剛腕の粉砕姫
加筆修正完了!
誤字脱字の見逃しあれば教えてくださいませ~><;
後、後書きにネタバレなどが含まれてる設定資料とかも残していこうかと思っていますので
初見さんは見ないようにしてくれますと嬉しいです!
指揮を担当してから、1日が経ったのである、試せることはかなり試したのである。
そして、今も、目の前で、騎士部隊が相手取っているのである。
あの糞猿の二足歩行は、かなり俊敏性も高く、スタミナも無尽蔵。
厄介な相手である、久方ぶりに出てきたであるなぁっと悠長に現場に向かえばこの惨状
若き頃の吾輩であれば血肉が沸騰していたである、いや、今も憤りは腹の底で吠え続けているのであるがな。
して、こやつであるが、俊敏性が魔道具持ちにしては高いのである、この速さで街にでも向かって全力で走られたら手に負えない可能性が高いのである、だが、幸いにして、ここから離れる様子はないようである。
吾輩達が引き付けようとしているっというのもあるのであるが、こやつらは何をしでかすのかわかったものじゃないのである。
気を付けないといけないのが、こやつめ、自身が手に持っていた得物が何処にあるのか、凡その場所を遠距離からでも感知することが出来ている節があるのである。あれを取りに走られると困る。
その為、この場から離れさせないように尚且つ、非戦闘員部隊が集結してる地点から引き離すのが必須であると、指揮しておるが、こやつ、探知機能が弱い?のかもしれないのであるな。
目の前にいる敵に固執するというか、一度倒そうと決めた敵を周到に狙おうとしておる気がする。
他の2足歩行も似たような習性を持っているのであるが、こやつは他のやつよりも固執している気がするのである。
今のところ、何とか抑え込めているのである、今のうちにこやつを倒す算段を考えていかないといけないのであるな、遠見の法で解析を担当しておる者たちが良く案を提案してくれるのを願うばかりである。
ふむ、そろそろ頃合いであるかあ?
騎士部隊に疲れが見えてきたので、次の部隊と交代させる。
「怪我ある者は救護テントに行け、怪我をしていないやつは救護テントで休憩しても良し、街に戻って休憩しても良し、自由にするが良いであるぞ」
吾輩の声に二つ返事をして各々、敵の動きに警戒しながら下がっていき、ある一定の距離まで離れると何処にいるのか感じなくなる。
先ほどまで戦っていた部隊が各々、好きな様に休憩を取りに現場から離れていった。
その間も吾輩は一切の気を緩めることなく2足歩行を睨み続ける。
やはり、現場から離れようとするやつを狙おうと視線を絶対に外さないのであるな、それを許すほど吾輩達は甘くなのである。
追撃させないように臨戦態勢をとりつづける。
交代した部隊も、それを理解しているので注意を引き付けるために、速攻の連撃で2足歩行の注意を逸らすように動いてくれる。吾輩の指揮なぞ無く適した動きをとってくれる、日頃の訓練の成果が出ているのであるな。
ただ、相手の毛皮が頑丈過ぎて切れないのでな、普段使い慣れていない武具を扱う物もいるので、その辺りは全員でフォローしていかんとな。
剣や槍といった切るといった攻撃がメインの武具ではなく、武器の種類も皆が普段、使い慣れない打撃武器へと変えているので、アレはなかなか癖がある武具でな、剣と違って皮膚の薄皮を切ったり、敵の攻撃を避けようとする体の動きに合わせて剣を置く様にして腕で切るのではなく体で切るといった小手先の技が出来ないのである。
故に、大技となってしまってな、その様な隙がある相手でもなく、なかなかにして、有効的な攻撃が決まらないのである、だが、多少ではあるが確実に殴れているのであるが…効果があるとは今一つ実感が得られぬのであるなぁ。溜めすらなく初動で鉄をも砕くほどの膂力を持った人物が欲しいのであるな。
騎士部隊達も吾輩も攻めあぐねている理由の一つとして、あやつは切り札を有しているのかどうかも見極めきれていないのである。
有り得ないと思うのであるが、あのタイプで自爆タイプだったと仮定すると…背筋が凍り付きそうである。
故にである、何時如何なる時も2足歩行目の行動に注意を払わねばならぬ!
