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四十三話 熱く猛き鬼灯

「ふぅ」


 青年は息をついた。

 炎天下の中で重い荷物を運び終わり、額の汗をぬぐう。


「助かりました鬼道さん。こんな重いのは我々では運べないものでして…」


 依頼を出した工場のものがそそくさと寄ってきて礼を言う。

 鬼道は力仕事なら任せろ、と笑って力こぶを作ってみせる。


 鬼道が運んでいたのは巨大な岩だった。

 はっきり言って鬼道よりもはるかに大きいどころか家より大きいまである巨大さ。


 この岩は内側に大量の鉱石を含んでいるらしく、ただの同じ大きさの岩よりもさらに重いと思われる。


 (体の調子がいいな)

 自分の手を見つめて何度か握ってみる。

 鬼道は上級怪人に敗れてからというもの修行を欠かさなかった。


 怪人相手に土壇場で見せた荒業を難なく実現できるようになった。

 さらに火力に磨きがかかったみたい。


「これで以上です。ありがとうございました」

 ぺこりと工場のものがお辞儀する。


 お礼の品をもらって鬼道は奉行所に引き返す。

 給料は奉行所から渡されるのでそれを受け取る。


 帰り際に掲示板を見てはてと鬼道は立ち止まった。


「…御影山付近で謎の振動…?」

 

 そういえば何度か地響きがあったような気がする。

 鬼道は動き回っているせいでニュースとかで聞くばかり。直接感じ取れてはいない。



 でも。

 膳所がそういえばこれに関連しそうな事柄を離してくれていた。

 

 ぱっとその紙を取って受付に持っていく。

「これ、調査してもいいかな」


 受付の人は驚いたような顔をしたがすぐに対応してくれた。


「恐れ入りますが今一緒に行けるバディの方がいなくて…」

 受付の人は少し待ってもらうように言ったが鬼道は一人で行こうと思うと言った。


「危険では…」

「いや、大丈夫だ。筒は持ってるしな」


 鬼道は早く調査に行きたいらしくせかせかと受付の人を促して許可をもらって出発した。



 ――――


「やっぱあんたか」


 鬼道は低い声で言った。

 森の中は静寂を保っていて2人以外に音を立てるものはほとんどいない。


「はて、俺はお前を知らないがな」

 森の中の剥げた岩盤の近くに座っていたそいつはおもむろに立ち上がった。


 イノシシの怪人。

 膳所から話は聞いていた。

 こいつが相当強力な怪人であると。


「工場のやつから聞いたよ。森ん中で削られた岩盤があるってな。親友からあんたの話を聞いてたからあんただと思ったんだ。」


 鬼道は言い放つ。


「いかにも。岩盤を削っていたのは俺だ。…お前は何をしに来た」

 イノシシの怪人は窪んだ目の奥で鬼道を見定める。

 怪人から見て鬼道の輝きは素晴らしかった。

 奮い立つような感覚を抑えながら静かに問う。


「あんたと戦いに来た。」


 にやりと鬼道は笑う。

 怪人もまたにやりと笑った。


「楽しませてくれよ」

 怪人はそう言い放つと巨大な斧をどこからともなく取り出して一気に距離を詰めてくる。


「うおっ!!?」

 予想以上の速度に驚いた鬼道はなんとか斧の一撃を鯨包丁で受け止めた。

 

 ガギイイン!!

 という音が鳴り響いてそれに少し遅れて衝撃波が森の中を駆け抜けていく。

 ずんぐりむっくりな体からはどうしても想像できないスピードに少し怖気づく。


 下草が激しく揺れた。


 「んにゃろおおおおお!!!」

 鬼道は力尽くで押し返す。

 気持ちで負けてられるか。

 俺は勝ちに来たんだと鬼道は吠えた。

 

 怪人はその力に驚愕する。

 自分もかなり力に自信があるがじわじわと力の差が明らかになっていく。


 そのまま鬼道は怪人の斧をうえに持ち上げた。


「ぬおっ!?」


 怪人は上体が流れて隙ができる。

 完全に予想外。

 この男、どう考えても力が大きすぎる!


「うおらああっ!!」

 鯨包丁を回して攻撃するのは間に合わないから、炎を纏わせた飛び膝蹴りを見舞う。


 ドオンッ!

 重々しい音を響かせて怪人の巨体がふっとばされた。


 なんとか足と片手をついて勢いを殺して見せる怪人。

 手足をついた場所の地面がえぐれていた。


「…やるな」

 怪人は心底嬉しそうに笑う。

 膳所と言う狼男が言っていたことは本当だ。


 面白くて強いやつが京にいる。


「あんたもなぁ!!」

 鬼道は相手の称賛を受けて嬉しそうに叫び攻勢に出る。

 かなり力を込めたっていうのに平然と受けきりやがった。

 

 鯨包丁を振りかぶり、弧を描くような炎を舞い上げる。

 怪人もその攻撃を迎え撃つべく斧を振りかぶる。


 ゴオオオオオン!!

