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次の日、ある生徒が退学になったそうだ。
別に親しい人でも無いし、なんなら居ない方がいいと思っている人の方が多い様な人だったから、喜ぶ人こそ入れど、悲しむんでいる人は見当たらなかった。
地方へ行かざるを得なくなったらしい。
大変だなーと他人事のように今日の授業の準備をする。
退屈で、面白くも無い授業が終われば用もなし、家へ帰るだけ。
席を立つと、あの時コンビニに居た子が目の前にいた。
同じクラスだっけと少し周りを見渡すが、周りの人達も誰だろうみたいな顔をしているから、別のクラスの子だろう。
「何か用」
「うん。ちょっといいかな」
何となく察しはつくけど、関わりたくない。
押し問答が発生してこの場に縛り付けられるのも嫌だから素っ気なく頷く。
殆ど無表情だった顔が少しだけ緩み、目的地を言わぬままに歩き出していく。
無視してもいいんだろうけど、ここまでくる人だ。
付いて行かなかったら、それはそれで面倒な事になる予感がして急いで教科書とかをカバンに詰めて後を追う。




