428/457
2章 84
降り続く雨を昇降口から眺める。
黒に青と少しの白を混ぜたような空は本来の時間帯よりもずっと暗くて既に夜になってしまっているようにすら思う。
傘はあるし、今日は鈴城さんとの約束の日。
こんな所でぼんやりとしている暇はないんだけど、雨を眺めていたかった。
「なにしてるの」
思いがけない人から声をかけられてびっくりした。
隣で立ち止まったのは鈴城さんで、相変わらずの不機嫌そうな声。
ソックスは濡れてしまったのだろう、脱いでいて生足が艶めかしく映る。
その細く白い足が私の足を蹴った。
「見すぎだから」
「ごめん。いい足だったから」
「変態」




