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2章 4
「命令っ」
「うわ、びっくりした」
平然で自然。常に楽しそうにしているのを見ていると、わけも分からずにイライラしてしまって、その姿勢を崩したかった。
大きな目をぱちくりと開けて動きを止めはしたけれど、その後のことは考えてなかった。
「…………」
「え、なに。命令するんじゃないの?」
私が何も言わないで押し黙っていると、岐阜さんは首を傾げる。
あまりにも普通で、私はムカムカが増えていく。
「うるさい」
「決めてから言いなよ」
「うるさい」
岐阜さんは両手を広げてわざとらしく肩を竦ませてみせた。
芝居がかったその仕草に拳が出かけたけど、より一層の憎悪の気持ちに変化ししておく。
そうすると、溶けなかった問題が溶けるようになった時みたいに、悪い考えがどんどんと面白いくらいに思いつく。
別に殴っても良かったと、タイミングを逃した事に苛立った。
「そうだね、犬になってよ」
「ごめん、よく分かんない。説明が欲しい」
流石の岐阜さんも二つ返事では無かった。