故、油断は出来ぬ。
かといってこのまま永遠と殴り続けるのも進展が無さ過ぎるのであるなぁ…
解析班が相手の情報を調べる為にも相手の肉片なり、毛なりと採取したいのは山々であるが、刃が通らぬ!
唯一、落としたであろうあやつの指を一本だけ回収できたのが幸いである、団長がやり遂げた功績は多大である。
そう、医療班団長、彼の…おっと、彼女の上げた成果は素晴らしいと誰もが褒め称えているのである。
吾輩は、話を聞いて少々胆が冷えたであるがな…やはり、彼の者の子は素晴らしきといったところであるな。
団長がもたらした成果
指を落としてくれたおかげであやつの得物を安易に奪えた
あやつの細胞を調べる為の肉片を回収することができた
あやつの指が無い分、打撃力が低下しているのでこちら側の盾部隊が攻撃を弾きやすい
飛び道具に対して過敏に反応するようになっているので弓矢や、投げナイフで注意を引き付けやすいくなっている。
指揮を執る側として物凄くやりやすくなったのである。
ここまで、戦術的に有利な展開を築き上げてくれた!此度の最優秀賞は団長がダントツである。
それだけじゃない、団長のおかげで未来へと繋がる命の連鎖が多少は欠けてしまったであるが、若い芽を完全に摘まれなくて良かったのである。
きっと、吾輩好みの新人も!この恐怖によって街を去ってしまうのであろうな!!
っく!吾輩がもっと早くに現場にいれば!団長よりも早くに到着しておれば!!悔やまされるのであるが!あるが!!あるがぁあ!!!!…うむ。
あの時の吾輩は、もう、有頂天すぎて、天国過ぎて、楽しくて、堪らなくて止められなかったのである、ぐへへ…
おっと、いかんいかん、思い出して涎と下のが反応してしまうのである、戦闘に集中せねばな。
如何せん、何も進展がないのは精神が持たないのであるな。
気を引き締めなおしていると
「師匠!休憩いただきました!」
後方から声をかけられるのである。振り返らず、誰の声なのか思い出す。
声の感じからしてティーチャーであろう、視線を敵から外すことが出来ぬのでな振り返って確認することが出来ぬのである
正面を見据え続けていると声が近づいてくる。
「師匠!交代しましょう!もうかなりの時間戦っていますよね?」
隣に彼の気配を感じると視界の端に彼の姿が見え警戒を解く。
そうであるな、団長の顔を見てから出撃して、結構な時間が経っているであるな。
指揮に関してはティーチャーの方が機転がきくのである。任せるのが一番であるな。
では、吾輩も些か暫しの休憩とさせていただこう、休憩に入る前に情報の共有をすまさんとな。
「すまぬ!交代作業を行うので各々、全力でアイツを仕留めるつもりで無断なきよう戦いに専念せよ!暫くは指揮がないのでな!気張れよ!」
大きな声で号令を出すと、応!!っと大きな返事が返ってくるので、ティーチャーと情報交換を行うのである。
まず、ティーチャーから貰える情報を受け取る
・解析班が、指から細胞を取得して解析しているが、解析にまだまだ時間がかかるとのこと。
・同じく指に付着していた敵の毛から性質を解析しているが量が少ないので、迂闊に消費できないので慎重に解析している。
・遠見の術式で戦闘は常に複数で見ているが、打撃・斬撃・刺突共に有効ではないと判断された。
・肌の露出している部分を狙って欲しいが相手が早すぎて捉え切れていないので無理はしないで欲しい。
といった、情報を受け取るのであるが、さして、進展は無しといったところか。
成程であるな、やはり解析班も此度の2足歩行に関しては一筋縄ではいかない様子であるな。
街に戻ってきた際に、姪っ子から敵の情報をある程度、聞いたのであるが解析しようにも過去と完全に同じやつがいないので、似た性質のやつから照らし合わせていくしかないので、とても時間が掛かると言っていたのである。
しかしなー…肌の露出している部分と言われても、手か、足裏か、顔しかないのである。ぁ、耳は毛はないであるな、耳を削ぎ落せと言うことであるか?難しすぎるのである。
