恐る声をかける。

ここに居る人の殆どが、元は貴族、または、現貴族である方が多いと知ってしまった以上、失礼な発言はお家問題に発展しかねないことよ?

「?どうされたの?」意外や意外、作業の邪魔をされてお怒りなのかと思いきや、穏やかな返事が返ってきましたわ!お声からして女性の方みたいですし!作業着が目元以外全部、覆われているし、服もだぼっとしていて体のラインがわからない服装なので、お声でしか性別を判断できなくてよ。


作業を中断させてしまい申し訳ない中、事情を説明すると

「うんうん、皆もちょこちょこ同じようなことするから気にしないでいいわよ」

にこっと目元だけしか見えませんが、声からも笑っていらっしゃるのがわかる。なんと心広い方でしょう。


「じゃぁ、勝手に探していってね」目の前のお姉さまが指さした方向は、カバンの中から物資を取り出して放り出された物が散乱している箱と、回収してまだ、開けていない鞄たちが入っている箱だった。


思っている以上に多いのですけれど?これって全部隊分かしら?

部隊ごとに分けたりはしないのかしら?それにしては多すぎてよ?


「多くないかって?そりゃそうよ、それ、たぶんだけど一週間分は、溜まっているからよ。まずは、物資箱から漁って、無かったら、カバンをひっくり返してね♪ひっくり返した鞄は此方に投げ渡してくれるとお姉さん嬉しいな♪」


途方もない作業量に一瞬、視界が暗くなるのを感じてしまう。


引き受けるんじゃなかった…鞄の中ひっくり返したらこっちに放り投げてねと、そうか、探し物が見つかるまでの間は、鞄をひっくり返す作業を手伝ってくれる人員が2名も来たことになるのですわね、それは、まぁ、作業効率アップで嬉しいですわねぇ…


呆然としていると、大きな空箱を引きずってきた三つ編みちゃんが「ここまで、ついてきてくれてありがとう!!」突き放すような言葉をぶつけてくるじゃない。

あら、つれないことをおっしゃるのね、ここまで一緒に来た仲じゃなくて?

「寂しいことを言わないで、私も手伝いましてよ」腕をまくって、ゆっくりと膝を地面につけ物資の入った箱から空っぽの箱へと物を移していく。

ちらっと相手の顔を窺うと薄っすらと涙を浮かべていた、あらぁ、感動屋ですわねぇ、かわいらしくて好きよ。


「はい!!」


元気な返事も、私は好きよ、良き間柄になれそうで嬉しいですわ。

小さな声で、腰が痛かったら無理しないでね?なんて気遣いの言葉を仰るなんてホホホ、、、、見破るなんてなかなか、、、侮れない娘ね。

無言で作業を進めていくと時折、お姉さまが会話を投げかけてくれるので三人で楽しく作業をすることが出来ましてよ。



第一歩目は終わりましたわね。

箱を全て空っぽにしても、ブローチは見当たらなかった、そうなると、まだ開いていない鞄の中にある可能性が非常に高くなってきましたわね。



鞄が置かれている部屋をぐるっと見渡す。

何かしらの法則があれば探しやすいのですけれど


手前側は恐らく日にちが経っている古いもので、最近のであれば、あの奥に置いてある鞄では?

鞄の中身が割れたとしても気にすることが無いくらい雑に扱われていますわね、でしたら、この部屋に鞄を放り込むのだと、凡その場所が決まっていたりしませんこと?

今も、先も、私達が作業をしていると、ぽぽいっと鞄が置かれている場所に新たな鞄が放り込まれていきましたわ、重なっていっているのが、奥にあります、けれど、、、でも、何かのついでに一度で終わる様にどこかで纏めて保管されていて、通りがかるついでに、この部屋に放り込まれていたら、古さの基準は関係なくて、、、


積み重なっていく新たな鞄、手前側が古くて奥に行けば新しい鞄なのかもしれないとこの街独自のルールでもあるのかと考えてみましたが…何も答えに辿り着けそうもなかった。


ifを考えていても仕方がないですわね、それに、そもそもですわ!奥まで歩いていくスペースは無くてよ?

そう、先の方みたいに奥の方へと鞄を放り込まれているのでしたら、彼女の探している鞄も奥の方っということになりましてよ?つまり…


手前にある大量の鞄…


仮説が正しいのであれば、奥に彼女が求めているブローチが入ったカバンがあるのだとしたら?

手前から全部開けないといけないですわね?ぁぁ、それを見越しての笑顔だったのね。ふふふ、お姉さまったら、意地が悪いですわぁ、、、


浅はかな考えなど無意味!短縮することを考えるよりも手を動かすことにリソース全力ですわ!

手前にある鞄を開いて中身を取り出してお姉さまに向かって鞄を放り投げる。


そこからはもう無心だった、鞄を開けて中身を出して、空っぽになった鞄をお姉さまの方向に投げての繰り返し、お姉さまも私達が来てからは中身にブローチが無いかしっかりと視てくれている、それだけでも私達は笑顔で作業が出来ましてよ。


人の善意というのは心地よいモノですわね。久しく忘れていましてよ。



気が付けば、部屋に積まれていた鞄も残りわずか!頭の中で数えられるほどに減っていましてよ。

悲しい予想通りでしたわね、一番奥にある比較的汚れが少なく、如何にも新参者が用いたような鞄だけが残りましたわね。

よくよく考えると、私達、学生が初めての現場で汚れる様な仕事なんてそう、、、そんなことはないですわね、私なんて泥にも汚物にも、吐しゃ物にもまみれましてよ?

現に、これはどう見ても私がお借りしていた鞄らしき鞄がありますもの、ええ、見覚えがありましてよ…

他と違って白から濃いめの土色、黒に近い色に変わってましてよ?


