おまけ 繋がっていく想い、絆はこうやって生まれていく
加筆修正完了!
誤字脱字の見逃しあれば教えてくださいませ~><;
後、後書きにネタバレなどが含まれてる設定資料とかも残していこうかと思っていますので
初見さんは見ないようにしてくれますと嬉しいです!
最初に目を覚ました時は、指先一つと動かすことが出来ませんでしたの。
目を動かすのも重く感じてしまい、見えているのかどうかもわからないほどに視界がぼやけてしまっていましたわ。
近くで何か音が聞こえたような気がしましたの。
でも、その音が、そもそも近いのか遠いのかもわかりませんでしたわ。
音が、聞こえにくい?変な感じでしたわ。
体を動かそうにも、力が入りませんし、声を出そうにもどうやって声を出したらいいのかもわかりませんでしたわ。そう…何も出来ない、出来そうもありませんでしたの。
…そしてすぐに、また、ねむくなってしまいましたの。
次に、目が覚めましたら、先ほどよりも意識が鮮明に感じ取れましてよ。
眼球も動いて多少は視線を動かせれるようになりましたの。
ただ、その時は頭が混乱していて自分が何処にいるのかわかりませんでしたの。
ここって何処なの?自室ではなさそうですわね。
…そもそも、私、どうして寝ているの?
…私、またやらかしました?お酒でも飲みすぎまして?それで体が動かないの?
っと言った感じで、自分が怪我をしている事すら解っていませんでしたの。
今こうやって思い返してみても、不思議ですわね、あのような衝撃を身をもって体験したというのに直ぐに思い出せないというのは…
取り合えず、上半身を起こそうと、視界に見えているベッドの柵?みたいな部分を掴もうと左腕を動かそうとしましたの
…?…
腕を動かそうとしている、感覚では動かせれている、腕は持ち上がっている…だけど…
なんでだろうか?自分は動かしているつもりなのに、視界の中に何度動かそうとしても腕がはいってこなかった。
もう一度、腕を動かそうと肘から先ではなく腕の根本から、肩から動かそうと意識を集中すると漸く視界に自身の腕が見え…白い包帯でまかれていて…
なかった
力こぶがある辺りから先が何もなかった
そう、そうなのですわ。今思い出しても吐き気がしますわ。
あるはずだと思っている自分の体が無い何て、悪夢以外の何物でもなくてよ。
頭が混乱する吐きそうになる…
頭の中ではずっと『うでがない?』という信じがたい真実に脳が理解しようとせず、何度も何度も腕をおろしてはあげてを繰り返してしまいましたの。
心が、その事実を受け止めることを拒否しようとしている、自身の腕が無くなってしまったという現実を理解したくないと叫んでいる。
いいえ、喉を裂くほどに私は叫んでいましたの。
でも、叫ぼうにも声がでない、叫べないけれど、私の心はずっと叫んでいる
わけがわからなかった、どうして腕がないのか理解できなかった
事実を受け止め切れなくてパニックを起こしてしまいまして
お恥ずかしい事ですわね。でも、貴女だって自分がそうなっていたら冷静に受け止めれまして?そうでしょう?受け止めれませんことよ…
私がバダバダとベッドの上で藻掻く様に暴れていると「大丈夫ですか!?」慌てた声と共に誰かが部屋に入ってきて、私の上半身を押さえつけてくれましたの。
その時に掛けられた言葉を聞いても、最初は何を言っているのか何も理解できませんでしたの。
「だいじょうぶ、ここは安全です、落ちついて、落ち着いて、大丈夫です、もう、危険はありませんから、ゆっくりと呼吸を繰り返してください」
あん、ぜん?…何を言っているの?あ、、
ただ、理解できたのは私が襲われたのだと言うことだけが鮮明に思い出せてしまって
ぁぁ、そうだ、私は敵に出会って
あの時に受けてしまった衝撃を思い出したしまったんですの。
それと同時にあの時の恐怖が呼び起こされてしまいまして、情けないことに全身が震えだしてしまいましたの。あまりにもな恐怖と絶望と死を実感してしまったあの感情が一気に膨れ上がってしまった。
そうなるともう止めることが出来ない、止めようがない。
涙が溢れ出てきて、恐怖でどうにかなってしまいそうになってしまいましたのよ。
今にも発狂してしまいそうな瞬間、険しい声が聞こえたと思ったらですよ?
