692, 時代を任された女神の神託 ―― クリプト……仮想通貨で平和実現
……。いよいよ、その瞬間が迫ってきたわ。
秩序の再構築。簡単に終わる。わざわざ正式な場を設けて、そう言い放っていたSegWit。もちろん、そんな訳がなく……終わらない。どんどん他の地域一帯へと、「カルマ――罪の記録」が飛び火していった……。
これのどこに秩序なんてあるのか。そんな怒号まで飛び交う状態……。
それでも、フィーをはじめ、わたしの頼れる使い魔などが各地を飛び回り、何とかギリギリな水準は保っていたわ。そんな激戦のさなか――そう……。いよいよ……だった。もう……。
その瞬間、感じ取った。このままでは……。そう、このままでは……。
わたしは、「オリーブの葉と花を編み込んだ花冠」にそっと触れながら、ついに、覚悟を決めた。量子アリスが、わたしに的確な合図を送ってくる。
そうね。このときのためにSHA-256は存在していたのよ。この暗号論的ハッシュ関数、SHA-256。すごく頑張ったわ。
ええ。これから、みんなを救うのだから。
量子アニーリングによる……。うん……そうだった。そうよね。そろそろ、そんな時期。
ハッシュ関数は、永遠になんて絶対に使えない。うん……、それだけでも、覚えてもらえると嬉しい……。
ところで、わたしの力では、因果に影響が出てしまう。今、それだけは許されない。そこで……量子アリスだったのね。
こんな状況だけど……これだけは、時代を任された女神としての役割。そう……。わたしの神託。
クリプト……仮想通貨で平和実現。
デジタルスケープゴート。
ここからのカルマは……クリプトで代用する。
それは、真の平和ではなく、成り行きで残された平和。
……、でも、いいの。
これだけは、結果が全て。
それでも平和は残るから。
わたしは量子アリスに、いよいよ……この地の命運を握る指示を託した。
「量子アリス、よろしいかしら。量子アニーリングに『SHA-256の刻印』を投入。そして、……ラウンド目を観測後、古典ハイブリッドで……。」




