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三十九話 桜花爛漫

 「…!」

 

 桔梗様はここでようやく相手の狙いに気がついた。

 イルミューンが簡単に京を滅ぼせる力を持ちながらなぜ自ら攻勢に出なかったのか。


 多くのものを動員してわざわざ戦わせたのか。

 桔梗様とイルミューンは長いことの知り合いらしい。


 しかしイルミューンが変貌した今旧友の思考は読めなかった。

 だがそばに控えていた者たちも合わせて相手の狙いを理解した。


 イルミューンが画策したもの。

 それは京近郊に眠る魔神を呼び起こすこと!!


 魔神ウツシマという伝承に残る存在がいる。

 おびただしい霊力と血に反応して目覚めるとされる災害。


 数百年に一度姿を見せるという。


 まるで島もしくは山のような大きさと姿をした化け物である。

 そのルーツは不明であるが地球から生まれ落ちた異端の存在であった。


(インターバルが短すぎる!)


 ウツシマは15年ほど前に既に討伐したはず。

 今出てくるとは考えていなかった。

 

 桔梗様のお顔は次第に血の気を失う。

 ウツシマは既に動き出していた。


 ゴゴゴという地鳴り後響いたあと地面の下から巨大が姿を現す。


 荒れ狂っていた戦場はさらに混乱した。

 逃げ惑うもの、あまりの恐怖に気を失うもの。


 京の防人でも霊力の総量が低いもの経験が浅いものは耐えきれずに気絶する。

 財団の一般戦闘員は言わずもがな。


「総員!できる限りで一番強固な防御姿勢に入りなさい!!」

 

 桔梗様の声は荒々しく焦っていなさるようでそして緊迫感のあるお声だった。

 京の全員はその御声から事態のまずさを察知し即座に行動を開始する。



 やがて浮き上がったウツシマの体。


 まるで地に伏せれば巨大な山にしか見えない体色と大きさ。

 その霊力は半端ではなく霊力に耐性のないものを即座に昏倒させていく。


 だが混乱した戦場の上空では赤い髪がなびいていた。



「ディヴェーラ」

 

 静かな声。

 イルミューンはただ静かに何かを唱えた。


 軽く細い指先をウツシマへ向けるだけ。

 刹那辺り一面を真っ赤に染めるような光、それともまた別の何かが放たれる。


 それはまっすぐに一直線にウツシマへ伸びる。

 何かのエネルギーは余波を伴いウツシマの体を貫通した。


 ウツシマはたったそれだけで撃沈した。


 その様子を見届けられたものはほとんど誰もいない。

 わずかに遅れて余波が周囲のすべてを吹き飛ばしたからだ。




 ――――――――


「…?」

 

 時雨はようやく目を覚ます。


 知らない場所。

 荒廃しきった焼け野原。


 その光景を見る視界の端っこでずるりと何かが崩れ落ちた。


「…?!」

 

 時雨はそれを身を見開いて凝視する。

 真っ黒なようなそれでいてなんだか赤みを帯びているような形の物体だった。

 数秒遅れてその塊が何かを理解する。


「…晴…斗?」

 

 真っ白な顔で、時雨は恐る恐るその名を呼ぶ。


 当然返事はない。

 もはや人としての原型などとどめていないのだから。


 嘘だろう!?

 時雨の全身が濡れた。


 冷ややかな衣服が真夏なのに寒いと感じさせる。

 慌てて周囲を見渡す。


 鬼道は草薙教官によって守られていた。

 草薙教官は何個も保持していた武具を総動員して盾にしたにもかかわらず、そのすべては跡形もなく焼き切られてしまっていたようだ。


 草薙教官の背中は真っ赤になっていてぶすぶすと黒い煙を上げている。

 教官の顔色は悪く息も荒くなっていた。


 周囲の者も守られてはいるが少なからずダメージを負っている様子。

 時雨自身は末端が黒ずんで溶けていた。

 だが時雨の場合はそれだけ。


「…時雨くん、君まで守れなかった…すまないと思った。だが…その子が君のことを咄嗟に庇ったんだ」


 息も絶え絶えになりながら教官は時雨に教えてくれる。

 息を詰まらせる時雨。

 

「…!誰か…」

 

 時雨の声は声にならなくなる。


 時雨もたった末端が焼かれただけなのに急に気力が尽きた。

 そのまま気を失うように倒れ伏す。


 ――――――――


 

 それから2週間が経った。

 周囲の状態を確認ができたらしい。


 京の幹部でさえ重傷を負って入院を余儀なくされた。

 京から犠牲者が出なかったのは幹部が他の人員をかばったとはいえ奇跡的と言えよう。


 街自体にもその爪痕は深く残されていた…数日前までは。

 迅速な復興によりわずか数日で復興がなされていたのだ。

 時雨は2週間寝たきりだった。


 ようやく目を覚ました時雨。

 しばらくぼうっとしていたがはっと飛び起きようとして全身の激痛に悶える。


「づっ!?」


 