「緊急処置開始します!」
その声が聞こえたと思ったら私の意識はそこでふっと途絶えてしまったのですわ。
以外としっかりと覚えているでしょう?こう見えて私は記憶力が良いのですわ!
…忘れたいことは覚えていて、忘れたくないことは直ぐ忘れてしまいますけど。
次に目が覚めた時はですわね、思っていた以上に冷静になれていましたの。
天井を見てから、ここが自分の部屋ではないのだと直ぐに理解しましたのよ?
右腕を動かそうとすると何かよくわからない管がつけられていましたけれど、腕があるのだというその事実だけが救いでしたわね。
右腕の力と右足の力でゆっくりと上半身を起こしましたの、上半身を起こすことで今の自分がどういう状態なのか見ることが出来ましたのよ…もっと、絶望を味わうのだと思うのでしょう?それが違ったのですわ。
左腕と左足が無いのが見てわかる、けれど、どうしてかわからないが冷静に受け止めれている…たぶん、右腕から全身へと流れていく冷たい感覚、きっと薬が体へと流れているから、きっと、その影響なのだろう。
心の平穏を保つ薬を投与されたんだろう。
っと言った感じで自分でも驚くほどに落ち着いて状況判断が出来ましたのよ。
その後も冷静に何が起きてこうなったのかも理解できましたのよ。
あの衝撃も思い出せるし、どうして、ここで寝ていたのかもわかる。
冷静になると、体からの要求…生理現象が襲い掛かってくる。
右手で軽くズボンを広げると…
うん、オムツしてますわね…尊厳をかなぐり捨てて致しても…致しても!!
嫌ですわ!ダメですわ!トイレに行きますわよ!私にその体験はまだ早くてよ!!
冷静になれたとしても淑女として育てられたプライドがそれを許そうとしてくれませんでしたの。ナースコール?その様な魔道具がある何てわたくし知りませんでしたわ。
何も知らないお嬢様である私は…お手洗いに行きたいという一心で藻掻く様に体を動かし続けていましたのよ…
ジタバタとベッドから出ようと奮闘していると看護師さんが慌てて駆け寄ってきてくれましたのよ
何度も思い返しても、本当に私の声なのかと疑ってしまう程に、情けない声を出してしまいましたの。
「ぉ、お花を摘みに行かせていただきたいのですぅ」
我慢の限界が近いので言葉も変にもなる!というものですわ!
私の情けない姿に呆れる事も無く、看護師さんが素早く丁寧に車椅子を用意してくださいましたの。
その後も非常に手際よく、抱きかかえられ優しくそっと車椅子に座らせてくださいましたのよ?ええそうよ、素晴らしかったわ、貴女もそうなれるように頑張るのでしょう?応援していましてよ。
ぱぱっと手際よく乗せられパパっとお手洗いに連れて行ってくれて、ササっと手際よくズボンを下ろされ、便座に座らせてくれた
感動する間もなくお手洗いに連れていかれ無事、難を逃れましたのよ。
す、すごい、間に合いましたわ。
なんて手際の良さ、こ、これが最前線にいるエリート達なのですわね。
全てが終わった後も、丁寧に介護してくれましたの。
傷ついた者としてこれ程、手厚くサポートしてくれるなんて心から感謝の言葉しか出てきませんでしたわ。
その後は、起きたついでに色々と問診されましたの。
先ほどの病室に戻る時も車椅子で連れて行ってくれるみたいなので、看護師さんにずっと気になっていたことを、勇気を出して聞こう
そうなのですわ!お手洗い中に、冷静に思い返してみて
ずっと…貴女の事が気になっていましたの、私は、何も出来ないわたくしは…
友を…たった一人の友人を救うことが出来たのか、それが知りたくて仕方がなかったのですわ。
…この病棟に三つ編みの人は運ばれてきたのか…
私の腕と足を吹き飛ばしたほどの衝撃、考えたくありませんが、三つ編みさんも…きっと、私が壁になる事で最悪の結果は防げていると思いたいのですが、確証を得るのが怖いのです。
初めてのお友達ですのよ?…こんな、こんな早くにお別れ何てあんまりではありませんか?