どれも、攻撃を当てる箇所が困難である、せめて、吾輩と同等かそれ以上の戦士がいれば!挟撃によって転倒くらいは狙えるのであるが!…この場一点に全火力を集中させるわけにもいかないのである、こうやって吾輩達が戦えれているのも、離れた場所で戦士達が敵の相手をしてくれているからであるからな。
概ね、現状は理解したので、次に、ティーチャーに今まで試した内容の情報共有を行うのである
・火は効果的ではないかもしれない、っというかまともに当てれていないので判定できない
魔術から放たれる火の玉は相手の毛皮手前で霧散する、恐らくであるが、魔術の類では魔力の密度的にあやつの毛皮でレジストされるのであろうな。
・試しに火炎瓶を大量に投下してみたが、綺麗によけられてしまって当たらない
敵がすばしっこい、俊敏性がかなり高いのである、わかっていたのであるが、投擲等の攻撃手段がかなり警戒されているので当たらないのである。
何個か火炎瓶をこちらに向かって弾かれてこっちに被害がきそうで危なかったのである。
・泥沼を作って沈んだ瞬間に泥沼を凍らせて動きを止めようとしたが反応速度が速く、罠にかからない。
追い込み漁のように押しやろうにも跳躍力が高く、捕縛できぬのである、槍チームで一瞬は抑え込めるが、押し出したりは出来ぬのである。
・魔術を用いた攻撃は全て無駄となる
先にも述べたように、あやつは魔力量が相当高く、恐らくであるが、毛皮そのものに相当な魔力が循環していて、魔術を当てたとしても、此方側から放たれる魔力の濃度が低すぎて届かないのであろうな。当たる瞬間にレジストされ霧散しているのである。
学が無い吾輩でも、こういった講義はしっかりと受けているので恐らくはそうであろうな。
間違えていたらすまぬのである!
「といった具合だ」「ありがとうございます、僕としても出来ることを試して行こうと思います」
情報交換を終え、ではなっとお互いの拳を軽く叩きあってから、吾輩も休憩しようと現場から離れ歩いていき救護班のテントへと向かって進んでいく。
救護班のテントに辿り着くと現場からではわからなかったが、色んな人達がいて、思っていた以上に人の密度が高くて驚いたのである。どうやら、街の人達が手伝いに出てきてくれているようであるな。
念のために、団長がいるテントへと様子を見に出向いてみるが、うむ。
団長も、その人達と談笑したりする余裕があるみたいなので、そっとしておこうと思い、街で休憩するために転移陣がある場所へ向かい街へと帰還することにした。
街に帰還すると、医療スタッフが目に留まってしまう。
どうやら、担架の上に…布で包んだ大きなものを運ぼうとしているのが…留まってしまう。
あの扱いは…手伝おう。
何も言わず、手伝っていく、こればっかりはいつになっても慣れぬものであるなぁ…
どうして、吾輩よりも若い、若輩者ばかり、先にいってしまうのか
この世に神が居るのであれば、どうして、これ程までに我ら人類を痛めつけるのか問いただしたいものである。
死体を安置所に置くのには理由がある、普段であれば、このような扱いをせず静かに弔うのであるが、此度は犠牲者が多すぎるのでな、一人一人葬儀を行っていては時間が足りぬのである、故に、縁のあるものは各々で別れを済ませてもらうのである、全てが終わった後に纏めて火葬して、集合墓地に入ってもらうのである。
個を尊重していない、そう石を投げられてしまっても仕方が無いのである。
死者への冒涜ではないかと責められても、仕方が無き状況なのである。
平和な世の中であれば、一人一人、個を尊重し、労り、尊き存在へと祈りを捧げるのが良い行いであると、誰しもがわかっているのである。
だが、それが出来ない状況もあるっということである。
早く、平和な世界になってほしい物である、、、、いや、吾輩が平和な世界にする!という大きな熱意は、何処に行ってしまったのだろうか?