 先程よりもはるかに強い力同士がぶつかり合った。


「らあああッ!!」

「オオオオッ!!」


 両者の咆哮が響き渡り激しいぶつかり合いが続く。


 火花が舞い、わずかに触れた斧が鬼道の頬を裂き、包丁から出た火の粉が容赦なく怪人の体を焼く。

 しばしの拮抗の後鬼道はふっとばされる。


「がっ!?」

 怪人は斧の攻撃の合間に拳を叩きつけた。

 空中をのんなく吹っ飛んだ鬼道は木に激突する。

 

ドンッ!

 

 衝撃を吸収しきれなかった巨木はミシミシと音を立てて倒れた。


「危ねえッ!」

 鬼道は叫び即座に横に回避する。


 ズウウウン!!


 跳躍して勢いをつけた怪人が斧を叩きつけ地面をかち割った。

 激しい振動を巻き起こして鬼道の体勢が崩れる。


 一瞬にして十数mにわたる谷が形成された。


「はあっ!?」

 鬼道はその威力を目の当たりにして思わず声を上げる。

 即座に怪人に向き直り包丁を構えた。


(ようやく本気を出しやがったな!?)


 鬼道は包丁を構えて即座に熱を高めていく。

 かつての上級怪人と戦ったときと同じように全身を滾らせた。

 そうでもしなければやられるのはこちらに違いない。


 怪人は斧を地面から引っこ抜いて肩に担ぐ。


 「ここから本番…だな」

 怪人はそう呟くと震脚をする。

 自分も相手もまだ本気を出していなかった。


 だからこそ面白い。


 ドドンッ!!


 地面が力強く響き岩が姿を現す。

 それらはまるで鬼道を突き刺すようにとがった形をして突き進んできた。


「はああッ!」


 鬼道は斬撃を飛ばす。

 高火力極まりない斬撃は岩を一直線に吹っ飛ばした。


 粉々になった岩はやがて塵となって消えていく。

 しかし岩はただそれだけではない。


 他の方向からも回り込んで鬼道を穿ちに来る。

「らああッ!!」

 今度は横に一回転するように斬撃を飛ばす。


 円状の炎が爆ぜて全方向への攻撃に転ずる。


 岩はたちまちふっ飛ばされていた。

 激しい土埃が舞い、視界が閉ざされる。


「っ!!」


 そこへ難なく怪人はたどり着き鬼道を殴り飛ばす。

 鬼道は再びふっ飛ばされる。


 空中に浮いているのはわずか一瞬。

 しかし飛んでいく鬼道に怪人は追いついた。


 イノシシの十八番。

 突進。


「がっ!!」


 ドンッ!


 鬼道はそのまま岩盤に叩きつけられる。

 血反吐を吐き骨が軋み肺から一気に空気が押し出されてせき込む。


「く…そ…!!」


 視界が霞む中、イノシシが鬼道を片手で掴み上げる。


「もう終わりか?」

 怪人は問うた。

 鬼道は声を出せない。


 しかし全力で足掻く。

 体の熱はさらに高くなる。


 両手で怪人の手を持ちさらに火力を上げてきた。

 燃えるような熱さに堪えきれず怪人は手を離す。


「ッ!」

 怪人は慌てて自分の手を見つめる。

 熱いと感じて直ぐに手を離したはずだった。


 なのに既に真っ黒に焦げている。


「まだ…行けるぞ」

 鬼道は息を整えて立ち上がる。

 それでも血反吐がまだ上ってきて鬼道はそれを地面にぶちまけた。


 腹は凹み肋は折れた。

 頭部からも血が出ている。


 たった2発。これだけでここまでのダメージ。

 これが上級怪人。


 前に戦ったやつよりもパワーが段違いだ。


「おおおおらあああっ!」

 鬼道は包丁を振りかぶり突進する。


 脚力は既に鬼道の限界以上に引き出されていた。

 地面を蹴りつける時の僅かな一瞬。


 その擦れだけで炎が上がる。

 鬼道はこれまでにないほどの速度で突進した。


 怪人も驚くほどの勢いで至近距離までやってきて、鬼道は包丁を叩き降ろす。


「ぬううっ!!」

 怪人は斧で受け止めるも角度が良くなかった。

 斧を滑るようにして包丁は向きを変え怪人の腕を根元から斬り落とす。


 さらにもう一発。包丁の向きを無理やり切り替えて横薙ぎにする。


「おらああああッ!!」


 炎が爆ぜた。

 爆音が響く。


 しかし煙が晴れて鬼道は目を見開く。

 岩の壁があった。


 (防がれた!!)