だから、知るのも勇気が必要なんです。
でも、私が生きているのですから、きっと生きているはず。
自分が生きているのであれば貴女も生きているのだと自分に何度も言い聞かせ
看護師さんから貴女が運ばれてきたのかっという問いかけの答えを待ち続けましたの。
…あのような長い沈黙、もう二度とごめんですわね。
「・・・・・」
沈黙、それが意味するのは…そんな、嘘でしょう?
「ごめんなさい、その、敵の攻撃によって運ばれている人の殆どが顔がその、髪の毛もその…」
看護師さんからのお言葉で私が伝えた内容では伝えきれていないのだと理解するのと同時に右腕で自分の頭を触れてみた瞬間、泣きそうにもなりましたのよ?
でも、それ以上に貴女の事が心配で…いいえ、違いますわね。
何も出来ない私が命を賭けたのですから、何かあってしかるべきだと、自分が成せたのだと縋りたかったのですわ。
…確かに私の自慢の髪の毛も殆どなくなっていましたわ。
特徴…彼女の特徴…駄目ですわね、わたくし、文学とか苦手ですのよ…
髪の毛だけしか、彼女の身体的特徴を伝えれないですわね…
それだけでは、わからないのが今の状況ですわね。
看護師さんの方も大事な人を探しているのだと伝わったのか、何も言わずにそっと、手に触れてくれていましたのよ。ええ、この街の医療班っと言うのを私、少々勘違いをしておりましたわ、とても素晴らしい方達ですのね。
優しく寄り添ってくれていたとしても、この時の私は頭の中が混乱していてそれどころじゃなかったのですわ。ずっと、貴女の事を探したくて仕方がなかったのですわ。
「・・・・」
探したい、安否を確認したい、出来るのなら探したい!だけれど、今の私は片足しかない、いいえ、足だけではない腕も一つだけ…
一人では長い距離は歩けないですし、片腕で車椅子を操作するのも難しそうですし、かといって、誰かに頼ろうにも、誰も居ない。
目の前にいる方しか…頼れない。
かとっていも…看護師さんにお願いしたくても彼女はお仕事が、ありますわよね。
大勢の方を見ていらっしゃるのに私にだけ寄り添い続けるなんて出来やしないですわね。
そうなのですわ、私の些細な我儘によって他の誰かが苦しんだり死んでしまったらどうしましょうっと考えたりもしていましたのよ?私は、こう見えても、状況判断が出来る、のでしてよ?こら、笑わないでくれませんこと?失礼ですわよ?
目の前にいる人物に頼るしか選択肢がないというどうしようもない状況に、どうしようかと塞ぎ込んでいると
「少しの時間で良かったら一緒に、探している人を探しに行きませんか?」
看護師さんからの申し出が天使に見えましてよ、嗚呼、目の前にいるお姉さまが輝いて見えますわ。
教会やお伽噺に描かれている人物なのかと、この時は本気で感じてしまいましたわ。
私なんて、そういった場所に疎かったというのに、薄情なものですわよね。
奇跡なんてその様な都合の良い話、信じておりませんでしたのよ。
初めてお会いする人に迷惑をかけてしまう、忙しい医療班を自分の我儘に付き合わせてしまうという考えなんて一瞬で消え
「お願いします!」
縋るように頭を下げてお願いした。
涙が包帯に滲もうが気にしない、見知らぬ誰かのやさしさがこんなに嬉しいなんて知らなかった。
打算抜きでの心からの親切。素敵ですわぁ…
この街に来て、私はいろんな方から親切にされて、家や学院での出来事は何て矮小な場所なのだと、思い知ってしまいましたわ。ええ、ここはとても良い場所ですわ、すぐ目の前が死の大地でなければですけど。
頭を下げた私に視線を合わせるようにしてくださった心優しき看護師さんが、笑顔で、まるで慈母のような微笑みで私を包み込み、囁くように優しい音色で行きましょうと一声かけてくださりました。
車椅子ご一同様は、僅かな淡い希望を求めてゆっくりと廊下を走り出したのですわ。
一人一人、病室へ赴き、車椅子では見えない高さにある窓ガラスを見る為に、看護師さんの肩を借りながら立ち上がって、ガラス越しに一人一人の顔や特徴を見て、全身が包帯に包まれて眠られている人達の姿を見て、友人かどうか判断していきましたの。
集中治療室以外の比較的、軽症な方が寝ていらっしゃる部屋も連れて行ってもらいました。
満遍なく、全ての病室を見終わりました…
でも、貴女は…居なかった
何処にもいませんでしたの…
私の腕をも吹き飛ばした爆発ですもの、無傷なんてあり得ません。
それを看護師さんも解っているからなのか、何も言わずに付き添ってくださいましたの。
希望が潰えてしまった瞬間、私の心は真っ黒に染まっていきましたのよ?
