63.新魔法創造
(1)0歳編
エリアーナSide
大人たちが仕事を、子供は勉強を終わらせて、夕食のため食堂へ向かう。
私は昼間やることがあり、精霊様たちと協力し完成させたことがある。
新魔法の創造ーーー。
朝食の後、光の精霊様から話したいと言われ、なんだろうと思いながら部屋に戻ると、3度目の謝罪と王都行きに伴い話がしたいと言われた。
私が外へ出るためには、髪と瞳の色をどうにかしなければならないと言う。
それは確かにそうだろう。
この世界で、髪も瞳も銀色なのは人間では私くらいなものだろうし、お座りができるようになった辺りで、姿見で私の容姿がどうなっているのか見せてもらったが、前世とは大違いの超のつく美少女だった。
聞いてはいたが、本当に銀髪に銀の瞳に驚いたし、普段目にしていた家族や使用人の皆んなとは全然違って見えた。
でも所々、カルティール家の、母様の、お祖母様の一部を受け継いでいた。
色だけ変えられれば、なんの違和感もなく末の娘として外に出られるほどだと思う。
そんなこんなで、精霊様たちからはどう銀色を隠すか?ということだった。
色付きメガネで瞳の色は誤魔化せるが、1歳未満の私には不相応。
髪はフード付きのローブを羽織ることで誤魔化せるが、フードが取れる事態が起きないとも限らない。
それに、貴族の、それも公爵家の子供が隠されているとなれば、変な勘ぐりをされても仕方ないのだとか。
それを考慮し、早めに対策を考えなければいけないと言われた。
なので、一生懸命に考えた。
前世の知識に、異世界辞典をフル活用し、髪は染めるかウィッグはどうか?
それでは瞳はどうする?
そこで思いついたのが魔法だ。
精霊たちに聞いてみると、髪や瞳の色を変える魔法はないそうだ。
ならば作ろう!ないなら作ればいい。
簡単にできるわけではないが、ここには膨大な魔力を持ち全属性の魔力を自在に操れる愛し子と、各属性の原初の精霊がいる。
前世で蓄えた知識とイメージもある。
ということで実験し、なんとか形になったのが“色替えの魔法”だ。
この世界にはない、色魔法というものを作り出した。
精霊たち全員にお願いし、魔法を作り、試行錯誤した結果完成した。
ちゃんと使うには、魔道具にした方が使いやすいそうなのでそこはまた明日取り掛かるが、ひとまず1時間程度なら髪色と瞳の色を変えられるようになった。




