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2章 158
「鈴城さんは何かないの?」
「何かって?」
「買いたいもの」
「食べたいものじゃなくて?」
カートを止めて私を見る。
歩きながらでも話せるのに、わざわざ止まった。
鈴城さんにとって何かが引っかかった。
流さなかった。こういう時に鈴城さんを汲み取れないと、鈴城さんはきっとどんどん遠くへ行く。
私は連れて行ってくれないだろうから、縋り付くためにも間違えちゃいけないんだ。
「楽しくなさそうだ」
「……どうだろう。スーパーの買い出しでそういうこと思ったことないから」
話始める前に私が思ったことを言う。
鈴城さんと認識の違いがあった。細分化した思考だと思う。
それは慣れ、習慣化されて発生するものだと思う。
「買うって楽しいなって思ったの」
「ん?んん……続けて」
分からないと顔に書いてあるけど、とりあえずは聞いてから判断しようとしてくれるみたいだから、続ける。
楽しい話では無いけれど。
「アクセサリーを買う。服を買う。本を買う」
「それは楽しいかもね」
「食材を買う。私はこれも一緒だから楽しい」