この街に初めて来たときの大いなる決意、漲る正義感は何処に行ってしまったのであろうか…年を取りたくないものであるな…
今は、攻める事よりも、大事な家族を、大事な友を、大事な同胞を尊く感じ、守る事しか出来ぬのである。
死者に祈りを捧げ、その場から離れる。
医療班のスタッフも歯を食いしばり涙を堪えているのが見てわかるのである。
悔しいのであろう、助けれなかったことが…心の底から悔しいのであるな。
吾輩も十二分にその気持ちが理解できるのである。
みな、同じ気持ちである、自分よりも若い人が先にいくのは、心の底から胸が締め付けられ、腹の奥がギュゥっと捻れる様な痛みが伴うのである。
涙を拭い、持ち場へと走っていく医療班のスタッフ、こんな時にどんな言葉をかけてあげればよいのか、吾輩にはわからないのである、永遠に、わからないのである。
団長や姫なら、きっとうまい事、相手の感情を吐露させ、明日への活力へと変えてやれるのであろうが、吾輩にはそのような器量はないのである…
さて、とりあえず、このような現場を見た後では、食欲は無いのであるが…食べないと力が出ないのはいざという時に困るのである。
そうと決まれば食欲そそられる香りが何処かから、漂っているのであるな。
美味しそうな匂いのする方へと誘われる様に向かっていくと、どうやら、飲食店の店主たちが炊き出しをしてくれているみたいである。
「ぁ!ベテランさん!お食事ですか?」
嗅ぎなれた匂いの下に辿り着くと、女将のとこのお嬢さんが炊き出しを作っているではないか。
見ないうちに大きくなったであるなぁ…女将のようにならないでくれよ。
失礼なことを考えつつも
「頂いてもよろしいでしょうか?」
出る言葉は丁寧であった。
尊敬する先輩の娘さんでも敬語が抜けなくなるのはどういう原理であるかなぁ…雰囲気が似ているから?
吾輩の言葉に娘さんは女将譲りの気持ちのいい笑顔で応えてくれる。
「どうぞどうぞ!」
女将特製のシチューと、特製の香辛料とソースがかかったブーメランみたいな形の肉を炭火で焼いた料理、女将の店での大人気メニューである。
その両方が乗ったトレーを受け取り、空いているテーブルに鎧を着たまま着席し兜と手甲を外してテーブルに置き喉が少々、今はそんな気分ではないと抜かしてくるので容赦なく放り込む様にガツガツと食べていく。
いざ口へと運べば!香辛料が食欲を掻き立てる!!食欲がないといったな!あれは嘘だ!この匂いが目の前にあれば、食欲がモリモリと湧いてくるに決まっているのである!!!
肉を喰らいつくすように切っては口の中へと放り込み続ける
肉も大半が無くなり渡されたトレーにはソースと肉汁のみとなって思ってしまう、少々、物足りぬと…
パンがあればもっと最高であるのにな…そう思っていると
「はい、おじー」
吾輩の食事トレーの上に丸い亀の甲羅の様なパンが置かれる
「心遣いに大きな感謝を」
聞き覚えのある姪っ子がパンを恵んでくれたのである、感謝感謝
「あっちにね、パンを配給してくれるとこがあるから、おじーパンを持ってなかったからついでにとってきてあげたのさ」
あちきって気が利く淑女なのっさ!っと鼻でふふんっと得意げに笑っているのである。
淑女であるのであれば、良い男を捕まえて欲しいものであるな。
して、姪っ子ちゃんは何を持ってきたのかと見てみると…吾輩と同じ形であるが、吾輩のは黒いパンで、姪っ子ちゃんのは白いパン、そして、チョコレートが挟まったパン、ホイップクリームが挟まっているパン…見るだけで喉から込み上げてくる物があるのであるぅ…糖分が多いのであるな、太るであるぞ?
だが、注意したところで睨まれるだけなので何も言うまい。
吾輩のパンはやや表面が固く焼かれていて食事の付き合わせに最適のパンである、しかし、姪っ子ちゃんが手に持っている白いパンは、柔らかくてふわっふわで…裂いて食べようとしていると、甘い香りが漂ってくるのである!つまり!その白いパンも甘めとなる!それ単品で成立するパンであるなぁ。
つまり!俗にいうお菓子のようなパン!菓子パンのみの構成である!
太るであるぞ?此方に来て碌に運動してないのを知っているぞ?
…今度、妻の実家にでも顔を出しに帰った時にそれとなく姪の様子を母上に教えて、一族全員からお叱りを受けた方が良いのかもしれぬのであるな。おじーだと反省しないのである。
あま~い香りの漂うお菓子を美味しそうに食べている姪を横目に見ながら硬いパンに皿の上に残った肉汁ソースをふんだんに吸わせて食べていく。
食事も食べ終え、食休みと少しばかり何も考えずに空を見上げて過ごしていると
「おじーアイツの他の細胞なんとかならない?」
っむ、珍しく仕事の話であるな?
