62.原初の精霊たちからの提案
(1)0歳編
サイモンSide
私たちの話が終わり、朝食もひと段落した。
精霊様方も話が終わったのか、こちらに戻ってこられた。
『風:同じことにはなるが、女性や幼子もいる中威圧を使ったこと、申し訳なく思っておる』
『土:ごめんなさい』
再び、精霊様方に謝られた。
今度は全員揃って、頭を下げられた。
「祖父:頭をお上げください。光の精霊様に魔法を使っていただきましたので、もう大丈夫です。リアにも何もないどころかスキルまで授かっておりました。それは精霊様方からの教えのおかげ。ありがとうございます」
父に習い、私たちも頭を下げる。
どちらも折れない私たちを見て、リアが動いた。
「リア:もう終わりでしゅ。このままでは、何もしゅしゅみましぇん!」
怒られてしまった。
まだおしゃべりは舌足らずで、話しづらそうだが、そのうち普通に喋れるようになってしまうんだな……。
「父:わかったよ、リア。精霊様方もリアがこう言っていますし、頭をお上げください」
『風:ありがとう。今後は気をつける故の』
これでようやく食事が終えられる。
さすがに精霊様方を放置して、退出はできないし、2週間後の王都行きの準備も、仕事もある。
『光:父君、お話がある。夜でいいので時間をもらいたい』
話?リアのことについてだろう。
私からも相談したいことがある。
二つ返事で了承し、夕食時に家族全員で話を聞くことに決まった。
それから大人は、仕事へ。
子供達は精霊様方と勉強へ向かった。
リアは今日も歩く練習をするそうだ。
もう少しのところまで来ているから、出発までには歩けるようになっていたら、王立学園で勉強を頑張っている2人にもいいお土産になるだろう。
リアもそれを目指して頑張っているようだし、親として精一杯応援しよう。
そう思いながら執務室に向かう。
こちらにいる間に、終わらせなければいけない仕事が山積みだ。
軽く眩暈がする量だが、終わらせなければ家族との時間はない。
今は、マリアも手伝ってくれるし、まだ父の仕事を完全に引き継いだわけではないのだから、これくらいでへばっていては、当主にはなれなさそうだ。
そういえば仕事で思い出したが、リアが生まれてすぐ前当主の祖父カインに手紙を出したと、父ジャンカルロが言っていた。
手紙が返ってくるまで半年、「帰る」と一言手紙が返ってきてから半年。
一体どこで何をしているのだろうか?
しばらく王都へ行くからまた手紙を出しておかなければ……。
嘆いていても仕方がないので、仕事をしよう。