絶望に耐え切れなくなり涙が嗚咽が止まらない、体の震えも止まらない、
私がしたことは無意味でしたの?あの勇気は、自身を捧げる覚悟は無意味だったというの?
私の左腕と左足は意味もなく消えたの?私では、何も守れないというの?
初めてできた、友達でしたのよ?心の底から、笑いあえた人ですのよ?
打算も無く、背景も関係なく、腹の底から会話を、ただ純粋に、何もない、意味の無い会話が出来る人だったのよ?
神様がいるのだとしたら、私は二度と礼拝堂どころか、ありとあらゆる場所で祈りなんて捧げることが愚かだと嘲笑わせていただきますことよ!!
大きな声が出ない、きっと喉が怪我をしているから、出せないだけで、喉が無事だったら、きっと無様に惨めに子供の様に大きな声で泣き叫んでいたと思う。
そんな私をずっとそばで手を握って一緒に涙してくれている人が居てくれた
それこそが救いであり、それこそが…私が求める拠り所でしたわ。神は私達に微笑んでくれません事よ。
神などいない!いるのは人だけだ!神は守ってくれない!…守ってくれるのは人だけだ、私の砕けそうな心を砕けないように寄り添ってくれるのは人だけだ!
病室から見えるいつだって綺麗な月を見て、私の心はある決意で固まっていく。
次こそは守って見せると、強くなろうと。
…ずっと私の右手を握ってくれていたあの温もりに私の決意を捧げる。
この時に私は弱い自分と決別するのだと大きく決意をしましたの。
もう二度と、この様な悲しい結末に何も出来ずに迎えるのは嫌になりましたの。
ええ、貴女も私と同じなのでしょう?あら?どうして顔をそむけるのかしら?
次に目が覚めた時は、心を強く保てることが出来ましたのよ。
人っというのは、強い感情が無いと弱さや逆境に押しつぶされてしまうのですわね。
強い感情が無ければその場で致していたところでしたわよ?
目が覚める…こればっかりはどうしようもない、トイレに行きたいですぅ・・・・
オムツはしてますけど、まだ、ここで致す事に抵抗が、淑女としてのプライドが!令嬢としてのちっぽけな誇りが、致すことに対して抵抗がありますのよぉぉ!!!
右手で何とか、上半身を起こして、ギリギリ手の届くところにある、車椅子を引き寄せようとするのだが、だめ、お腹に力を入れてはダメ!でる!?
何とか踏ん張りながら頑張りましたわ。
今の私の顔は決して誰にも見せてはいけない酷い顔をしているでしょうね。
車椅子に向かって右足で立ち上がって、右手で体を引き寄せて車椅子にダイブする…衝撃で漏れそうになるが踏ん張れていると信じている!
神は絶対に私の尊厳なんてまもりゃしない!いつだって人の力で!思いで!どんな困難でも切り開くのよ!
この時の私は神に対して反骨心全開でしたわね。
目の前に神が居ればモノを投げつけていたでしょうね。
右手と右足でゆっくりと車椅子を大荒れの大海原に出航するがごとく気持ちで漕ぎだす!
部屋を出たところで看護師さんに出会い、さらっと私の旅は無事平穏に、目的地に辿り着き、私の心とプライドと誇り全ての尊厳が守られましてよ!
神なんていない!全ては人の心のおかげ!人の想いが私の尊厳を守ってくださったのよ!
