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大好きな妻と歩む道  作者: ゆき


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116日 親友と後輩が家に来る


10月24日(土)

喪中はがきを見て私の身を案じた後輩Oさんが、親友Nちゃんを同伴し本日家に来る。

Oさんは女性でNちゃんの同僚にあたる人だ。

妻とはあまり面識は無いが、私の事を凄く心配し是非線香をあげに行きたいとNちゃんに相談したそうだ。

彼女とは親友を交え、会社帰りによく飲みに行った。

妻も私の話から彼女が温和でとても優しい人だと認識している。

そんな彼女に線香をあげてもらえるなんて、妻もきっと喜んでくれるだろう。


昨日中に出迎えの準備は済ませてある。

お酒の席になるだろうから酒の肴中心に乾き物などは沢山買っておいた。

酒、サラダ、唐揚げも用意し、家庭料理として浅漬け、チーズちくわ、カレーライスも作ってある。

無いのは間伐材の割り箸ぐらいかな


午前11時45分

車で駅前へ向かう。

土曜日とあって駅前は混んでおり、駐車場も入るのに並んでしまう。

車を入れるだけで20分を費やしてしまった。


駅前の駐車場へ車を停め、追加の乾き物と割り箸を購入する。

駅前に向かうと懐かしい顔がそこにあった。

彼女とは10年近く会ってなかったので、お互い探り合いからの挨拶となる。

雑談も交え、車で家へ向かう。


午後1時20分頃

家に着くと妻の為に大きな花束とお茶を頂いた。

故人に相応しい白でまとめられた花、妻もきっと喜んでいると思う。

また、今回来れなかったOさんの同僚、I夫妻からもラベンダーの香りがする線香と可愛い手ぬぐいを頂いた。

I夫妻とも親交は深いが、彼らには事情があり来れなかったそうだ。


妻の為にありがとう皆さん。

ほんと嬉しいです。


Oさんが線香をあげる。

今日は泣かないつもりだったが、Oさんが妻の為に手を合わせるのを見て、思わず込み上げるものがあり涙が溢れてしまう。

笑って迎えたいのにほんとすいません。

Nちゃんが今日来れなかったI夫妻の為、自分の分と合わせ3本の線香をあげてくれた。


良かったねムッチぃ


先ずはビールで乾杯し、雑談を始める。

懐かしいな…

やはり友との酒は笑みが絶えない。

あの懐かしい日々を思い出し嬉しくなった。

時に笑い、時に泣く、以前程苦しくなる事はないが、それでも時折妻の話になると涙が止まらなくなる。

Oさんの貰い泣きもあり、良い意味で妻の供養になったのだと感じた。

ありがとうOさん、Nちゃん。


妻が生きていた頃は一旦事切れた繋がりだが、妻が亡くなった事でこうしてまた集まっていただいた。

とてもありがたい。


妻が亡くなり私は孤独なんだと思っていたが、周りにこれだけ慕ってもらえる友人が居るのだと自覚した一日になった。

ほんと嬉しいよ


午後5時頃

帰りの支度を始める。

まだ飲み足りないが、彼らにも家庭がある。

歩いて帰ると言うので途中まで一緒に同行する。

名残惜しいが今日はここまで、別れの挨拶をした。


ありがとうNちゃん、Oさん、また機会があったら何処かで飲みましょう。


喪中はがきで分かった事、妻と出会った会社の人達は、やはり私らにとっての古巣で思い出の場所なんだと感じた。

ほんとありがたいし、とても感動した。

でも妻の学生時代の友人からは何の連絡もない。

せめて手紙の一通でも欲しかった。

そう思えたのは、妻に先立たれた動画配信者の方で喪中はがきを妻の同級生に送ったところ、綺麗な花と手紙が贈られて来たそうだ。

配信者の方はえらく感動しており、それを見た私は物凄く羨ましくなった。

鼻を啜り「いいな〜いいな〜羨ましいな〜」と目を潤ませる。

親、祖父母が亡くなった報告とは訳が違う。

若い頃は電話やメールのやり取りしてたのを私は知っている。

仲が良い話も聞いていた。

なのに…

悲しいよ、寂しいよ

彼女らを責める気は微塵も無い、ただ妻が不憫で可哀想に思えた。

いかん、よそう…そう考える自分も妻を哀れみの目で見ている様で嫌になってきた。

妻の女友達は思い出の会社の人達だけで良い。海外、遠方から態々妻に会いに来てくれた人達、彼女達こそ真の友だと思う。

そして私、妻の同僚と後輩達、彼らこそ人として尊敬出来る者達だ。

こうして分かるのは、人とは時代と共に心が移り変わる人と過去を大事にしてくれる人がいると言う事だ。

私は過去を大事にしたい。


それは己が生きた証しだから

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