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友達2

今、俺は自宅から歩いて、すぐ近くにある大型スーパーのフードコートに向かっていた。

なんでも同じマンションにいる、俺の同級生の梅宮隆がそこに行ってチーズバーガーを食べたいと言い出し、仕方なく俺は付き合ってあげているのだ。


「いやー、実はさ昨日、俺の兄貴がさ、家でチーズバーガー、食べててさ、くれって、言ってもさ、一口もくんなくてさ、だからどうしても食べたいんだよ」


そう言って、梅宮隆はこれから食べるであろうチーズバーガーを想像したのか、満面な笑みを浮かべた。

色々と話しを聞いてわかったのだが、梅宮隆は男の三兄弟の末っ子で、今までもこの近辺に住んでいたらしいのだが、なんでも都市開発の影響で住んでいた家から、出て行かなければいけなくなったらしくて、それを期に俺と同じマンションに家族と共に移ったらしい。

でも、都市開発で出て行かなければいけないというのは、なんというか大変だな、まあ、その分、多少のお金は出るだろうが。


「でもさ、チーズバーガーとか、じゃなくて、テリヤキとかタブルバーガーとかの方がいいんじゃないの?」


そう言ってチーズバーガー、以外の方がいい、と言わんばかりな態度をしているのは、これまた梅宮隆とよく一緒につるんでいる、加藤優一という人物だ。身長は俺の頭、一つ分ぐらい高い、髪型は耳につかない程度の真ん中わけ、顔は、えーと、ちょっと馬顔に近いな。

俺と、梅宮隆、そして加藤優一は帰る方向が一緒の為、学校から

帰る時はだいたいこのメンツだ、そして帰っている途中に梅宮隆が急に、思い出したようにチーズバーガーが食べたいと言った為、一回、みな家に帰った後、こうしてまた集まって向かっている訳だ。


「ところでさ、そのチーズバーガーがいくらするのか知ってるのか?」


俺は二人に向かってそう言った。なんせ今、俺は270円しか持っていなかった。

ちなみに俺の月のお小遣いは、2500円だ、まあ、精神年齢が37の俺には大変苦しいがこればっかりは仕方ないだろう。妹のリサは2000円だがほとんど使わないらしく、よく余るそうだ。俺からしたら考えられんが。

俺はと言うと、この天野君の身体が欲しがるせいか、色々なお菓子を買って食べてしまっていた、その結果、残金、270円、悲しいぜ、だがあと少しすれば次のお小遣いが貰える為、俺も今日は、一緒にチーズバーガーを食べようと思う。

いやー、だってさこんだけ色々チーズバーガーの話しをされたんじゃ食べるしかないだろう、もう腹がチーズバーガー腹になっているしな。


「いやー実はさ俺もいくらか、わからないんだよね、ちなみにだけど、俺、280円しかないんだよね」


「え、マジで、俺、220円しかない!」


梅宮隆と加藤優一はそれぞれが持っている金額を張り合うように話し出した。


おいおいこれが小学生の金銭事情なのか?なんか聞いていると悲しくなってくるな。

俺も人のことは言えないがそれにしても悲しい。

  

その後、スーパーの脇に隣接しているフードコートに到着し、三人で、一斉に上の方にあるメニュー、一覧を見ていた。

そこにはチーズバーガー、240円と表示されていた。


「240円するのかよ!、マジで、やべえじゃん」


と、加藤優一が少し大きな声で言った。


「じゃあ、あれだな、俺と、隆は食べられるな!」


と俺は、目の前で悲しそうにしている加藤優一にとどめを刺すかのように告げた。


「て、いうか、俺も結構ギリギリだったな!」


自分も食べられるという安心感からか、梅宮隆は笑顔で言った。


「そりゃあないでしょう、俺だけ食べれないのは悲し過ぎるでしょう!、なあちょっと頼むよ!、少し貸してくれよ!」


「でもな、真と俺がチーズバーガー買って、その残りの金を優一にあげてもいいけど、それでも足りないんじゃないか?」


と、梅宮隆が冷静に分析をする。

俺も多分そう思う、240円、ということは消費税を入れて、多分259円、ざっとの計算だからあっているかどうかわからないがそれ前後の値段になると思う。

梅宮隆と加藤優一は、算数が少し苦手らしくてあまり計算はしたがらない為、だいたいいつもおおよその感覚で言っている。


その後、無事に俺と、梅宮隆はチーズバーガーを買って、フードコート内にある椅子に座っていた。ちなみに水はタダで飲める。


「やっぱり、足りないぞ、俺と真の金を合わせて32円しかないぞ、これじゃ無理だろう?」


「その金を合わせても、252円しかないのか、くそー、あと7円あれば帰るのに!、なんてタイミングが悪いんだよ」


そう、タイミングは、悪いだろうな。俺も梅宮隆も結構ギリギリだし、加藤優一に至っては全然足りない。

まあ、世の中そんなに甘くない、ということをわかって貰うしかないな。


「じゃあその残りの32円、くれ」


「まあ、いいけど、それを足したって足りないんだから、いちばん安い、ハンバーガーを買えばいいんじゃないか?」


「二人がチーズ、食ってんのに、俺だけ違う味はなんか嫌なんだよ」


梅宮隆は俺に残りの金をあげていいかを確認したあと、加藤優一に残りのお金を全部渡し、加藤優一はそんなことを言いながらスーパーの方に向かって走り出して行った。


俺と梅宮隆は、加藤優一がいなくなったことを気にすることなく、チーズバーガーを堪能していた。


「いやー、昨日からずっとさ、食べたくて、食べたくて苦しかったぜ」


「俺も、隆があまりにも食べたい、食べたいって言うから、食べたくなっちゃて、一緒に来たけど、こうして食べると旨いな」


二人でチーズバーガーを食べながら暫く談笑しているとこちらに向かってくる足音が聞こえた。


「ちょっと、これ、ここに置いといて!」


と加藤優一が言い残し、またスーパーの方に向かって行った。

そうして置かれたものを見ると、チーズあられ、と書かれたスナック菓子が一個だけ置かれていた。

そうして暫くするとまた加藤優一がやって来て、同じものを置いて、またスーパーの方に向かって行った。

それが4回ぐらい続いた時、思わず梅宮隆が呆れるように言った。


「なんだー、あいつ、一個ずつ買いに行ってんのか?、いったい何個買ってくんだよ」


俺は思わず感心してしまった。要は、まとめて買うと、その分、消費税が上がってしまう、だから一個ずつ買ってその分を浮かせようとしているのだろう。

俺は子供の考え、そして行動力に驚いてしまった。普通の大人だったらそんなことはわかっていると思うが、それを行動には移さない。面倒、という気持ちもあるし、何より恥ずかしい。

だがその辺はやっぱり俺の考えは及ばないな、なんていうか、面白いな。


その後、全部で7個買ってきて、加藤優一は俺達と一緒にチーズあられを食べていた。

梅宮隆が俺らもお金を出したんだから少しくれよ、と言って貰おうとしてだが渡されたのは一個だけだった。



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