看護師さんに心からの感謝を述べ、部屋に戻る際に、昨日の私と同じように蹲って泣きじゃくっている人が見えましたわ。
貴女も私と同じですのね、貴女も誰かに抱きしめてもらっているのですね。
でしたら、同胞ですわね、貴女も私も同じ心に傷を負ったのですわね、綺麗な三つ編みで…
・・・・三つ編み?
一瞬通り過ぎる際、視界に入ったあの髪型は?まさか?
慌てて看護師さんに向きを変えてもらう様に懇願し、向きを変えてもらうと、見覚えがある!!
あの情けなくて、弱弱しくて、守ってあげないと思わせる背中、それにあの綺麗な三つ編み…
ああ、よかった守れたのですわね、私の行動は無意味じゃなかった、腕と足を犠牲にしてもよかったんだ、守ることができたんだ、大切な人を、友達を守れたんだ。
向こうもこちらに気が付いたみたいで走り寄ってくれますわ、貴女もあんなに泣きじゃくって、ほんとにもう、泣き虫なんだから。
お互いの安否を抱きしめあい確かめ合う、歓喜の声が体の何処から湧いてくるのかわかりませんが、これほど嬉しい事なんてないですわ。
その後は、心が満たされたのかうろ覚えですわね。
流れるように事が進んでいきましたのよ、幸いなことに私の腕と足はこの通り、くっ付いたのですわ。
私の腕と足が腐らない様に繋ぎとめてくれたのが、医療班の二番目に凄い人と、研究塔のNo1である長、そして、吹き飛んだ手足をくっつけてくれるのが医療班のNo1である、医療班の団長。この様な奇跡、私のむ、こほん、故郷では誰も出来やしませんわ。
つまり、私の体を治してくれたのがこの街にいるトップ集団達っということですの。
つまりは、この大陸全土を探してもこれ以上のメンバーが居ないという事になりますわね!
人の英知が集まったこの街だからこそですわね!
噂では、他の街からは神とまで崇められている人達の手腕によって私の未来は繋がれたのですわ!
私の未来が!これ以上、幸せなことはありませんわ。
世界中探しても、私の腕と足を繋いでくださった方以上の人達がいない、世界で最も優れた場所にいるのだという安心感に包まれながら、私は麻酔によって深い深い意識の底へと誘われ、全神経と一緒に眠っていき、医療班のNo1である団長が施術を行ってくれたのですわ。
ええ、そうですわ、貴女の尊敬する方が私の未来を紡いでくださいましたの。
次に目が覚めた時、無くなった左腕と左足がありましたのよ。
少々、感覚がおかしいけれど、これは仕方がない事ですわ。
離れている期間が長ければ長いほど違和感が残ると説明はされていたもの、私よりも重病な方が多かったのですから、命の危険性、順番待ちでしたのですもの。
この説明も何時受けたのか、正直に言えば覚えていませんことよ。
それくらい、私にとって大切な事でしたのよ。恥ずかしそうにしないでくださいませ?私だって恥ずかしいのですから。
これから、もっと…恥ずかしい事をいうのですから、それくらい受け止めてくださいまし。
隣を見ると私のベッドに寄り添いながら眠ってらっしゃる三つ編みさん、そう貴女の姿がありましたのよ。
自室に帰って寝ればいいですのに、付き添ってくれたのですわね。ありがとうと貴女の寝顔を見て心から感謝の言葉を述べさせていただきましたのよ。
その時に、私は強く実感しましたの。
心の底から胸が締め付けられるこの感情、この優しさに私はどうやって向き合えばいいのか、その答えはもう決まっていましてよ。
守りたい。
この人を、私の決意を叶える為に必要なものを繋いでくれた人たちを、そして、この私に恐怖を抱かせたアイツらを許せない、私の大切な人達が死ぬ可能性が高いのであればその脅威を取り除いて見せる。
ぱぱ、まま、私ね、この年齢になって、やっとやっと!目標が出来ました!ここにありますわ。
ここで頑張れば頑張るほど、大好きなパパやママを守れるのですし、それに、初めての友達を守る事にも繋がりますわ。
その為には、今からでも戦闘訓練してもきっと、間に合いますわ。
だって、私はパパとママの娘ですもの。
故郷の街でも、移動している車窓の中からでも、絶望の中からでも、希望とやる気に満ちている今でも、どんな時でも変わらず私達を見守り見つめてくれるお月様に決意を捧げる。
神などいないこの大地に、私達こそがこの世界の救世主たらんとすることを誓う。
この大地に、あの獣共に一滴たりとも人類の英知を奪わせはしないことを!!