「…時雨慌てすぎだ」

 

 隣のベッドから声がした。

 時雨はその声に驚いてふっと見上げる。


「なんだよその顔。俺が死ぬと思ったか?」


 声の主は少しからかうようにおどけてみせた。

 晴斗だ。

 かなりの部分を包帯に巻いているし全然平気そうには見えないけども確かに晴斗だった。


「はいはい、ウチで治療してなきゃあなた死んでたわよ」


 直葉さんがどこからか会話を聞いていたようでジト目で晴斗をたしなめる。


「す、すみません」

 

 晴斗はもじもじとしておとなしくなってしまった。多分普通に話せる相手は時雨ぐらいなんだろう。

 それから2人の健康チェックが済んでまたベッドのある部屋で2人きりになった。


「…ありがとな時雨。お前がなんか不思議なの打ち込んでなかったら俺ずっとおかしいままだった。」


 沈黙を破るように天井を見つめたまま晴斗が呟いた。


「?」

 

 時雨はずっと首を傾げていたが、あ、多分アビスのやつだなと納得した。

 確かに晴斗は全然喋らなかったし単調な敵意しか向けてきていなかった。


 おかしいとは確かに思ってはいたけれど。

 晴斗の口ぶりから察するに何かしらの外部からの干渉でああなっていたというのはわかった。


「まあ…うん」

 

 時雨はなんとか返す。

 でもその後慌ててこちらからも礼を言うべきことを述べた。


「こっちこそありがとうだよ。守ってくれなかったら、僕どうなってたことか…」


 あの時庇ってくれたのは晴斗だった。

 もしあの威力のものを食らっていれば時雨は跡形もなく吹き飛んでいたに違いない。


 逆に晴斗はあの状態で耐えたなと思うくらいだ。

 聞いた話によるとあれはデミスが放った攻撃の余波らしい。


 余波でこの被害というのはとんでもないやつだと思わずにはいられなかった。


 財団はあっさりウツシマを倒したあと引いたらしい。

 ウツシマは恐らくあの後デミスによって食われたと考えられるそうだ。

 最初から目的はウツシマのことだったのだろう。

 

「晴斗はこの後どうするの?」

 

 時雨は聞いた。


 危険だとは思うがこの後財団に戻るのか?

 それとも京の方で匿ってもらうのか。


 (しばらくは戻れないだろうけど…)


「もうしばらくお世話になると思う。後、磯垣さんがこっちに来るって言ってた。大丈夫。あの人はいい人だから。」


 晴斗はにっと笑ってみせた。

 そっか、と時雨は返した。


 ――



 ベッドの上でいろんな人からの報告を受けた。

 あの後あっさり財団は手を引いて攻め込んでこないそうだ。


 少なくとも戦乱が続いていないことを確認できて時雨はホッとする。

 晴斗は財団側の人間として何か知っているかを質問されていた。

 彼はほとんど何も知らされていない上数日前の記憶が曖昧である様子。


 聞いた人と医療班で彼には何かしらの精神干渉は間違いなくあっただろうと結論付けていた。


 「時雨ちゃん!」

 

 ぱたぱたと慌ただしく美空が現れて時雨の顔を見て安心する。

 美空はその能力の性質上復興には欠かせない人材である。だからここずっと働き詰めで時雨のところに来られなかったのだ。


「美空は、大丈夫?」


 時雨は美空に返す。

 美空はなんだか苦い顔をした。

 でも頑張って作り笑いをして「うん、大丈夫」と返した。


 時雨はそのことに何か引っかかる。

 少し掘り下げようとすると美空は慌てて遮ってきた。


「っ!お願いだから何も聞かないで!」

 

 美空はなんだか必死だった。

 流石にここまで言われると時雨も突っ込みにくい。

 わかった、と時雨は微笑んで返す。


「困ったら相談してね。約束だからね」

 

 時雨は念の為言い直した。


 美空はうんと頷いた。

 その様子をはたから見ていた晴斗はぽかんとしたままだった。


「そうだ、時雨ちゃん。御信さんの話聞いた?」


 え、何かあったの?と時雨は返す。

 御信さんの身に何かあったのではないかと心配した。


 美空はその様子を見て少し笑った。

 そんなに心配しなくても大丈夫だよと。



「上級怪人を、一人で完封したんだって。」


 美空は嬉しそうに語った。

 時雨はその言葉を聞いて唖然とする。


 上級怪人。

 それは鬼道でさえあれほどコテンパンにやられ、自分がまるで歯が立たない相手。

 幹部に匹敵する力を持つことは間違いなかった。


 でも。

 それをたった一人で完封したというのだ。

 御信さんは。


 幹部だからとても強いのは知っていた。

 でも上級怪人を完封したということは幹部の中でも飛び抜けて強いということ。


 まるで想像できるようでできないほどの話だった。

 どこまであの人は強いのだろう。

 前にあったとき底が知れないとは何となく感じていた。


 でもそんな想像なんか遥かに超えていったのだ。


 ――――――――――――

 

