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2章 99
「ムカついたから」
「え」
私の肩を押して、私は倒れて。
そんな私に馬乗りになって鈴城さんは唐突にそんなことを言う。
それがなんなのか理解するのに時間がかかった。
「岐阜さんが楽しそうにしてたのが嫌だった。私以外の前で……」
鈴城さんは、私を見ているようで、私を見ていない。
いくら待ってもその先は無かった。私以外の前で、何?
憶測や想像でしか補えない事は、自分にとって都合のいい解釈になる。
鈴城さんは私に身を重ねるようにゆっくりと倒れてきて耳元に息遣いが聞こえる。
ドッドッドっと心臓がいつもの倍くらい早く動いている。
変な想像をするなという方が無理なんだけど、鈴城さんは私の事をそういう風には見てないから、期待はしない。
でも、鈴城さんの背中に手を回して力を入れても振りほどかれなかった。何考えてるか分からない。
けれど、今はこの幸せを傍受するのみだ。
「痛っ」