「解析班としては何処の部位が欲しい?」
捕れるかどうかは別として意見は欲しいのである。
「内臓」
その言葉で吾輩は質問をしたのが愚かだったと天を見上げてしまう。
…無理である、それが出来れば敵はとうに倒せているのである。
吾輩が呆気に取られて返答に困っていると
「あちきだって馬鹿じゃない無理なのはわかってるのさ、一番欲しいのは内臓だけど、現実的に考えて毛!あの特殊で異質な毛がもっと欲しい!」
内臓がどうして欲しいのか、吾輩にはわからないのであるが、毛であるか…
確かに、あそこまで豪質なのに、衝撃を吸収する柔らかさを持ち合わせているというのは学のない吾輩でも理解できる。
その様な物質、破格の性能である、言われてみれば、あそこまで攻撃が通らないのは初めてであるからな。
刃も通らない、衝撃も通さない、魔術もレジストするなんて弱点がなさすぎるのである。
その全てがもしや毛が関係しているのであるか?だとしても毛をむしり取る何て出来ないのであるなぁ。
八方塞がりな状況は続きそうであるなぁっと空に向かって溜息を零していると
ふと、敵が持つ魔道具を思い出してしまう。
ふむ、今にして思えばあやつは相当な危険なタイプであるな。
あのような鉄壁が永遠と爆裂魔法をぶつけてくるのを想像してしまったのである。
体制が整っている今で良かったのである、あんなのが、目的の場所へと行軍中や、何かと戦闘しているときに突如会敵して、相手側が先手を取ってきたらと考えると
最悪の結末しか思い浮かばないのである。
それはさておき、姪っ子の頼みであるが、どの様にすればよいのか…
「現実的というであるが、アイツの毛を採取しようにも、手が無いのである」
う~んと腕を組みながら考え込む、いくら考えてもあの猿から毛をむしり取る方法が思い浮かばない。
姪っ子も同じようにそうだよねぇ~っと、ぅ~んと唸るような小さき声を出しながら腕を組んで考えこむ
こういう時に突拍子もない閃きで解決するのが姫なのであるが…まだ、他国にいるはずである。
しかし、伝令も届いているはずであるので、伝令が首尾よく届いているのであれば、聡明な姫であれば、もうじき、こっちに戻ってくる…速くても、明日が最短であろうな。
姫の手を煩わせれることなく終わればそれでよしであるのだが…何も思い浮かばないのであるな。
二人でう~んう~んと唸っていても埒が明かないので、今日のところは解散とするのである!
次の一手をどうするのか、考えないといけないのであるな。
取り合えず、仮眠室にいって寝ることにするのである、ぁ、軽く水浴びくらいはしてからにするであるか。
水浴びをしようとシャワー室に入ると、医療班のNo3がいたので声をかけようと思ったのであるが、どうやら彼の心情は激昂に包まれているのだと、肌で伝わってくるほどに、わかるのである。
どうしてわかるのかって?何度も何度も罪の無い壁を叩いているからである、叩き方も手の拳ではなく手刀側で叩いている、手が仕事道具であるからな、医療班としては正しき判断である。
考えうる可能性としては団長の事であろう
「壁に罪はないのである、そして、お前さんの手にも罪はないのである、起きてしまったことはしょうがないのである、悔やむ心があるのは仕方が無いのである、ぶつける場所をはき違えるなよ」
No3に聞こえるようにと言葉を残していく、彼の横を通り過ぎてシャワーを浴びると
「わかってます!!!」
大きな声の後、シャワーを止め出ていったのである。
若い若い。…いや、あれくらいの熱量が吾輩にも必要なのでないかと思うのである。
敵に対しての殺意はあるのであるが、心を燃やして、絶対に殲滅してやる!っていう思いが薄くなっているのが年を重ねるごとに感じている、先輩もそうだったのであろうか?師匠もそんな気分を味わっていたのであろうか?
