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2章 92
どんどん岐阜さんに絡め取られている様に感じてしまう。
どうでもいいはずのに。何も言えない。こんなことばかりだ。
岐阜さんは躊躇無くシャツのボタンを外し始めたから3つ目が外される前に、ボタンに手をかけてる手を掴む。
「なに」
「やめて」
「脱げって言ったのは鈴城さん」
胸元が見えて、それは見てはいけないものに思えて目を逸らす。
寒いはずなのに、そう感じない。
「……風呂場に行ってて」
「なら一緒に入ろうか?」
廊下が濡れることもどうでもいい。
馬鹿なことを言う岐阜さんをひっぱって家にあげて、そのまま風呂場に連れて行く。
「入らないから」
「いいじゃん」
岐阜さんはいつもどおりの何考えてる分かんないけど、どこか楽しそうな岐阜さんに戻ってて。
そうなってて安心した。
まだ何か言ってる岐阜さんを無視して風呂場の扉を閉めた。
「でもキスはしてよ」
扉越しに聞こえた言葉に私は返事はしなかった。