 それは、赤い災厄が放たれた後のこと。


 荒廃する大地の上で一人の怪人が立っていた。

 右腕に傷を負っていいる

 別に悔しがるでもなく痛がるでもなく、傷がただ新鮮だと珍しがるように見つめながら立っていた。


 ふと彼は振り向いた。


「君は…」

 

 気配がしたのだ。

 果たしてそこには一人の女性が立っていた。



 桜のような色の髪。

 長くきめ細やかな髪を後ろで結わえていた。


 雅な桜を彷彿させる薄いピンク色と深い赤色の降り混ざるグラデーションの和服。

 腰には2mは越えようと見える大太刀を携えている。


 彼女の存在を目にして怪人は奮い立った。

 感じたのだ。紛うことなき強者であると。

 

 怪人は理解した。理解してしまった。

 闘争心を燃やす若い怪人はその女性と戦いたいと心の底から思った。


 何も言わず奮起する怪人は一切の躊躇もなく御信に襲い掛かった。

 

 一切手加減なしの挙動。

 常人なら全く捕捉できないほどの速度で地を蹴った。


 怪人の動きは鬼道相手に見せたものよりもはるかに速い。

 だが御信はそれを最小限の動きで避けた。


「!?」

 

 僅かに向かってきた拳を首を傾けるだけで避けて懐に潜りこんで一閃を見舞う。

 怪人はそれを能力で防御して見せた。


 お互いに一度距離をとる。

 怪人は思った。

 

(危なかった…今攻撃に能力を使っていれば…斬られていた。)


 まるで自分の装甲が破られて当然みたいな考えがよぎった。

 それを普段なら不快に思っただろう。

 だが彼女の斬撃は確かにそれができてしまうような鋭さだった。


 対して御信は思う。


(なるほど…これは幹部に匹敵する実力者とみて間違いない。本気で切りに行ったのに対処された)


 御信にとっても相手は油断できないと判断できる相手だった。


(それに、少しでも軸がブレれば折れるのは刀の方だ。下手に攻撃できない。)


 御信は鋭く前に大太刀を構える。

 怪人も構え直す。


「はっ!」

 

 今度は御信から攻め込んだ。

 瞬間移動に見まがうほどの高速移動。


 気が付いたら目の前にいる御信。

 怪人は慌てて身をひねり、跳躍して辛うじて刀をすれすれで回避した。


 今度は空間による攻撃。

 相手を吹っ飛ばそうとする。


 御信はそれを刀でまっすぐ受け止めて、横へすっとずらした。


「なっ…!?」

 

 予想外なくらい軽く対処されたことに動転して怪人の反応が遅れる。

 咄嗟に胴体を右腕でガードした。



 右腕が空へ舞う。

 怪人は後ろへ下がり右手のあった場所を押さえる。


(一瞬にして装甲が破られた…!)

 


 

 しかし御信も相手の右腕を切り落としてなお冷や汗をかく。

 

(今…前に出てきたのが傷が入っている腕でなければ弾かれていた…!)


 刀のうち最も切れ味の良い場所は先端付近の小さな箇所である「切っ先」。

 それを胴体に当てるつもりでいたが、それを手前で腕に阻まれた。

 つまり斬りにくいところで攻撃することになったのだ。

 御信の腕をして切っ先での攻撃を強いるほどの堅牢な外骨格。


(なぜ、余波をもろに受けたはずなのにほとんど外傷がないのか…ようやくわかった。こいつの外骨格があまりに硬いからだ。傷を負っていた右腕のみ能力で保護しするだけで問題なく対処できる)


 御信は分析する。

 これは予想以上だ。


 上級怪人との戦闘経験はある。

 だが今目の前にいる怪人はそれらとはまた異なる存在だとも言えた。

 知っている上級怪人はどちらかというと狡猾で、からめ手を得意とするものばかり。


 しかしこの怪人はシンプルかつ強力無比な力を宿している。

 怪人は腕を切られて思った。


(こいつ…強い。)


 怪人はここで引くべきかと思った。

 このまま続けば恐らく…

 結論はもう出ていた。

 

 だが彼はそれで満足なんてできない。

 せっかく巡り合えた強者との闘いを放棄するなど言語道断。


 「うおおおおおおおッ!」

 

 怪人は生まれて初めて心の底から雄たけびを上げた。

 風圧を伴うほどの咆哮があたりへ響き渡る。


 御信も彼を迎え撃つ。

 一瞬の攻防。


ギンギンギンギン…!