…もし、師匠が生きていたら今の吾輩の事を何て言うのであろうか?…頭を叩かれながら考え過ぎだガハハ!って言われるのだと思うのである。
…いかんな、人の死を目の当たりにしてセンチメンタルになっている、気を付けないと
死は、死を呼ぶ
我ら戦士の中で有名なフレーズだ、死を考えれば考える程、死という概念は傍に寄り添って手招きをしてくる。
あまいあまい・・・みつよりもあまい・・・ゆうわくだ・・・
苦痛だらけの戦士は時折、その声に、その手に、ゆっくりと誘惑され勧誘されていく…吾輩はまだ死ねない、見届けないといけないのである。あの二人を、、、
実の娘よりも可愛がってしまっているとわかっているのであるが、どうも、応援したくなるのか不思議な魅力があるのである。吾輩は彼の者らの行方を見守ると決めたのである。
まだ、死ねない、死んではいけないのである。
シャワーを浴び、気持ちの切り替えが上手いこと出来なかったので少しでも仮眠して気持ちを切り替えるとするのであるな、今戦場に出ると死ぬ予感しかしないのである!!!
服を着て仮眠室へと向かう道中も、何処からなのか、えも言えぬ不安感が寄り添ってくるのを感じてしまう。
時計の音で目が覚める、仮眠はどうやら成功で気持ちが切り替わっているのがわかる。
うむ、気力も腹の底から湧いてくるのを感じるのである。
切り替えは大事である!戦場に余計なしがらみを増やせば増やすほど死が近くなる!
ベッドから飛び起き、全身の筋肉と関節を動かし体を目覚めさせる。
さて、何か軽く食べてから戦場に向かおうか、そう思い、炊き出しのエリアに行くと、女将の娘さんがまだ、切り盛りしていたのである。頑張るであるなぁ…
女将は長い事、席を外しているのであるな、大量に仕込みでもしているのであるか?
仮眠も4時間ほどであるので、まだ、夕暮れにもなっていないのである。ながいしたく?
…まさかね、こういう予感は結構当たる気がするのであるが、確認大事である
「ぁ、ベテランさん!お昼以来ですね、何か食べます?」
相変わらず笑顔が眩しいのである、旦那さんに似て、とても愛嬌があって素晴らしいのであるが、その一言を言ってしまったが最後、縊り殺されるのである。死は近くにある…
「シチューだけいただいてもよろしいであるか?」
肉は流石に食べ過ぎである、これからの戦場を考えれば軽くで良いのである、それと
「女将は仕込みであるか?」シチューを受け取りながら聞くと
「・・・・・」
ひきつった笑顔でどう答えようか考えている様子であるなぁ・・・・
予感が当たる予感がするのである・・・・
取り合えず、頂いたスープを飲んで返答を待っていると
「良い所にいるじゃないか!!」
ドスンっと重い重い何かが地面に突き刺さる振動が足からも耳からも吾輩の心臓へと伝わってくるのである…予感が的中したよ?っと教えてくれるのである。
ぁぁ、振り返りたくない、敵と対峙するよりも怖いのである。
ガァァアンン!!と吾輩の家宝の鎧が叩かれて物凄い音がするのである、平手打ちでこの衝撃、、、現役のころとかわっていない!?
「おか、、、、いぇ、先輩、出るのでありますか?」
振り返ると、当時の装備を引っ張り出し、筋肉も仕上げてきたのか筋肉が怒張し張りつめている。
目の前にいる人物こそまさに
剛腕の粉砕姫
戦場で轟いた有名なあだ名である。剛力、怪力、力と名の付くもの全てがそこの集約されていると言われるほどの剛力無双。
それこそ、敵を握力だけで握りつぶし、その手から滴る血を浴びるその姿、まさに、鮮血姫!とも言われていた。
得意武器はウォーアックス、片方が大きな斧、反対には槌が付いていて相手を豪快に砕くための武器。
斧で切る?ノンノン、斧で折る、槌で砕くがベストな表現だ。
まずは槌で相手の中身を粉砕し、粉砕した箇所を斧で叩き折る様に切る!という最強最悪の武器だ。
「ぁぁ?愚問だねぇ、お前はいつからそんな愚図で鈍間な問いかけをする様に衰えちまったんだい?みりゃぁわかるだろぉ?」
ここは戦場ではないのに飛ばされる殺意にタマが縮み上がりそうである。
ぁ、ちびりそうである、これ、ガチで切れてるときだ、殺意が殺気が駄々洩れだ…
成程、全てに置いて合点がいったのである、娘さんがどうして、返答に困っているのか、恐らく支度をしていたのであるなぁ…
もう現役から離れた兵士が憤慨し戦場に舞い戻るなんて聞いたことが無いので、呆れていて、どうやって返答しようか悩んでいたのであるなぁ…
娘さんとしては止めたいが止め方がわからないくらい憤慨していてこれを止めれるのは旦那さんしかいない!と判断され、店の番を任された結果
今に至るのであるな!あの旦那はきっと説得に失敗したどころか!
