リベラルの敗北 2
人間をカテゴライズすべきでないとか書いときながら舌の根も乾かぬうちにナンだけど、まあ現実としてネトウヨ、パヨク仕草の人間は大勢いるしおれは整合性はあんま気にしない。
ちょっと前の話だが、歌手加藤登紀子さんの「平和」に関するTV言説を眺めてつくづく思ったよ。
このひとは自分以外の日本人をまったく信用できないんだな、と。
高市政権の台頭とか、ちょっとしたきっかけで日本人はたちまち軍国主義に立ち返ってしまうと、マジで心配してる。
吉永小百合系お気持ち平和主義の真髄がここにある。
人間不信。というか民は愚かなのでなにひとつ委ねられないよね、という傲慢。だってわたしたちが見張っていないと日本人てすぐ戦争しちゃうじゃないの。
日本人限定。
一貫して他国の政治状況には興味なし……たとえ隣に軍事独裁政権ではっきり日本を敵国認定してる国が3つくらいあっても、そんな事実には興味ありません。
彼らももはや隠しもしないので、それが左翼系TVインテリ、野党に顕著な特徴なのは、ここ数年メディア(必ずしもオールドだけではない)に接してたら明白だろう。
アノ人たちもちっとは街なかで普通に過ごしてたら率先して戦争したがってる日本人なんて滅多にいないと実感できるだろうに……基本マイノリティーであるオルタナなネトウヨ日本人像をあたかも国民の過半数とカウントしてる。
そのほうがみずからの言説を通しやすいからだが、最近は露骨すぎて「どこの国から指示されてるんだ?」と疑われる始末……
けどまあ、どっかの共産党機関や諜報機関におカネもらってるかハニトラで脅迫されてると仮定したほうが、筋は通る。
むしろそら恐ろしいのは、完全に自発的行動だった場合でしょう。
なんでそこまで自国を憎む?
加藤さんにとっては人生経験から来ている思考なのだと思うが。
簡単に言ってしまえば敗戦以来刷り込まれた自虐史観というものなんだろうが、これらお年寄りの重圧的思念はジリジリと若年層を押し潰し、萎縮させてきた。
おれなんかまさにそう。
みんな自虐で頭がいっぱいで、中国とか他の国にちょっと厳しく言われただけで取り乱してあやまり倒すような人間(国)になってしまったからだ。だれかが対外的に強く出ようものなら「国内の」お爺ちゃん先生が慌てて制止する国である。
このいわゆる左翼系のみなさんに欠けている考え……というか全日本人がほぼ考えなかった視点がある。
日本は80年も戦争も紛争もしていないのだ。
先進国としては異例に近い事実だ。
立派な記録であり、堂々胸を張っていい。
……のだが、そんな言葉は聞いたことがない。そんな自慢するだけでウヨク呼ばわりされちゃう国なんで。
近頃は不法滞在外国人やムスリムに憤怒して血をたぎらせてる人間が増加してて、そういうのが現政権の支持にまわると、ちっとは軍靴の足音的な風潮に近づくこともあるかもしれない。核武装の可能性もまことしやかに囁かれ……
だが、それも自虐史観ありき。
長年一方的に押されて、今は押し返されてるのだ。それは右傾化ではなく、せいぜい中道化である。
日本人は、まともな国なら自衛権はあたりまえの権利で国連加盟国のほとんどすべてが備えてるのだから、武装したってイタリアとか台湾とか、そこいらに沢山ある国と同じになるに過ぎないのだと考えられないでいる。
なので加藤登紀子イズムに対するアンチテーゼとして考えた末の結論はこうだ。
そろそろ解放してあげるべき。
たとえ将来右に傾くとしてもそれはそれで選択の自由。
未来の人たちに選択を間違う自由を与えてあげて。
まあ「与える」なんて上から目線で言おうがいうまいが若人は勝手に選択してゆくだろうけど、これはむしろ俺を含めたある程度の年配向けの心構え、その提示である。
信頼と寛容さでもって戦争に至らないよう祈る……それしかできないしそれ以上してはいけないってことだ。
田原総一朗みたいにふるまってSNSでフルボッコされたって不毛だしさ。
俺は日本人は戦前に回帰するほど馬鹿じゃないと信じてるが、公平に見て確率は50%。
30年後の次世代については俺もう死んでるから知らんけど、それでも100年近く戦争無しだったら世界でもっとも立派だったと言える。
ヤン・ウェンリーも「わたしが欲しいのはせいぜい30年程度の平和さ」と言ってたじゃん。
俺は80年で胸を張るね。