 鬼道は焦るが、そんなことおかまいなしに岩の壁が鬼道に倒れ込んでくる。


「がっ!!?」

 岩の質量の暴力が鬼道の右腕を折る。

 しかし右腕だけでよかったといえる。


 右手を咄嗟に出して防いでいなければ胴体に直撃していたことだろう。


 激しい痛みに苛まれるよりも速く怪人は突進した。

 鬼道に当たる寸前に突き上げて上にカチ上げる。


 鬼道の声にならない叫びが掠れていく。

 加速するように怪人はUターンを繰り返し何度も何度も鬼道に突進をぶつける。


ドンドンドンドンッ!!!

 

 返り血で怪人と森は真っ赤に染まっていった。


 ――――


「終わりか…」

 怪人は動かなくなった鬼道をじっと見ていた。

 流石にこれまでかと思って踵を返そうとした時。


 (いや、まだ早かったようだ)


 怪人は思い直す。

 周囲には鬼火が漂っていた。


 暗い紫色の丸っこい光が辺りを漂っている。

 まるで死を誘う鬼灯のようだ。


 ゆらりと鬼道は立ち上がる。

 黒かった髪は紫色に燃えるように輝く。

 ゆらゆらとそれ自体が炎であるかのように揺れていた。


 角は少し長く太くなった。

 腕と背中から鬼火が立ち上り始める。


 (そうか。たどり着いたか。)

 怪人は笑った。


 真気覚醒。

 霊力を宿す生命体が特定の条件を迎えると到達する頂。


 能力が覚醒し新たな機能を持つようになる。

 それだけにとどまらずはるかに身体能力が向上する。


 ギン、と鬼道の目が怪人を貫く。

 紫色の瞳にバツ印の瞳孔。


 ただならぬ気配を感じさせる瞳。

 怪人がほんの少し足を引いた瞬間、即座にその場所が爆ぜた。


「ぬおっ!?」

 

 怪人は思わず声を上げる。

 思わぬ爆風にふっとばされただけではない。

 全身が焦げるような熱さに包まれる。


 怪人は思わず膝をついてしまう。

 即座に岩を展開して鬼道へ攻撃を仕掛ける。

 しかし小さな岩の礫では鬼道の周りの空気だけで溶かされてしまった。


「おらあっ!」

 鬼道は空打を繰り出す。

 空打は紫色の炎の弾丸に変わり岩の壁をも簡単に砕く。


「ぬぅっ!!」

 怪人は攻勢に出る。


 力強く斧を振り下ろした。

 鬼道はそれを寸前でひらりと躱して見せる。


(今は…前よりもずっとゆっくりに見える。)


 だが叩きつけた斧を中心として岩山が形成され、それによって鬼道の身は抉られることとなる。


 再び血が噴き出す。

 「いっってぇ!!」


 痛みを堪えながらも笑って見せる鬼道。

 覚醒の影響なのか痛みが興奮によって塗り替えられていく。

 

 今度は周囲に鬼火を展開させ浮遊させてみる。


「っ!」

 最初鬼火はゆらゆらとしていたが、規律を乱さぬよう円状に展開し怪人の周囲を囲む。


 怪人がまずいと思ったところで既に遅し。

 鬼火の描く円の中心から鬼火の柱が出現する。

 上から下へ鬼火の激流が発生した。


ドンッ!!

 

「ぐおおおおおおおっ!?!」

 怪人は堪らず今までにない悲鳴を上げる。


 火力は今までよりもさらに上昇、し鬼火の特性故か体を蝕む効果まで持っている。

 上級怪人の中でも優れたタフネスであろうとも焼き尽くそうとする熱量は業火というほかない。

 岩で壁を作ろうともすぐに溶かされてしまう。


 そんな地獄の中で怪人は狂った。



「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!」


 自らの身が焼かれようと、どんなに蝕まれようとも怪人は己の一番の武器で報いることにした。

 炎柱の障壁を強引に突き抜けて鬼道へ渾身の突進を繰り出す。


「ガアアアアアアアアアアアアアッ!!!」


 もはや人の言葉すら話さない。

 皮膚は既に溶けてしまい肉もまた鬼灯に灼かれ原型はほとんど留めてなどいない。


 それでもなお怪人は猛進した。

 地面に一瞬にして爪痕を残し、風を切り、鬼道を蹂躙して見せる。


ドンッ!!

 

 鬼道は空中に放り出されながら体中を粉砕されてなお反撃に出た。

 被弾してなお相手への攻撃の手を緩める姿勢など両者には微塵もない。

 

 片腕で包丁を捌くのは慣れていないからこそ攻撃は決まっている。


 突き刺す。

 相手の突進に合わせて真っすぐに包丁を向けた。


 怪人の勢いは止まず包丁に刺さった。


「ガアアッ!!?」

 

 鮮血が飛び散り怪人の頭部へと突き刺さる。


 バキン!!