これが私が騎士の部へと配置して欲しいと願った理由ですわ。
貴女が、医療班に憧れたのと同じく、私も守りたいという意志を持つことが出来ましたのよ。
決意も固まったことですし、三つ編みさんの肩を叩き、起きた貴女にベッドで一緒に寝ましょうと声をかけると、貴女は寝ぼけた顔でベッドにもぐりこんできましたのよね。
狭かったけれども、私は…わたくしのこころは…凄く満たされていましたの。
一緒に寝ることに…人の温もりがこんなに安心するなんて知らなかったですわ。
貴女はそうは思っていませんかもしれませんが、人の温もりが恋しいと感じることもありましてよ?…あれ?この日に祝勝会でした?飛ばしてしまいましたわ。
それはまた、後で語り合いましょう。
そうですわよ、次の日からですわよね?私のリハビリテーションが開始されましたのよね。
あれは、辛かったですわぁ…最初は気持ちよかったのですけどね。
まずは、指先とかの血液の循環を手技によって促進させてから、一つ一つの筋肉の動かし方をイメージしながら、一つ一つ動かしてもらう、凄く丁寧で優しくて、そして、ちょっと厳しい内容だった。
それも、あの医療班の団長様自ら行ってくれましたのよ?
ほんの短い時間でしたけれど、とても心が満たされましたわ。
あれ?この人って怖い人じゃなかったみたいですわ。
物腰が柔らかで丁寧で、その姿はまるで聖母?いや慈母!?
…誰だって常に気分が悪いわけではないですわ、きっと、あの時は神経が尖ってイラだっていらしただけですのね、隣にいる三つ編みさんも真剣に話を聞いていらっしゃいますわ。
どうやら、今後、私のリハビリテーションは三つ編みさんと一緒に行い、三つ編みさんの経験にも繋がるからとのことですわ。
団長さんが離れた後に、どういうことなのか三つ編みさんに話を聞いてみると、自分の進む道を決めたようですわ。私と一緒ですわね。
この時に貴女の想いを教えてくださいましたのよね。
貴女も変わるきっかけがほしかったのですわね、先へと、未来に進む道が貴女も私も見えていなかっただけなのですわね。
ただ、今も、その、そういうモノなのです?まだ、しっくりときませんのよ。
あの、あの人は男の人ですわよね?お姉様っという表現は、相手に失礼ではなくて?
心が乙女だから、いいの?
…うーむ?何度聞いてもよくわかりませんことよ?
この時の私は、今一つ、飲み込めていませんでしたのよ。今も正直に言えば飲み込めていませんことよ?
ここからは私、知らない世界の扉を次々と開けていき混乱してしまったのを覚えていますわよ~。貴女も中々に大変な道を歩んでこられたのですわね。
え?私は違いますわよ?もう一度言いますわよ?違いますわよ?同好の士ではありませんことよ?
どういうことですの?…っは!?聞いたことがありますわ!王都にはとある趣向の方が集まる不思議なバーがあると!で、では、あれがまさか噂のオカマバーの住人ですのね!?
はぁ~、さ、さすがは最先端の街ですわねー、伝説上の噂でしかないと思っていた世界の住人までいるなんて想像もしなかったですわぁ…
それで、貴女はあの方に憧れたってわけですのね?
ぇ?憧れ以上の感情がある?
ぇ、でも、相手は、その、心は乙女なのでしょう?
ぇ?男は汚らわしいから嫌い?
・・・・ま、まさか、貴女もそっちの趣向なの!?向こう側の住人だったの!?わ、わわあわわわたくしは、ちちちちちがいますわよ!尊敬の念や、憧れはありますけれど、性の対象としては、じょ、女性の方を、みみみみみれないですわよおおおおおおお!??