鎧とか装備を見ていると、手入れが行き届いてるあたり、あいつめ、いつでも出れるように定期的にメンテナンスしてあげてたな!今度会ったらそれとなく叱っておくか。
まぁ、叱ったところで無駄ではあるか、あの華々しい戦場の光景を見て、惚れた稀有な雄であるからなぁ、自身の憧れの姿が再度、見れるのであれば、喜んで手入れをしていたに違いないである。
…因みに、本来、戦士である戦乙女を孕ましてしまうと、団員全員から石を投げられたりするのであるが、そう、吾輩のように!!!
先輩の時は、拍手喝采であったなぁ、よくあれを抱けるなぁ!?雄としてどうなの!?うそだろぉ!?ここに真なる漢がいるぞぉぉぉ!!!っと沸き立ったものである。
なお、その失言をしたものは全員、三日は立ち上がれないくらいの拳を貰っていたのである。
「さぁさぁさぁさぁさぁ!!あたいの虎の尾を踏んだ、ど畜生をミンチに!すり潰しに行くよ!!!ついてきな!!!!」
目が座っている、鼻が全力で開いて熱風が顔に飛んでくる。
ああこれもうだめだ、止めたら吾輩がミンチになるのである。
ちらっと娘さんを見ると手のひらをヒラヒラと振っている…
説得するという行為が無駄であると観念したのである。
空っぽになったシチューの器をそっと返し天を見上げる。
時期、空に輝くは我らが迷い人に道を示す祝福の月が照らしてくれる。
そう、今も、きっと、師匠は月の裏側から吾輩達を見守ってくれているのである。
ふぅ、正直言うと、手を借りたいと思っていたのである。
現状、アレを抑えるには一人では手が足りないと思っていたのでなぁ!!!
久しぶりに師匠の愛弟子コンビと行こうではないか!滾る!血が滾る!若かりし頃のあの、滾る感情が沸き上がってくるのがわかる!!!
そうか、吾輩を目覚めさせるのはやはり、バディの存在が欠かせないのであるなぁ!!
いつだって吾輩の心に火を灯すのは女子の存在であるなぁ!!!!
「腕は衰えていないだろうな!ぇぇ!?ベテランさんよぉ!?いや、千差万別の手数を変幻自在に生み出し扱う手練れ!千手さんよぉ!!」
「応さ!!誰にモノをいってんだ!!そっちこそ衰えていないだろうなぁ!?全てをひしゃげ、原形をとどめないくらいの剛腕の持ち主!剛腕の粉砕姫さんよぉ!!」
豪快な笑顔でお互いに喝を入れる。
お互いの手甲の、甲の部分で叩きあった後、師匠と一緒に大事な出撃の時は歌った祝詞を豪快に歌う!!
「我、同志として志半ばで死なぬ事をここに宣言する!」
お互いの得意とする得物を天高くに掲げ豪快に歌いながら出撃する。
前へと向かって歩いていくと、視界の端に涙を流す人物がいた。
その光景を見た、No2が涙を流しているのが視界に見えた。思い出すよな、師匠の事を・・・・
安心するがよいぞ!師匠の時の様なへまはせん!!絶対に生きて帰ってくる!!
二人が転移陣に入っていく瞬間、その場にいる全員が雄たけびを上げていた、昔はこうやって士気を高めあっていたものだ、懐かしい物だな!!!
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追記:
完結してから、一度、見直して修正するところとか、読みにくい所があれば修正してます。
当時の目標が完結優先で、急ぎ足で書いていたので見直していなかったのです。
完結後に見直し訂正する予定でしたので!
ゆっくりと修正して行こうと思います。