 

 なのに60連発以上の互いの攻撃がぶつかり合う。

 片腕で刀の軌道を変え、受け流しこちらからも攻撃する。


 御信も相手の挙動に合わせて対応を変え瞬時に切り替えて攻撃。


 両者にある大きな違い。

 それは生きてきた年数。


 御信はもう1000歳に届くような年齢。

 幾度となく戦いに勝利し経験を積み、勘を鋭く、才能を開花させてきた。


 当然御信の方が優位に立てるのはある意味必然であった。


 だが怪人はまだ生まれて二週間。

 これは一見不利に見えてある意味一番怖い数字だ。


 この強さでまだ二週間。



  (・)こ(・)い(・)つ(・)に(・)は(・)、(・)伸(・)び(・)し(・)ろ(・)し(・)か(・)な(・)い(・)。(・)


 曇天の下果てしない攻防が繰り広げられていた。

 カブトムシの上級怪人と桜の防人。


 空気が押し出されて周りを寄せ付けない。


「はああっ!」

 

 御信は大太刀を振る。

 怪人はその攻撃をいなす。

 ただ能力を使うだけでは攻撃に能力を転用できない。


 だからこそ自分の自前の外骨格を活かし能力に寄らない守りを完成させる。

 怪人は確実に成長していた。


 他でもない強者とぶつかり合う中で自分の弱点を把握し技量で埋め合わせる。

 いなすのは簡単ではない。


 一瞬判断が違えば、もしくは角度がおかしければ外骨格は切り飛ばされる。

 致命傷は避けてきたが怪人の体は白い傷で覆いつくされていく。


 怪人は笑っていた。

 一つ間違えれば死が待つのみのこの状況で。


 体の調子がいい。

 相手の動きがよく見える。


 激しい攻撃の中に見つけたほんのわずかな隙。

 そこへ能力を使用する。


「!!」

 

 驚くように目を見張る御信。

 正確な太刀捌きでそれを受け止めるがそんなことお構いなしに御信を勢いよく後ろへ吹き飛ばす。


 はるか後方へ吹っ飛ばされた御信の背後には余波で抉られて盛り上がった岩塊の姿がある。

 

 (ぶつけるつもりか!)


 相手の意図を理解し御信は即座に対処した。

 空間変異の適応範囲外に抜け出す。


 刀にぶつかっていた空間を蹴った。


ズババババッ!

 

 そうして自由になった刀を振るい、もうすぐそこにまで来ていた岩を難なく切り刻んだ。


 バラバラになった岩はもはや岩ではない。

 御信はまったく傷を負うこともなく対処しきって見せた。


「…ッ!」

 

 怪人が焦るのもお構いなしに御信は再び接近する。


 走るのは風よりも早く音を置き去りにするような速さ。

 そして太刀が曇天を反射して光る。


 

 素早い突きが繰り出されや。

 怪人は慌てて回避するが、僅かに肩に深い切れ込みが走る。


「はあっ!」

 

 そして地に足が付くと同時に横回転へ切り替える。

 流れるように放たれた刀がまたも外骨格を削る。


「ぐうっ!?」

 

 それでもまだごくわずかな傷だ。

 怪人はなんとか対処しきった。


 そして攻勢に出る。


 空間を攻撃に使用した。

 能力により相手を押し潰そうとする。


 

 だが、彼の目の前には御信はいない。


「なっ!?」

 

 驚きの声が響くと同時。

 無数の斬撃が怪人の体を切り刻む。

 怪人が焦りを思考に巡らせるよりも速くバラバラに切り伏せた。



 怪人の体が崩れ去った後ブレた御信の姿が現れる。

 一切の油断もなく残心し刀をこちらに向けている。

 

 「繚乱」

 

 御信は小さくつぶやく。


 彼女の技の一つだ。

 桜族の高い身体能力を活かした高速で行われる連撃。


 怪人でさえ全く反応できずに終わった絶技。

 それを放ち、怪人を切り刻んでなおまったく隙を見せない。


 怪人はこう思った。

 

(これが、長い時を生きた戦死の姿であるのだ。)


 次第に死にゆく体は感覚を次第に鈍らせていく。

 怪人は悔しそうに、でもなんだか満足気に目を閉じたように見えた。


 少なくとも御信はそう感じ取る。

 単純に戦い好きな性格。

 強者と戦うことに飢えていた戦士。


 御信は彼に対して黙祷をささげた。


「強かった。きっと生きていればもっと強くなっていた。」


 もう届かぬ言葉であろうが御信は空を見上げ彼のことを称賛した。

 かつての自分に似ているそう思った。


 若いころの自分の姿を相手に重ね合わせる。

 懐かしいが同時に苦い記憶だと御信は寂しげに笑って見せた。


 曇天はたった一つの光の柱を通す。

 明るい光が怪人の亡骸と御信の背中を照らしていた。


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