…ぇ?なんで笑顔のままで何も反応を返してくれないの?じょ、冗談ではなく本気で、本音ですわよ?
またまたぁ~、じゃないですわよ!?ぇ?同好の士の薫りがする!?ぇ?ぇ?…そうなの?私もそっちと同じ趣味趣向が奥底にあるの?ぇ?…そうだとしても!私はまだノーマルですわぁ!!
今も、その、趣向は変わりません事よ?
お姉さまとお呼びするのは、純粋に尊敬しているだけでございましてよ?
どうして笑顔のままで何も言わずに頷くの?ねぇ?私の話を聞いていただけます事?
はぁ、もう、しょうがない人ですわね、貴女の好きに思いなさい。
話は戻しましょう…あ、まだ祝勝会の事を話していませんでしたわね。祝勝会の話しをしましょう!
あれはとても、楽しい思い出ですもの…
二人でのんびりとしていたら、お互いお腹が空いたので、外でご飯の準備をしている人が多いとお聞きしましたのよね!
何か食べに行こうと車椅子に乗せていただき、連れて行ってもらうことになりましたのよ。
貴女も、力がないのに上手に私を車椅子に乗せてくれましたわよね。
才能があるのではなくて?そんな謙遜なさらず、私なんて、学生の時代、教員の方に、何度も何度も腕を叩き落されていますわよ?幾度となく地面へと叩き落された剣を拾ったか、数えきれませんわ。
この後の色々な部分を頼っても良いのかお願いしてみると
貴女も誰かに頼ってもらえるのが嬉しいのか笑顔で快諾してくれましたものね。
外に出ると、遠くの方から何か音が聞こえて気がしたんでしたわね。
周囲を見回すと色んな人達が何やら準備をしているご様子でしたのよね。
耳を澄まして聞き耳を立ててみたのはいいのですが、鼓膜が負傷していてまだまだうまく聞き取れていませんでしたわ。
でも、音を感じることが出来たのを覚えていますわ。
説明で、音が聞こえなくなる可能性もあると教えられていましたけれど、しっかりと音が聞こえて嬉しかったのを覚えていますわ。
団長のおかげで綺麗に音が聞こえるので、これも良きリハビリテーションだったということですわね。
音を感じれるという安心感を抱いている間も貴女が車椅子を前へ前へと進めてくれたのよね。
ご苦労でしたわ。その様に頬を膨らませないでくださいまし、冗談ですわよ、感謝しております。
音が大きな場所へと辿り着くと、周囲の言葉から、どうやら、祝勝会などをこの場で行うみたいですわね。
集まった方達は、それらの準備をしているみたいですわ。
炊き出しの方でしょうか?きっとそういう方達もいらっしゃるのでしょう。
炊き出し班の方も楽しそうに腕を振るっておられるのか凄いスピードで次々と料理が用意されていきましたわ。
祝勝会の準備をしている人達にも色々と炊き出しを渡しているご様子でしたわ、何を勘違いなさったのか、私達を見て炊き出しを渡してくれたのですわね。
折角頂いたものですし、美味しくいただきましたわ。
美味しい食事は気力も満ちていくのがわかりますわ。
生きてて良かったと心の底から思えわすわぁ。
ご飯を食べ終えて、私達でも何か手伝えることが無いか話を聞いてみると、色々と食事の下準備とかやる事が多いみたいで二人で手伝う流れになりましたけれど、私が出来る事なんて高が知れていましたけれど…
こういったお祭りの準備なんて、したことが無かったから凄く新鮮で楽しかった。
指を動かすのも良いリハビリになりましたのよね!
友達と一緒にこうやって何かをするっていうのは良いものですわね、今までずっと遠目で見ていた世界がこんなにも素晴らしい世界だなんて…肌で感じれて…凄く嬉しかったですわ。
出来ることを手伝ってみたのは良かったのですけれど、出来ることは少なく、更にすぐに疲れてしまいましたのよね。
足手まといになっていると解っていても皆が優しく接してくれたのも良い思い出ですわね。
一段落して、二人で休憩していると、何やら、多くの方達が一定の方向に向かっている様子ですけれど、何かあるのかしら?三つ編みさんも気になっているご様子ですし、何か催し物でもあるのかもしれないですわよね。私の方に視線を向けるのでしたら、普通に行きませんか?っと声に出せばいいですのに、仕方がありませんわね。
一緒に行きません事?
