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「ご褒美」
私がその単語を発したら、そっぽ向いていた背中が跳ねる。
物凄く身構えられている。
面白くないな。
「こっち向きなよ」
いつまでも背中に語り掛けるつもりは無いから、鈴城さんがこっちを向くまで待つ。
観念したようにへの字の顔が見えてくる。
「ねぇ、キスしてよ」
「いや」
「足なら?」
目付きが鋭くなっていく。
最初のキスは口と口の普通の、ごく一般的なキスをイメージしたと思う。
私ものその認識だし。
けど、キッパリと拒絶される事も面白くは無いけど、妥協案を出せば考え込んで黙ってしまう。
何を考えてるか、手を取るように分かる。
視線が私の足へ向かう。
わざわざ足を組んで鈴城さんへ向ける。
怒りとか、屈辱だとか。そういう気持ちが私へ向いている事が分かる。
「本当に気持ち悪い事考えるよね」




