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育成期間0年9ヵ月1週間

イメージは・・・そう、荒地を耕すように力強く。

固まった大地、深く根を張り巡らせた雑草共々掘り起こすように。


上段に構えた斧を勢いよく振り下ろし、地面に叩き込む。


それが発動のトリガーとなる。


刃が地に埋まると同時に赤い光が噴き出し、

一直線に延びた光は大地を砕き、抉りとっていく。

光と轟音が消え、あとに残るのは深々と切り開かれた亀裂のみ。


立ち込める土煙を片手で振り払いつつ、斧を引き上げる。


世の中様々な人間はいるだろうが、その中で俺の位置付けがどこかと言われれば、

間違いなく凡俗であると断言できる。


そんな俺でさえ、このような芸当を可能とするのが

人間に与えられた超常の力、スキル。


コッコ育成の片手間、こつこつ鍛錬を続けた甲斐あって

先日戦闘系スキルを修得したのだ。


その名も「土砕き」


俺の、個体オリジナルスキルだ。


・・・・まあ、珍しくもすごくもないんだけどね。

だって、蓋を開ければ名前に個性を持たせた唯のスキルだもん。


一体全体、この仕組みを創った神様は何を考えていたのやら。

この個体スキル、何れは誰かが全てを統合するスキルを発現させ、

その際同じ性質を持った他のスキルは淘汰される。

なのに、わざわざ名前で分ける必要がどこにあるのか・・・。


人智を超えた存在の志向は理解できないよ。


因みに、本当にすごいのは固有エクストラスキルと呼ばれるスキルだ。

こいつを修得していれば、一目置かれる存在になること間違いなし。

加護と双璧を誇る人気者、固有スキル。


俺には一生縁の無い物だろうけど・・・。



さてと。



スキルの試し打ちは済んだ。次は本分を全うしようか。

俺が強くなったところで、卒業試験に合格できるわけでもないからな。


俺のスキルで変わり果てた平原を見渡し、

コッコの居場所を確認・・・・・しようとしたが見当たらない。


どうやら、目的のブツは近くにいなかったようだ。

指示笛を鳴らしてみるが、どこにも白球の姿は視認できず。

笛の音が聞こえていないということは、それなりの距離がある。

ちゃんと行動範囲まで指定しておくべきだったな、これは。


仕方ないのでその場に座り込み、休憩がてら魔獣コッコの帰還を待つことに。

喉も乾いたことだし水分補給といこうか。

収納バックパックから筒状の金属柱を取り出し、窪んだ部分をを軽く捻る。

するとあら不思議。金属柱の上部に穴が開き、

中から水が溢れ出てきたではないか!


・・・うん、白々しいな。

この「湧水の筒」は、有り余る資金に物を言わせ購入したマジックアイテムだ。

効果は見ての通り、筒から延々と流れ出る清らかな水が全てを語っている。

この水自体に若干の回復効果が含まれているのも嬉しいところだな。

値は張ったが、それに見合った物には違いない。


しかし扱いは少し難しいなこれ。

少々捻り過ぎてしまったらしく、必要以上に水が流れ出し服を濡らしてしまった。


少し締めて水量を調節。流れ出る水を飲み喉を潤す。

どういう理屈かは知らないが、水はよく冷えて美味い。


それから水を飲みつつ待つこと2~3時間、やっとコッコが戻ってきた。

大分待たされ、これで成果無しならどうしてやろうかとも思ったが杞憂でよかった。

流石、能力アビリティ「探索」持ち。


ちゃんと目的の能力は取得できているようで何よりだ。

















コッコは能力アビリティ空射エア・ショット】を取得。

コッコは能力アビリティ【小物殺し】を取得。



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