その一言を待っていたのか嬉しそうな顔で頷き車椅子を押してくれましたわね。
そのまま、人の流れに身を任せていくと、病棟の前に大勢の方達が待機してらっしゃいますわね?何事でしょうか?
何か催し物でもなさるにしては場所が場所ですしと首を傾げていましたら、病棟のドアが開かれてからは、それはもう、熱狂的で酔狂的で、こんな一体感のある出来事、初めてでしたわ。
ここまで凄い一体感何て、神事でも見たことがありませんことよ!!
衝撃のおはだけも驚きでしたわぁ、あの方って男性じゃなかったの?もう混乱ですわぁ、隣で一緒に見ていた三つ編みさんなんて、目がハートになるくらい釘付けになっていましたわね。え?そんな事ない?私の記憶が確かでしたら、体をくねらせておりましたわよ?
淑女としての嗜みはありませんの?覚えていない?そう、ではそういうことにしましょう。
これを皮切りに熱狂的な宴が始まったのですわね。
そこからはもう、長い長い夜になりましたわ。
他にもいろんな場所で盛り上がっている場所もありましたし、一つの悲しい出来事を忘れさせようと皆で支えあい心を繋げていく…この街はなんて一体感のある街なんでしょう。
そして…わたくしがいた街は何て醜かったのでしょう。
この街は確かに危険、常に死と隣り合わせで生きることが困難で辛くて毎日が辛いからこそ、生まれるのですわね、この代えがたい一体感が街中にあるのですわね、この街全体を包み込む空間こそ、きっと、【絆】なんだと思いますわ。
私もこの街の一員になりたい、この街で誇りを得たい。
そういえば、学生の方で、ずっと葬儀やご遺体の色々な手伝いをしていた二人組が居ましたけれど、先ほど見かけましたら、決意を固めた漢の顔をなさっていましたわ。
きっと、この祝勝会を通して色んな人が前に一歩進めたのだと感じれましたわ。
私も三つ編みさんも、お互いの夢を語って、二人でいつかは恩を返したいねと微笑みあいましたわ。お酒も美味しかったですもの。あんなにも・・・飲んだのは初めてな気がしますわね。
「っという感じでしたわよ?貴女も意外と覚えているじゃないの」
「ううーん、ところどころ違う気がします。でも、概ねあっていると思います!覚えてくれてありがとう、そうそう、私も飲み過ぎちゃって、部屋に戻る気力が無かったのを思い出しましたぁ」
あーそうだったのですわね、今になって思い出しましたわ。あの時はお互い全力で酔っ払っていましたのよね。
そんな話題をしながら、立ち上がる練習や、屈伸する運動や、腕の曲げ伸ばしなどの運動をサポートしてくれながら、医療班として頑張ろうとしている彼女とあの時の出来事を語り合った。
お互い、あの後、お酒を飲みに飲んで記憶がぐちゃぐちゃになっていしまっていて、ここ数日の記憶がおかしいかった、その事を偶々、通りかかった医療班のNo2さんにご相談しましたところ、お薬とお酒の影響と、その場の熱量にあてられただけよ、二人でエピソード記憶を照らし合わせてみなさいっとアドバイスをいただきまして、リハビリをしながら語り合うことになりましたのよ。
お互い、この街に来て良かったと思えれるようになりました。
明日を見失っていた若人は明日を知りました。パパ、ママ、心配しないで、娘は前を…未来を見据えることが出来るようになりました。
進もう未来へ、進もう明日へ、進もう自分の夢をかなえる為に…
進もう自分を支えてくれた人たちにお礼を言えるように。
また、こうやってみんなで笑顔で笑いあえる日を作ろう、作るんだ私達の手によって!これからだ私達の人生は!!
ところで、これっておまけですわよね?もしかして、私達ってメインキャストでないということ?
なんでそんな可哀そうな目でこちらをみてくるの!?
私達の物語はこれからですわよね!?まだまだ続きますわよね!?スポットライトは当たりますわよね!?
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