残り僅かなだけあって、三人で探していると、直ぐにお目当てのブローチが出てきました。

それも何処か欠けることも無く綺麗な状態で、喜ばしい事ですわね。


三つ編みの彼女もブローチを無事見つけられたことに安堵し、涙が止めどなく溢れる様に、流しながら抱きしめている、そんな姿を見ていると、私達も、自然と、薄っすらと涙を浮かべてしまった。その光景に、故郷で私のことを大事にしてくれた人たちが脳裏をよぎってしまったから。


邪魔者を追いやるように家から出ましたけれど、ここまで大切に愛情を持って育ててくれたことには変わりは無い、今もその愛を覚えている。

「ありがとう、ありがとうございます」ぐすぐすと涙声でお礼を仰るなんて、淑女らしくない方ね

「さぁ、お目当ての物も出てきたみたいだし帰った帰った」しっしっと、お姉さまは私達を追い出そうとしますけれど目に見える鞄はほんの少し

「あと、少しですので、手伝いましてよ」そう言った瞬間「ほい追加だよー」奥からどさっと流れ込んでくる新しい鞄の数々・・・・


もしかして、間一髪でした?


「いいから、帰んな(笑)」

困ったような顔で部屋から追い出されましたわ。

きっと、まだまだ終わらないことをあの方は知っていらっしゃったのね。


すんすん、と鼻をすすり続けまだ泣き止まない方をこの場に置いて、そそくさと一人だけご飯を食べに行くのも…

後ろ髪を引かれましてよ?


この先どうしましょう。

学生時代にこの様な友情ハプニングなんて一度も無かったらどうすればよいのかわからなくてよ?


悩んでいるとくるるるうっとお互いのお腹の中にいる猛獣が贄を求める声をあげていらっしゃるご様子が伺えましてよ?

ふふふ、淑女たるもの、自身のお腹が空いて叫んでるなんて認めたくなくてよ!


赤面しながらも、ややカッコつけた雰囲気を醸し出す私を見て三つ編みちゃんが笑っている。

「ふふ、あはは、お腹すきましたね」笑いながら仰るあなたのお腹もなっていましてよ?


ふと、時計を見てみると、夜の10時を過ぎており、パンフレットに書かれていた食堂は何時までという内容が脳裏を駆け抜けていった。

この時間では食堂も開いてはいないですわね、困りましたわね。

どうしようかと悩んでいると先ほどの部屋の奥から「お腹空いたのなら酒場にいきなー!酒以外も扱ってるからお腹も満たせるわよー!」どうやら、奥まで私達から響き渡る我らが飼いならせない獣の咆哮が聞こえてしまっていたようですわね。


お互い、頬が赤くなっていましてよ?貴女も恥ずかしかったのね。

「ありがとうございます!して!場所は何処にあるかお聞きしてもよろしいでしょうかー?」

「場所?ちょっとまってね!」お姉さまが部屋から出て丁寧に道を教えていただきましたわ。


気を付けていくのよ~っと気遣いのお言葉を残して作業部屋に戻っていくお姉さまを頭を下げて見送り

先の光景が可笑しかったのか、二人は笑いながら酒場へと歩き始めた。


最初は、あんな凄まじい鬼の様な団長の元に配属され、この世を恨みそうになりましたけれど、案外、この場所も悪くないのかもしれないわね。


ぱぱ、まま!私、頑張ってみる!何処にも居場所が無い私でも、ここだと居場所が作れそうな気がするの!


頑張ってみる!だから、遠い国からでも私を応援していてね、、、ぱぱ、まま、、、


一話一話が長文なのかな?と思いつつ投稿しています。

読みにくいようであれば、分割しようと思いますので、ご意見あれば

お気軽にどうぞ~


感想、評価、いいね、Xのフォローよろしくお願いします。

感想は一言でもいいので、頂けると嬉しいです。

お気持ちだけでも励みになりますので、よろしくお願いいたします。


▼XのURLはこちら

https://twitter.com/TF_Gatf


───────────────────

追記:

完結してから、一度、見直して修正するところとか、読みにくい所があれば修正してます。

当時の目標が完結優先で、急ぎ足で書いていたので見直していなかったのです。

完結後に見直し訂正する予定でしたので!

ゆっくりと修正して行こうと思います。




─※ 完結まで読んでから見てね ※─


設定資料:

王都があるこの大陸、実のところ結構な面積があります。

ある時代、人同士の戦争が長く続いていた時代もあるくらい

歴史がある大陸でもあります。


ある日を境にこの大陸に点在する村や町は一致団結し争いをやめました。

その際に国境争いも無くなりました。

国としての関所のような明確な国境線はありません、陸続きなので気が付けばだれだれの領土っということになっております。


王都が最もこの大陸で発展している都市であり、王都の成り立ちを考えると地方の領主たちは王都が最もこの大陸を統べる国として正しいとも考えております。

故に、王都を基準として通貨も合わせ、この大陸にある一つの国として一致団結をしております。

昔ながらの癖で、自分たちの街の事を国と呼ぶ風習が残されているっというのが現状です。


何処の国がどの場所を治めているのかある程度の線引きはありますが、ある事情で自分たちが住んでいる国や町から離れた場所を開墾する気が起きないのです。

どの国も豊かなわけではないので、他を開墾する力も無いっという事情もあります。

今回の物語に出てきた二人の女性

彼女たちは王都からすれば田舎の方の貴族で、扱われかたとしても、王都に住む下流貴族からしても、田舎の娘くらいの認識です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
今更感もありますが、長さに関しては、『長めの人だなー』くらいであんま気にしてませんね これくらいなら全然いるはず&800話超え前提で入ってきているのでもはや気にならない 1話1話で読み応えあるし、ちゃ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