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2章 44
「約束を破るんだ」
私はそう言った。非難めいた言い方になったけど、普通に気になった。昨日の今日で私達が交わした約束を無かったことにしてまでここに来た事を。
私はまだ岐阜さんの前に居る準備が出来てるとは言えない。
「そうだね。私らしくなかったと思って」
「そらで約束を反故にするんだ」
「そう言われると弱いね」
岐阜さんは悪びれる様子なく、まるで初めて接点を持った時のような不気味さが覗き見える。
猪突猛進で、周りなんてどうでも良くて、目的の為に手段を選ばなかった時に。
あの時は弱味を提示したけど、今は無いはず。