 しかし傷を負ったのは怪人だけではない。

 包丁もその衝撃に耐え切れず折れた。

 何年も共に戦場を潜り抜けてきた相棒が悲鳴を上げるように砕け散っていく。


 紫に染まる森の中で鋼が妖しい光を反射してきらめき、落下していくのが見えた。

 その破片が鬼道の頬を掠めても彼は瞬き一つしなかった。


 少し遅れて包丁を折るに飽き足らず衝撃は鬼道の腕へと伝わりその骨を折る。


「あああああああああッ!!」

 激痛に叫ぶがそれと同時に鬼火を爆発させる。


 自身の身も巻き込む大爆発が森の中で起こった。

 その衝撃は京にも響き渡ることとなる。

 

 ――――

 

 真っ赤な火はめらめらと燃えていた。


 倒れ伏したままの鬼道は紫色の姿ではない。

 完全に力尽きて地面に転がっている。


 ドス、ドス、と思い足音が響いた。

 イノシシの怪人はふらふらとしながら鬼道に歩み寄る。


「…見事だ」

 怪人は体を真っ黒にしてその場に座り込んだ。


 怪人の死は既に多量の鬼火を受けた時点で決まっていた。

 それでもやろうと思えば怪人はこの時に鬼道を殺すことはできただろう。


 でも彼は自分を撃破して見せた男を殺す気などさらさらなかった。


「最期にお前と戦えて、嬉しかったぞ」


 そう言い残すと座ったまま怪人は息絶えた。


 ――――


 ぱたぱたと若人は走っていた。

 病院の中だから足音はあんまり立たないように気を付けて。


 そして部屋番号を見るなり若人は扉を開けた。


「びっくりした…!入るときはノックするんだぞ!」


 鬼道は後輩をたしなめる。


 「ごめんなさい!鬼道さん…!!」

 時雨は彼の名を呼んだ。


 時雨は鬼道が上級怪人を破ったこと。

 それを聞いて嬉しくなったし驚きもした。


 仕事の合間を縫って時雨はこうして会いに来たのである。


「腕はとりあえず固定しとけば大丈夫だってさ」

 鬼道は自分の状況を伝える。


 自分が真気覚醒に至ったこと。

 この覚醒を経て鬼道ははるかに強くなった。


 幹部も入りも近いかもしれないとまで言われるほどだ。

 時雨も我が事みたいに嬉しくて二人ではしゃいでいたら看護師の人から注意された。



 時雨ともう少し話をして時雨は帰っていく。


 鬼道は点滴の器具が付いたまま腕を見つめる。

 包帯をしているから腕自体はほとんど見えないけれどようやく成るべくして成ったそんな感じだった。


 最初は優れてるって言われて、それでもある程度育ったら微妙な感じになって。

 それから足掻き続けた。

 鍛錬を積み、弱点を補強し、強みを伸ばす。


 何年も何年も重ねてきた。

 それが今になってようやく化けて出てきた。



 鬼道は僅かにしか動かない拳をできる限りの力で握りしめる。

 病室の窓の向こうには、潔いほどの天気が広がっていた。

 

 

 ――――

 

 翌朝になった。

 ひまわりの花が高く育ち、人々の背丈よりも高い場所で大きな花を咲かせている。


 ぎらぎらと朝から日差しがさしてくる軒下で美空は執事から話があると言われて待っていた。

 ここはちょっとした休憩室みたいな場所だ。

 無料で入ることができて、庭を拝み休むことができる場所である。


「お待たせしました」

 

 やがて美空の元へ走ってきた執事が声をかけてくる。


「何があったんですか?」

 

 美空は執事に尋ねる。

 朝から自邸ではなくわざわざこんなところに呼び出されたのは初めてのこと。


 なにか大切なことのはずだ。

 きっと呼ばれたのが自分であることを考えると星に関係する話なのだろう。


「すぐにお見せしますね。」


 執事は一つの手紙を美空に手渡す。


 美空はなんだろうと思ってそれを開いてみる。

 それは遠藤からの手紙。


「これ…」


「はい。遠藤くんからです。後は文を見たらある程度分かると思います。」


「明日…正午に最初に会った場所で会おう…?」


 美空は書いてある言葉を読み上げる。

 まるで果たし状みたいな文面だった。


「姫(・)様(・)、(・)ご(・)武(・)運(・)を(・)。(・)」


 執事は軽く礼をしてそっと去っていった。

 近くの青々とした藤棚の葉が揺れる。

 

 美空は彼の上等なスーツで包まれた黒い背中をずっと見つめていた。

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