79日目 車の中でぼろぼろ泣く
9月18日(金)
午前9時頃
雨が降らなさそうなので服を洗濯して干す。
昨日は妻の物だったが今日は私の物だ。
外に出っ放しなので埃が被る前に洗って、干して、畳んで妻と同じ衣装ケースに仕舞うつもりだ。
午前9時45分
今日は通信会社に行きインフラ関係の振込先を変えてもらうのと通信容量の違うプランに変えてもらう為、以前お世話になった通信会社へ向かう。
ショッピングモールに着いて通信会社へ行く。
入り口で見覚えのある店員さんを発見し早速話をする。
前回ここに来た際、電気、ガスの検針票があれば振込先を変えられますと言われたので担当のお姉さんに検針票を渡した。
電気、ガスの振込先が妻名義のクレジットカードになっており凍結、解約される前に私名義に替える為だ。
電気は替えられたがガス会社は出来なかった。
どうやら通信会社の契約出来るガス会社では無く、ガスに関してだけ直接ガス会社に電話して変更手続きを進めなくてはいけないらしい。
これは家でやろう。
あとプランを下のクラスにして少しでも払い込みを少なくする為、違うプランが無いか聞いてみる。
何と当時私が入っていた高額プランがスタンダードプラン(個人プラン)に変わっているとの事。
値段は変わらないのにスタンダードなのか?
4年前当時は一番高かったのに今は最低と言うか個人専用プラン(私のプラン)になっていた。
しかも高い方は法人プランで今はこの2つのみだと言う。
安いプランが消えた…
時代は目紛しいな
通信会社の用事も終わり食材を購入しに量販店売り場へ向かう。
今日は何だか肉が食べたい!
生肉売り場へ来て驚いた。
めちゃくちゃ高いだけど
二ヶ月半前も高かったがまた値上がりしている。
マジか…仕方なく売れ残りの古い肉を調味料で誤魔化して売る様な安い肉を購入した。
妻が居た時もそこそこ高かったが、何もかもが高級品に化けている。
もう私はまとまな食品が買えそうに無い気がしてきた。
コレが現実なんだよな
それでもまぁ肉は買った。
もういいよコレで
安い肉、納得、安い菜葉、ナメコ、安い生わかめ、お茶、安い鮭フレークとお昼のミニミニカツ丼で2,500円か…
妻ならもっと賢く買い物出来るが未だに私は難しい。
帰りの車中で
妻がいた頃良く口ずさんだ歌を唄う。
お〜ムッチ 君の名を呼べば 僕は切ないよ
やさしさはいつも僕の前で カラカラカラ回り
お~ムッチ 君の名を呼べば 僕は哀しいよ…
長渕剛の順子、とても有名な曲で別れた彼女を思う失恋した男性の悲しい気持ちを綴った歌だ。
死に別れた私の妻とは次元が違う。
生前妻の運転する横でこの替え歌をサビだけ抜き出し何度も何度もリピートとしては妻に「あなたはこの曲好きだよね〜」と言われていた。
それに「切なくないよぉ〜」と歌詞に触れた事もある。
車中の他愛もない戯れ合いは微笑みも交えいつもこんな感じだった。
つい癖で車に乗ると私はこの歌を唄うのだ。
毎回目から涙が溢れぼろぼろと泣き出しちり紙も出せぬ状況の中、涙は頬を伝いぽたぽたと落ちていく。
でも、でもね妻を忘れたくない気持ちもあり私は替え歌のサビ部分を何度も何度も歌い続ける。
仕舞いにはフロントガラスも滲み出す始末。
何でかな…ほんと切なくなるのに歌い続ける。
その切ない思い出が他愛も無い日々を思い起こさせてくれる。
お〜ムッチ 君の名を呼べば 僕は切ないよ
やさしさはいつも僕の前で カラカラカラ回り
お~ムッチ 君の名を呼べば 僕は哀しいよ
私は家に着くまで歌を止めなかった。
午後4時半
洗濯物を入れる。
まだ少し湿っている物もあり家の中で干す事にする。
午後5時
米を研ぎ炊飯器の炊飯スイッチを押す。
先程買った肉を炒め始める。
妻が亡くなって初めての炒め物だ。
この頃は大分食欲も戻ってきた。
顔が死にそうだったけど少し回復してきているのが分かる。
たまに立ち眩みもするがそれも解消すると思う。
先日買ったえのき茸と今日買ったナメコに小松菜を刻んで入れた味噌汁も出来上がった。
鍋の中が物凄い膨らみすぎる私特製のどっさり汁だ。
具のバージョンは違えど毎回どっさり作る父直伝の味噌汁なので私の意思では止められない。
妻に「こんなに一杯食べられないよぉ〜」といつも言われていたっけ
ご飯が炊けた。
妻の仏前に並べ「どうぞ」と手のひらを見せる。
今日見るアニメを選抜する。
食事の際は以前好きだったアニメを見れる様になってきた。
然し未だにつまらない気分は治らないのでアニメのストックは溜まる一方だ。
妻に「ムッチ、いただきます」をし仏前から晩飯をテーブルに並べ直す。
いただきます!
やっぱり炒めた肉は美味しいな…
ウチの味噌を加えたので尚更上手く感じる。
いいな〜
こんな日が帰って来るとは思わなかった。
今日はご飯が少しだけ上手く感じる。
妻の炒め物はこんな物では無かったからね
まだまだ修行は続きそうだ。




